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アクション PS2 STG

エースコンバット5【レビュー/評価】演出強化&ボリュームアップ→遊びづらい

投稿日:2019-01-27 更新日:






【エースコンバット7】の初回購入特典でついてきた「5」を15年ぶりにプレイしました。

当時はクリアした後、部屋の白い壁紙に敵機が飛んでる残像が見えたほどハマった作品です。

最近遊「7」を遊んだので、比較しながらのレビューになります。
結論としては、「やはりゲームは進化している」「思い出補正は存在する」ことを実感しました。



作品の特徴

フライトシューティング「エースコンバット」シリーズ5作目。

PS2初期作とは思えない完成度を見せつけた前作【04】をベースに、趣向を凝らしたミッションと僚機システムで発展&演出を強化。

さらに様々な面でボリュームアップしています。

・ミッションは「3」に次ぐボリュームの1周29個。分岐が3回で計32。

・機体数は「インフィニティ」以外で最多の53機。

・BGMはシリーズ最多の92曲。
前作に引き続きオーケストラ中心で良曲揃い。

 

シナリオは傭兵視点でストイックな前作「04」から、山あり谷あり陰謀ありで間口の広いアニメ風にガラリと変わりました。

前作「04」の主人公(プレイヤー)は孤高の天才でしたが、本作の主人公は最初から最後まで小隊のみんなと仲良く任務を遂行します。

ストーリー・脚本は、前作「04」のサイドストーリー脚本を手がけた片渕須直氏。
片渕氏は後に「7」のシナリオを担当。途中、主人公達が懲罰部隊のような扱いになるあたりは「7」と似ています。

 

あらすじ

15年前、戦争でかつての栄華を失った「ベルカ公国」は技術力を結集させて世界に最後の反抗を挑んだ。
一時は電撃的に周辺国へ侵攻したが反攻により本土に追い込まれ、ついに北の山脈に追い詰められたベルカは自国内で核兵器を起爆。
その惨状を目の当たりにした「オーシア」「ユークトバニア」の2大国は冷戦状態を解消し共調して大規模な軍縮に踏み切る。

 

物語は2010年9月23日、オーシア・ユークトバニア間に広がるセレス海の孤島、オーシア領サンド島から始まる。

通称「サンド島分遣隊」に所属する飛行中隊は、飛行訓練空域で国籍不明機と交戦。
管制塔のミスもあり空に上がっていた練習生は為す術もなく落とされ、隊長のバートレット大尉、ナガセ少尉以外の8名が戦死。

不明機はユークトバニア所属機としか考えられないが、宣戦布告もなしに攻撃を仕掛けるのは不自然。
状況が不明瞭なためサンド島には警戒態勢と箝口令が敷かれ、取材に訪れていたカメラマンのジュネットは軟禁される。

その後、練習生含むスクランブル可能な全パイロットを招集、
地上に帰った2人に若いパイロットを加えた通称「ウォードッグ隊」を結成。主人公はその中の1人。

翌日、またしても不明機が出現し小隊は緊急発進。バートレットの独断で発砲して交戦、撃退する。

数日後、ユークトバニアがオーシア連邦に宣戦布告。環太平洋戦争(ベルカ事変)が勃発。
同時に主人公達の「The Unsung War(歴史の表舞台に現れない戦争)」が始まった。

 

気がつくとナガセばっかり撮ってるカメラマン・ジュネットの取材と、ナガセ少尉の独白で物語が進行。
長いストーリーを最初からほぼ同じメンバーで戦い抜くので隊員とサブキャラに愛着が湧きます。

 

ゴージャスな演出

語り部分は前作の紙芝居からCGムービーに。

ステージ開始前のブリーフィングやクリア後の戦況報告の演出も強化されて、全体的にゴージャス感があります。

 

無線演出も強化され、音声データ量は前作比で約20倍。
敵味方の兵だけでなく民間人の通信もガンガン入ってきます。よく考えたら変だけど臨場感は抜群。

 

声優陣も豪華ですが、声がキャラに合ってない気が。
大統領が2人ともナレーターっぽい良い声だったりして、どうも違和感があります。

 

シナリオが完全にファンタジー

勧善懲悪

テーマを一言でいうと「勧善懲悪」。

・平和主義の大統領が敵国に乗り込んだりして危険を顧みない大立ち回り。
・市街地のど真ん中で化学兵器テロまで起こされてもオーシア国民は反戦ムード。
・レジスタンスの学生が核爆弾を解体して大活躍。
等、ファンタジーな展開が続きます。

戦争の原因は謎の部隊による裏工作。
両国ともそれに踊らされて戦い、最終的に「敵も味方もない、悪いのは奴らだ」的な話になる辺りは「7」と似ています。

 

言うことを聞かない奴はドーン!

