ヤギゲームブログ

30代自称在宅イラストレーター男がちょっと深掘りして紹介する最新ゲーム&思い出のレトロゲーム

RPG PS1

サガフロンティア2【評価/攻略】俺の好きなサガフロはどこへ消えた?

投稿日:2018-09-01 更新日:






前作は荒削りだった。

だから次作は正当進化で、全体的に完成度が高くなると考えるのが普通。

しかしそこはサガシリーズ。
「毎回作風を変える縛りプレイでもしてるのか?」と思うほどのチャレンジ精神あふれる作品を投げ込んできた。

タイトルこそ「サガフロンティア」だが、全てにおいて前作と大きく異なる作風。

結果的に、
俺の好きなサガフロはどこかへ消えてしまった。



サガフロ2の特徴

やはりサガは普通じゃない

前作は、統一感を投げ捨てた攻めの世界観と育成システムが特徴だった。

一方、本作はロマサガ系の中世風で統一。
世界観は一般的なファンタジーRPGに近い。

しかし、ストーリー進行から育成システムまで、何もかも普通のRPGとかけ離れている。

 

サガフロは特徴的なシステムさえ理解すれば、あとは普通のRPGのように遊べる。

一方、本作は理解しても普通には遊べない。

 

美しい水彩画グラフィック

グラフィックだけ見るとめちゃ面白そう。

水彩画風の背景と、メルヘンなドット絵。
「聖剣伝説LOM」と双璧を成す美しさ。

 

やさしい色合いで落ち着きのある薄塗りで、かえってエグい描き込みが際立つ。

室内もこの描き込み。
カーテンの色合いが美しい。

 

シチュエーションも様々。
引きの絵もあったりで魅せ方が面白い。
色んな構図の絵を見ることができる。

こんな背景を誰がどうやって何枚も描いてるんだろう。

 

ゲーム音楽の常識をくつがえす

作曲は浜渦正志氏に変わった。
(前作は伊藤賢治氏)

前作から一転して、落ちついた曲調。

「連続した場面で全く異なるメロディーの曲を流すことは果たして正解なのか?」
というゲーム音楽に対する疑問から、テーマメロディのアレンジを全編に使用。

この手法が「叙事詩」がテーマの本作に上手くハマっている。

 

ちなみに、浜渦氏は担当作品に恵まれないことでも有名。

アンリミテッドサガ、ダージュオブケルベロス、FF13、FF13-2など、
作品は不評で、曲だけ好評なことが多い。

 

ヒストリーチョイスで進行

「シナリオを選ぶ」ことで進行する。

「場所に行く」ことでストーリーを進める一般的なRPGとは異なる。

そのためフィールドマップはない。
あるのは世界地図とイベントのみ。

 

イベント中の自由行動はほぼ無い。
エピソードを見るだけだったり、酒場→ダンジョンの一方通行。

イベントに応じて、パーティーキャラが入れ替わる。
そのためほぼ固定メンバー。

イベントを終えると次の時代のイベントが出現。
これを繰り返し、時代が移り変わる。

時代が進むと世代交代。
子孫や後継者が主人公になる。

 

7人の独立シナリオで横の幅を追求したのが前作だとすれば、
縦の深さを追求したのが本作といえる。

 

2つの軸で展開するシナリオ

シナリオはギュスターヴ編、ウィル・ナイツ編の2つの軸で展開する。

 

かつて繁栄していた先行種族が作り出した「エッグ」
それめぐる数世代に渡る戦いを描く。

エッグを手にした者は、意識を支配され様々な悪事を働き、様々な事件が起こる。

 

ギュスターヴ編

術が使えないために国を追放された王子、ギュスターヴが主人公。

母親や友人の支えで成長し、やがて自ら国を興す物語。

戦争や政治に関わる表の歴史。
エピソードを見るだけのイベントが多い。

 

ウィル・ナイツ編

ディガー(遺跡発掘者)、ウィリアムが主人公。

仕事をしながら父母の死の真相を探り復讐を目論む物語。

平民や冒険者による歴史には記されない裏の歴史を描く。
ダンジョン探索や戦闘が多い。

 

戦闘システム

シリーズおなじみのシンボルエンカウント。

前作から相変わらずシンボルが多い。
でも地形が見やすくなった分、前作より避けやすい気がする。

 

全体的に難易度は低めなので、テキトーでもなんとかなる。

ただしラスボスだけ異様に強い。

ラスボスが強いのはシリーズ共通の特徴だが、その中でもぶっ飛んだ強さ。

デュエル

ザコ戦開始時、
パーティ戦闘か、1対1のタイマン形式「デュエル」を選ぶ。

デュエルは敵を1体にできるので場合によっては楽。
反面、ゲームオーバーになりやすい。
控えが成長しない。

 

