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グランディア2【攻略/評価】暗い作風でパワーダウン 前作の難点は強化

投稿日:2018-04-11 更新日:






他に類を見ない冒険活劇を描き、
RPG史上屈指の名作と評価された前作「グランディア」。

その続編がドリームキャストで登場。

はたして「2」はグランディアを大作RPGシリーズとして根付かせることができるのか。

ドリームキャストの命運を握る作品。

 

発売当時にプレイ。
(今回プレイしたのはPS2版)

当時の記憶では、イマイチな作品。
今再びプレイして実際のところを確かめる。

少々ネタバレあり。



グランディア2とは

前作から約3年半後の2000/8/3発売。

スクウェアなど大手RPGメーカーにスルーされたドリームキャストにとって、待望の大作RPG。

基本システムは前作を引き継ぎ、キャラや世界観を一新。

グラフィックは美しくなり、キャラまでフルポリゴン化。

 

グランディアシリーズは世界設定のつながりはないため、作品ごとにそれぞれ作風が異なる。

明るくド直球の冒険活劇を描いた前作とは違い、本作は少し難解で重いテーマを扱う。

 

■あらすじ

主人公、リュードは金次第でどんな仕事もこなすジオハウンド(冒険者)。

ある時、カーボ村から依頼を受ける。
内容は、
グラナス教の歌姫、エレナに同行し悪魔ヴァルマーを封印する儀式と行き帰りの護衛をすること。

依頼を引き受けエレナの護衛をするが、儀式は失敗。
エレナは「ヴァルマーの翼」に取りつかれてしまう。

エレナに取り憑いたヴァルマーを封印し、ヴァルマー復活阻止の手がかりを得るため、
リュードはグラナス教の総本山セントハイム法国までエレナを護衛する依頼を引き受ける。

 

RPG史上屈指の名作と名高い前作はこちら↓

 

暗い作風でパワーダウン

雰囲気が暗い

テーマは人間の心の光と闇。

前作と同じく壮大な神々の戦いを背景にしているが、基本は人間のドロドロした部分を描く。

暗めの作風でたくさん死者が出るし、主人公は暗い過去を持つ。

 

グラフィックが暗い

当時、最高レベルのグラフィック。
部屋の内装はオブジェクトが多くて豪華。

前作はドット絵だったキャラをフルポリゴン化。
背景と同じく作り込みが細かい。

 

次世代ハードであるドリームキャストの性能を引き出し、間違いなく前作よりハイレベルになっている。
にも関わらず、前作の方が見映えが良いように感じる。

 

全体的になんだか画面が暗い。

前作は光源による明暗をあまり描かないので、まんべんなく明るい色味だった。
一方、本作はどこに行ってもどんより暗い。

 

キャラに前作のドット絵のような温かみが無い。
イラストのイメージともかなり違う。

それなりのジェスチャーはあるが、口が無いし顔に表情がない。
アップになる場面が多いので気になる。

マネキンのように見えるので、気持ちが乗らない。

 

最後は巨大ボスが静止画。

演出的にもパワーダウン。

 

シナリオが退屈かつ超展開

1時間半の映画のようなボリューム感。

まとまってる反面、前作のような壮大な感じは無い。

クリアまでに30時間かかるが、作業的な時間が多いのでシナリオ自体は短い。

プレイ時間のほとんどは長いザコ戦が占める。さらにイベントの台詞表示が遅いので進行に時間がかかる。

 

前半は立ち寄る町で事件を解決するだけの水戸黄門のような展開。

「味が無くなった、夢を見る→助けて神官様」。

進行のテンポは良いが、夢を抱く少年が新しい世界に踏み出していく前作と比べると退屈な印象を受ける。

途中のどんでん返しはあるが驚きはない。
いかにも初登場から怪しい人が黒幕。

 