敵も敵で現実離れした悪人っぷり。
自分の国家元首を問答無用で攻撃、作戦に反対する味方艦を撃沈。
まともな軍隊とは思えません。

 

終盤は戦闘中に敵が任務に疑問を持ち、こちら側に寝返ります。
アニメにありがちな超展開で、当時はともかく今の自分はこの展開についていけませんでした。

ラスト前のミッションでは平和の歌を歌いながら敵がこちらに寝返る。マクロス?

 

マクロス自体は好きです↓

 

新米の小隊だけが頼り

なぜか急に隊長に選ばれた主人公。
そして隊員も、公私混同しすぎるナガセや、「やれやれだぜ」が口癖の名前も忘れた奴など、新米の素人くさい奴が揃います。

そんな新米の集まりである主人公の小隊だけが大活躍して戦況を覆す、なんだかおかしなストーリー。

このダルそうで斜めから目線のいわゆる「やれやれ系」は、「7」で登場人物ほぼ全員の特徴になり悪化しています。

任務を共にする味方機は、なぜか新米の主人公達より経験の浅い「ひよっこ達」ばかり。主人公達を失ったオーシア軍は、ユークトバニアの首都に迫っていたにも関わらず首都攻略に失敗して敗退するほど弱いです。
オーシア国、人材不足すぎじゃね?

ちなみに僚機表示とグラフィック向上の関係で味方機は無線のみの参加。
(機体が映らない)

 

一方、整備士のちょっと太ったおじさんが実は元エースで超絶技巧の持ち主だったり。

 

主人公の活躍というより小隊の活躍が描かれるので、ナガセや前隊長が目立つせいで主人公が空気。
ベテランパイロットのスノウが合流してからは、なんだかコイツが隊長気取りでなおさら主人公の存在感が薄くなります。

一応、主人公は隊の中でも別格扱いになっていくのですが、「ラーズグリーズの悪魔」の異名は小隊につけられたもの。
プレイ中に戦果を上げてるのはほとんど自分なのに、小隊の手柄にされるのはどうも腑に落ちません。

 

難易度高め

ベリーイージーで前作のノーマル並といわれています。

レーダー網の隙間なんて嘘かと思うような狭さ。高度に応じて範囲が変わるからレーダーと画面を同時に見る必要があります。しかも地表スレスレでギリというシビアさ。
「7」のレーダー網で文句いってる人は、これを一度体験してほしいと思っちゃいます。

 

間が長い、長すぎる

ミッションスタートから戦闘開始まで数分続く会話。
その後も要所要所で長い会話が入り、スキップ不可。
この間、プレイヤーはやることがありません。戦闘だけが目当てなら非常に遊びづらい構成です。

このゲーム、地形や敵機との接触や納得感ゼロの失敗条件で即死することが多いので、些細な1ミスで同じ数分のやり取りを繰り返すことになって非常にツラいです。
周回や何回かリトライした後はスキップできるようにするとか、配慮がほしいと思いました。

 

長い会話の後に、殺る気まんまんのトンネル突入や即死レーザーが飛んできます。
もはやただの嫌がらせで、熱い展開とは思えません。

 

制約が多い

前作と違いミッション中の補給がありません。
敵の数も多いので、ミサイル80発積んでるのに弾切れします。
弾薬管理が重要で、残り弾数ばかり気になるので敵を撃ち落とす爽快感は薄いです。

テキトーに撃ちまくると残った敵を機銃でなんとかするハメに。
最初の敵を全滅させるともっと厄介な増援が来る場合がほとんどなので、初見ではペース配分の見通しが立ちません。
そのためノロい大型機や地上ターゲットには最初から機銃を使ってミサイルを温存します。
エスコンってこんな堅苦しいゲームだったっけ?