デュエルでは、パーティ戦闘とは別の専用コマンドを4回入力する。

閃きは無いが、コマンドの組み合わせで技・術を習得。
ランダムの閃きとは違い、特定の技・術を狙って習得できるメリットがある。

 

ちなみに、どこかに「身を守る」を1回入れると、そのターンは常に身を守るが発動する。これ重要。

 

LP

体力とは別の、生命力のようなもの。

戦闘中、0になると回復(復活)できなくなる。
でも戦闘後に1回復するので、キャラが消滅することはない。

 

本作は攻守においてLP残量がモノを言う。

LP消費でHP全回復できる。
LP消費で技・術が使用可能。

回復手段が乏しいため、LPによる回復は重要。
前作までは戦闘後HP全快だったが、本作はHP最大値の1/4回復。
HP回復術は頼りにならない上、戦闘中のみ使用可能。

特にラスボス戦はLP必須。LPが足りないと詰む。
LPは回復できないため、下手すると最初からやり直すハメになる。

 

装備の耐久値

装備には耐久値があり、
使い切ると換金可能な「チップ」になる。

「修理」は耐久度1あたりが購入の2倍。
CR・チップともに減るのでやるだけ損。

装備は山ほど手に入るので使い捨てが基本。

特別な装備「クヴェル」だけは使用回数無限。

 

技・術の攻略

高ランクの敵を利用することで、
序盤から効率よく技・術を覚えることが可能。

「ハンの廃墟」が最適。
・ランドアーチン (LV23)
・スケルトン青 (LV29)

 

■術

「合成術」が強力。

消費するJPは装備の上昇分まで回復する。
そのためザコ戦は使い放題。
しかもツール消費なし。

ただし強い分、使用条件つき。
装備の組み合わせを考える必要があり、面倒。

デュエルか、戦闘後の学習で覚える
例えば、デュエルで「炎、炎、樹、石」と組み合わせることで合成術「焼殺」を覚える。

修得の成功率は資質の影響が大きい。

 

・ファイアストーム
全体攻撃でザコ狩りに最適。
習得は学習のみ。

・焼殺 (炎炎石樹)
即死つきの最強術。
デュエルで簡単に覚える

・フレイムナーガ (炎獣)
ケルヴィンのみ学習。
連携しやすい。

・生命の息吹 (炎樹)
ステータス異常回復。

・生命の水 (樹水)
必須の回復術。

・生命力強化 (獣獣)
HP割合回復。

・デルタ・ペトラ (石樹)
ゴーストなどの強敵を石化する範囲攻撃。

・ガードビースト (石石獣)
味方にガードビースト。
(一定確率で攻撃無効)

 

■技


・疾風剣
(デュエル:樹けけ斬)

・ベアクラッシュ
(たたたけ)


・スウィング
範囲攻撃&スタン。
閃き限定「草伏せ・払い突き・高波返し」から

・光の腕
(たけ突)

・アルダーストライク
(石水払払)


・かめごうら割り
(た集集叩)
防御力ダウン。

 

俺の好きなサガフロはどこへ消えた?

前作で自分の心をとりこにしたのは、
荒削りで開放的な自由度の高さ。

一方、本作は全てにおいて不自由。
他のどんなRPGより「縛り」が強い。



決められたシナリオを選んで、ひたすら不自由に進行フラグを立てるだけ。

戦闘は固定メンバー。
キャラを集める楽しみがない。

しかもその固定メンバーはシナリオが変わると育成がリセットされる。
育成の楽しみもない。

そこまでの犠牲を払って表現した肝心のストーリーは、飛び飛びで進むため追いにくい。

 

前作が気に入ったプレイヤーは当然、次作に完成度が高くなった正当進化を期待する。

それを良い意味で裏切り、前作とは違う楽しみを提案しているのはサガシリーズらしいと思う。

しかし、その「前作とは違う楽しみ」が自分にはさっぱりわからなかった。

 

育成が楽しくない

イベントごとにパーティーメンバー固定。
イベントが変わるとキャラも入れ替わる。
そのため好きなキャラを選べない。

時代が進むと、節目で育成したキャラがみんないなくなる。
同じキャラも歳をとって別キャラになる。
そのためほとんどの場合、イベントが変わると育成はリセット。

覚えた技・術だけは「封印」することで引き継げる。
しかし後半の敵ほど高ランクなので、前に覚えた低ランク技を引き継ぐ意味が薄い。

このシステムでは積極的に育成しようと思えない。

 