王道ではある。
しかし都合が良すぎる展開で置いていかれる。

前作も終盤、ギドに頼りっきりのジャスティンには違和感があったが、
それでもあの冒険活劇全開の作風だからノリで許せた。

しかし本作は雰囲気が暗い上、シナリオが短いためノリでごまかせない。

ストーリー終盤、今までやってきたことが無駄になり最後の最後に絶望的な状況に陥る。
しかし急展開でトントン拍子に逆転。

リュード
「もうダメだー、おしまいだー、
あ、そうだ。昔聞いたことがある場所に行ってみよう」

→なんか凄い力を入手
→なぜかミレーニアが復活して体も入手

→勝利

超展開すぎて主人公が茂野ゴローに見えてくる。
(CV:森久保祥太郎)

 

エレナとミレーニア、
2人のヒロインが絡むマクロスみたいな三角関係になる。

しかしこの三角関係、エンディングまでいっても進展がない。
2人は分離してそれぞれリュードを待ちながら平和に暮らす。

そんな都合の良い話があっていいのか!

 

自分で会話を進めるイベントは健在。

前作は冒険感を盛り上げる秀逸なシステムだと思ったが、本作ではめんどくさく感じる。

キャラとシナリオに入り込めないと、こんなにも気持ちのノリが違うものなのか。

 

キャラの魅力が薄い

パーティーメンバー全員の動機づけが弱い。

・リュード:仕事だから
・エレナ:神官の役目だから
・ミレーニア:
アタシのことを唯一心配してくれたリュードが好き。
(たいして心配した描写がない)
・ロアン:面白そうだから
・マレッグ:追ってる相手が同じっぽい
・ティオ:自分探し

このように、みんなテキトーな感じで行動してる。
そのため、なんのために何をやってるのかわからなくなる。

「ロアン助けたしさあ帰ろ。あれ?そもそも何でここに来たんだっけ」みたいな。

次第にストーリーの根本的な部分に迫っていくのだが、結局は行き当たりばったりで巻き込まれるだけ。

 

前作は、「世界の謎に迫ってやるぜ!」とバカみたいに一直線なジャスティンに周りが引っ張られていく構成だった。

対して本作は、目的意識が薄いままメンバーが仲良くなっていく。
そのため何をやっても全体として印象が薄い。

 

キャラクター自体もなんというか、
みんなテンプレをなぞってるようで魅力を感じない。

 

「リュード」

主人公。
ぶっきらぼうだけど根は優しい。モテる。

 

「エレナ」

素直じゃない、世間知らず、ヤキモチ焼き。
絵に描いたような、何も出来ないくせに口だけエラそうな偽善者。

その理想が現実の壁にぶち当たるのが作品のテーマでもあるのだが……

「こんな女、すぐ野党に襲われて終わりだろ」と思ってしまう。

 

「ミレーニア」

エレナに取り憑いた闇の存在。
エレナと対象的な無邪気でわがままなキャラ。

 

「ロアン」

小生意気な少年。

 

「マレッグ」

空気を読んで気を回すオッサン。

 

「ティオ」

綾波レイみたいなオートマター。

このキャラはいくらなんでも狙いすぎ。

 

前作の難点は強化

戦闘システムが宝の持ち腐れ

前作のシステムを引き継ぐ。

クリティカルや防御による行動ゲージをめぐる攻防は健在。
さらに敵の行動予約、ターゲットが分かるようになったので戦略的に戦える。

と言いたいところだが、
本作においても、RPG史上屈指の素晴らしい戦闘システムをあまり活かせていない。

 

演出を大幅強化。

この演出がテンポを損ねる最大の要因になっている。

魔法を使うたび毎回入る長いムービーがスキップ不可。
魔法の演出は派手で爽快だがスキップ不可は致命的。

FFの召喚獣ムービーがスキップできない場合を想像してほしい。

 

相手が複数でも魔法演出を見るぐらいなら通常攻撃で回した方が早いぐらい。

範囲攻撃魔法「ライガ」「ライデン」でザコを一掃したいけど、演出が長いから使いたくない。
後半はボス戦すら魔法を使うのが億劫になる。

攻撃魔法はもちろん回復、補助魔法も例外なく演出が長い。

敵も魔法を撃ってくる。これもスキップ不可。
6体に不意打ちされたときは1分ほどコントローラーから手を離す。

実は後述するように常に手を離してるのだが。

 