 

高度制限、攻撃不可、味方がやられると即終了など何らかの制限つきミッションが多いです。
良く言えば趣向を凝らしたバリエーション豊かなミッション、悪く言えば不自由。
好きな機体で好き勝手できるミッションはほとんど印象に残っていません。

 

連続ミッション18~19が不自由のピーク。

味方が脆すぎるので地上戦力をいち早く掃討する対地装備が必須なミッションから、同じ機体で多勢に無勢の空戦へ。空戦は逃げるのが前提の無理ゲーで、初見殺しというしかない構成です。

がっつり対地用のステルス爆撃機「F-117」で出撃したため、空戦で理不尽にボコボコにされてひどい目にあいました。

その後、さらに強制的に練習機に乗せられて地表スレスレ&トンネル通過のアクロバット飛行をすることに。
なにがツラいって、この3連続ミッション中、セーブ不可です。
3ミッション目のだらだらと長い会話を聞きいているうちに集中力が切れて地形接触で即死すると、地上掃討戦からやり直しですからやってられません。

 

過去最凶トンネル「ハミルトンネル」

ラス前ミッションのトンネルは、もうク○ゲーという言葉を使うしかない。

常に後ろから敵エースのハミルトンが追い回してくるので、エスコンファンには「ハミルトンネル」という通称で有名です。

トンネルのうねり、2連ハードルなど不自然に配置された障害物。
なぜか対向して飛んでくる味方・敵機、閉まる隔壁&最後の最後で超早で閉まる隔壁。

これはもうフライトシューティングでも何でもない、浮遊する電撃イライラ棒をやらされているような苦行。

何がツラいって、5分経過後にトンネル突入イベント発生なのでどんなに手早く立ち回っても再挑戦まで5分かかります。
ちょっとした操作のブレで1回ミスるたび即死で5分待ちはあまりにもツラい。

自分はトンネルの壁に3回激突して心折れかけました。
というか心は1回目の激突ですでに折れて、無心で手だけ動いてたような状態。
あと一度ミスったら間違いなく投げました。

 

僚機システムが蛇足

主人公は孤高の天才というより、頼れる隊長という位置づけ。
隊員と一緒に戦う雰囲気を味わえるのが「5」の特徴です。

自分が購入した機体に隊員を乗せて、好みの部隊編成が可能。
戦闘中は僚機に「攻撃・散開・援護・分散」指示を出せます。

 

戦闘中に雑談

ミッション中、仲間に話しかけられて「はい」「いいえ」を選ぶ新システム。
これが非常にウザいです。

問いかけの内容がたまに意味不明。
戦闘中に「~なんですけど、どう思います?」みたいな雑談が頻繁に飛んできます。
君達は本当に軍人か?俺を墜落させたいのか?

ごく一部を除いて選択によるミッション内容の変化はありません。
しかも「はい」「いいえ」どちらを選んでも結局は同じ方向の流れに持っていかれます。

「いいえ」を選ぶとたいてい「いいえブレイズ、そんなことはないわ」と否定されるのが虚しい。だんだん答えるのが嫌になってきて、後半を返事をするのをやめました。

 

ボーっと飛んでるだけ

僚機の攻撃頻度が低いので、指示の効果を実感できません。
「攻撃」にしても敵の後ろについてボーっと飛んでるだけ。

特に対地・対艦攻撃の頻度が低く、せっかく攻撃機に乗せも特殊兵装をほとんど使いません。いつも自分だけ速攻で使い切ります。
一体何のために対艦装備搭載のラファールに乗せてると思ってるんだ。

そりゃ単純に戦力4倍じゃゲームならないでしょうけど、これではデクの坊感が際立つだけなので各々好きな機体に乗って勝手にしてくれた方がマシだと思います。

あと、機体選択が非常に面倒です。
選択画面は上下に1個ずつスクロールするタイプで一覧がありません。
さらに未購入の機体も全て表示されるため購入可能な機体が増えるたびに選択の手間も増加。僚機分も選ぶので面倒臭さ×4。

どうせ僚機は活躍しないし機体選択が面倒なので、中盤から隊員はテキトーな旧型に乗せ続けました。

 

おわりに

「5」に抱いていた好印象は完全な思い出補正。

リアリティが無いシナリオ、ミッション中の間の長さ、納得感ゼロの失敗条件など「7」で気になった点は「5」の方が酷いです。
チェックポイントが無いためリトライのダルさは「7」の比ではありません。
蛇足の僚機システムは廃止されたのも納得の出来。

気になる点が共通してるので「7」は「5」の延長線上にあることを実感しました。
どこかでこの流れを断ち切ってほしい…






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