ストーリーが追えない

間違って難しめの小説を買ってしまったような気分。

ストーリーがさっぱりわからない。



時代と主人公が飛び飛びに進行するためシナリオが追いにくい。

行間を読むにしても行間が空きすぎている。
シチュエーションが毎回変わるのでついていけない。

事件が解決することなく終わるシナリオが多い。
「この話は一体なんだったんだ?」ともやもやしたまま次に進む。
そして次のシナリオも、もやもや。

もやもやしたまま時系列が飛んで、
青年だったキャラが同一人物とは思えないほど性格が変わったジジイになって再登場したりする。

 

こんな具合なので、シナリオが追うのは大変。
じっくり内容を追っても、結局ゲーム内ではわからないことが多い。
アルティマニアで補完必須。

 

前作は自由度の高さが楽しかったので、
正直シナリオなんてどーでも良かった。

それに7人の主人公それぞれ別のストーリーだから説明不足でも全く気にならない。
むしろ荒削りの魅力につながっていた。

しかし、縛りの強い本作でそんな荒削りは困る。
縛ったからにはちゃんとやってくれないと。

 

その他、不満点

アイテム整理が不便。

前作も限られたアイテムしか売れないので不便だった。
しかし本作はその比ではない。

 

アイテムをチップに換金できるタイミングが限られてる。

ダンジョンの途中で一杯になると、戦闘でアイテムの耐久値を使い切ってチップ化するしかない。

アイテム欄が埋まっていると、ボスが落とすレアアイテムも入手できない。
これはツラい。

そのため、不要なアイテムはこまめにツール処分、チップ換金に立ち寄れるタイミングでこまめに処分する必要がある。

合成術を使う場合、アニマを確保する装備に制限されるのも面倒。

総じてやりこみの奥深さではなく、面倒くささが目立つ。

 

育成の楽しみが無い時点で、戦闘もやる気が出ない。
その上で、戦闘演出も前作より出来が悪い。

 

バトルスピードが遅いのでテンポが重い。

画は綺麗だけど地味。

派手なエフェクトやダイナミックなカメラワークが無くなった。
ゲームの雰囲気に合わせて、敵にハードさが無い。
ゴリゴリのプリレンダCGがぎこちないアニメで動きまくる前作と比べると迫力がない。

 

連携は改悪。
ただ順番に攻撃するだけ。
条件が厳しくなったので繋がりにくい。
次々と攻撃が重なる前作と比べて爽快感が減った。

 

デュエルが面白くない。
複数コマンド入れて、複数攻撃するので、タイマンなのにテンポが悪い。
狙って技・術を習得できるため、「閃き」の醍醐味を削いでる。

 

計4回あるマスコン。

いったいなにが面白いのかわからない。

 

まとめ

「俺の好きなサガフロはどこへ消えた?」
と悲しくなってしまう作品。

こだわりを持って作り込まれた作品なのはわかる。

美しいグラフィックとBGM、
「叙事詩」をテーマにしたシナリオ、
前作とは違う形でRPGの常識を覆すシステム。

しかしそれらの要素も、
自由度をガチガチに縛られてまで楽しめるほどの魅力的を感じなかった。






スポンサーリンク




スポンサーリンク

スポンサーリンク




-RPG, PS1
-

執筆者:

関連記事

ボーダーランズ2【評価/レビュー】FPS+ハクスラ→時間が溶ける悪魔的面白さ

「FPSとハクスラを組み合わせたゲーム」 といわれてイメージできるでしょうか? 実はこの組み合わせ、悪魔的に面白いんです! といっても、 「FPSってなんか難しいし、3D酔いするから嫌い」 というイメ …

ボクサーズロード【攻略/評価】最強!片手ダッキングフック 「食っちゃ寝」減量でクリア

隠れた名作としてファンの多い「ボクロー」。 本格的なボクサー育成を楽しめるゲーム。 なんとなくで買ってきたものの、攻略情報が少なくて何をどうすれば良いか困った。 自分なりに攻略法を考えた結果、 必勝法 …

侍道2【レビュー/評価】おにぎり1個もらった侍、天草で大暴れ!

自由度を重視した作風が魅力のシリーズ。 普通のRPGやアクションゲーム、オープンワールドとは違う、唯一無二の魅力を持つ。 箱庭の自由行動、マルチエンドと周回要素、 ストーリー進行の方法から育成までシス …

【エースコンバット】レビュー/評価/攻略:3Dフライトゲームの革命

「7」発売直前ということで初代をプレイ。 もくじ1 はじめに2 陸のリッジ、空のエスコン3 16種類の実在機体4 ミッション5 初作だけに気になる点も6 おわりに はじめに シミュレーター系が多かった …

チョコボの不思議なダンジョン【評価/レビュー】ローグライクとしては反則的にライトなアレンジ

人間だれしも、全てを忘れてひたすらダンジョンに潜りたいときがあります。 ほのぼのした雰囲気に癒やされながらひたすら潜れるのがこの作品。 もくじ1 どういうゲーム?2 不思議のダンジョンとFFの融合3 …