調べたところ、ドリームキャストはサターンと同じく半透明の処理が苦手らしい。
エフェクトじゃなくムービーで表現したのはそのためか。

 

ヌルゲーの戦闘バランスは前作からさらに悪化。

消化試合ばかりでせっかくの戦闘システムを生かせる場面が少ない。

・フィールド上の敵復活なし
・セーブポイントで全回復

「大技でなぎ倒す→セーブポイントで回復」
の繰り返しでゴリ押せる。

・復活薬で完全回復
復活薬は店売りで値段が安い。
なんと生きてる相手に予約できる。
下手に回復するより復活させたほうが楽だったりする。

 

前述のように魔法を撃ちたくないので、そのうちザコ戦はオート通常攻撃で回すようになる。

戦闘システムを堪能するどころか、
プレイ時間の7割はぼーっとオート戦闘を見てる。

オートにしても行動ゲージの進むスピードが遅いのでイライラ。

自分と相手の相対速度を見切れないとゲーム性が変わるので早くできない事情もわかる。
でもせめてオートのときは高速化できるようにしてほしい。

 

ボス戦も苦労することはない。
ヴァルマー以外の中ボスはザコの使い回し。

普通に道中のザコを倒して強化し、キャンセルを決めれば勝てる。

しかし終盤は急に難易度が跳ね上がる。
難易度調整がチグハグ。

 

vs ヴァルマーコア

実質のラスボスといわれる最強ボス。
ここまで特に苦労なく進めてきたのに急に強すぎ。
推奨レベル20ぐらい跳ね上がってるんじゃないか?

ターゲットの数が多い上に行動が早い。ずっとボスのターン。
消費アイテムを惜しげもなく投入し、何度も全滅して粘ること3時間でようやく撃破。

 

隠しダンジョンが無い。

高難度の隠しダンジョンが無いから戦闘システムを味わえない、前作の難点をそのまま引き継ぐ。

スペシャルステージというレアエネミー・アイテムを配置したエリアはあるものの、アイテム回収以外、特にやることがない。

これには当時もガッカリした。
「結局この戦闘システムを味わう場所ないやんけ!」と。

 

ダンジョンのダルさが悪化

狭くてうねる、分岐が多い、長い。

アリの巣のような構造なので自由度を感じない。

LRで自由に角度を動かせるが、ほぼ真上から見下ろすので先が見えない。
そのため余計に狭く感じる。

真上から見下ろす視点は、遠景まで表示できない技術的な都合と見た。

 

先が見えないので進んでる実感がない。
フロアごとの特徴も無いし、やはりどこにいっても暗い。
同じ場所をグルグル周ってるような気がして疲れる。

ハシゴの登り降りの遅さも地味にイライラ。

道がうねってるのでコンパスが役立たず。

 

前作と同じくシンボルエンカウント。
頑張ってシンボルを避けても、順路がわかってないと同じ場所を何度も通ることになる。
避けるだけ労力の無駄。

 

後半はひたすらキモい場所の連続でウンザリ。
しかも複雑で長い。

 

まとめ

底抜けに明るい冒険活劇感が特徴だった前作とは違う、暗い作風。

単体の作品としては良作RPGで遊べる出来。
しかし「グランディア」としてはキャラクター、シナリオともに前作からパワーダウン。

戦闘は魔法演出によって致命的にテンポが悪化。
ザコ戦はオートで流すだけの消化試合と化しているので、せっかくの戦闘システムが台無し。

画面が暗いせいもあり、印象に残るダンジョンが少ない。

 

偉大な前作とは違う方向を模索した結果の作品だと思う。

「グランディア」シリーズ未プレイの方がまず一作選ぶなら、やはり前作がおすすめ。







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