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RPG ★★★☆☆ PS2

【BUSIN0】レビュー/評価/攻略:ウィザードリィ×アトラス×寺克 

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面白かった印象が残ってて、またいつかプレイしたいなーと思ってた作品。
そういう願望はだいたい実現しないもの。老後の楽しみとか、第二の人生とか。
ところが自分の場合、30代の働き盛りとしてはあり得ないほど暇なのが功を奏した。

BUSIN0とは


主観視点でダンジョンを探索するRPGの元祖「ウィザードリィ」(ウィズ)シリーズ。
ウィズ版権元のサーテック社倒産後、権利を受け継いだオンタリオ・インク社は様々な会社に版権を使った作品の制作を呼びかけた。それによって出来た作品の1つが前作「BUSIN」。

発売は同じ主観視点の「女神転生」で有名なアトラス。
女神転生シリーズのディレクター、岡田耕始氏がウィズファンだったのでプロデューサーを引き受けたんだとか。
自分は当時、発売元がアトラスで主観視点だからてっきり女神転生の亜種だと思って購入。とんだ勘違い。


日本人向けに絶妙にアレンジされた新しいウィズ。
基本的システムを継承し、シリーズの醍醐味「ダンジョン探索」に集中させながら寺田克也デザインの個性的なキャラで味付け。

寺克ファンにこちらもおすすめ:【剣豪2】


フルポリゴンのダンジョン。PS2のグラフィックを活かした様々な景観が広がる


冒険者ギルドで仲間を作成する他、ウィズでは珍しく「主人公」キャラを作成する。主人公ロストは即ゲームオーバー。


イベントシーンではサウンドノベルのような情景描写で臨場感を演出。
主人公の名前も頻繁に出てくる。JRPGらしい主人公視点で物語に入り込むロールプレイを意識した作り。


舞台は前作の400年前なのでナンバリングは0。


滅びをもたらすという伝説の魔女「アウローラ」討伐のため、迷宮の最深部を目指す。


シナリオ、ゲーム全体の雰囲気はネガティブで陰鬱。それでいて最初から最後まで淡々としてる。


ボイス、ムービー、立ち絵差分は無い。
色々と背景を背負ってそうな固有顔グラ持ちキャラも、ボス戦後の会話のみでほとんどイベント無し。


探索中のBGMも控えめ。水が滴り落ちるポタポタ音、敵シンボルがドアを開ける「ガチャ」みたいな環境音が響き渡り、常に「何かがいる」気配。

この時代に逆行したストイックともいえる表現に、気がつけばどっぷりとハマる。
あまりにもユーザー層を絞りすぎた内容なので売上げはイマイチ(5万本)。

 

キャラ・モンスターデザイン:寺田克也


前作は寺田克也氏はモンスターデザインのみで、キャラデザは前納浩一氏が担当していた。
本作はキャラデザも寺克が担当。そのため、とにかく寺克色が濃い。
「寺克デザインがゲーム全体の雰囲気に合ってる」みたいな生易しい話ではなく、
「寺克デザインがメインでゲームが寺克に寄せてる」レベル。


寺克デザインをポリゴンモデルで忠実再現したモンスター。
どいつもこいつも一度見たら忘れられない。




もっとリアルな絵を描く人はいる。あるいはもっと綺麗な、もっと細密な絵を描く人もいるし、もっと人気のある人もいる。
でも上手い、いや「旨い」絵で寺克の右に出る者はいないと思う。


モブキャラまで強烈な個性を放つ。絵の一枚一枚から発せられるオーラが尋常ではない。


見た目に反して性格が可愛らしいオーク。これが本作のアイドル。


モーションも凝ってる。前作と違い戦闘演出カット可能なので攻撃モーションを見る機会は少ないが、立ちモーションがすでに面白い。


倒したときのパタリと倒れる動きがリアルすぎて気持ち悪いほど。
虫系はコロリとひっくり返ったり、種族ごとに違いも表現。
細かい部分だがゲームの世界に説得力を持たせてる。

 

謎解き


階ごとに世界が独立。1階層=1ワールドみたいな作り。
炭鉱→洞窟→溶岩までは下に潜ってる感があるけど、その先の5Fには謎の神殿が広がる。


かと思えば7Fは急に禍々しい別世界。


仕掛けも階ごとに違うアイデア。
スイッチで開閉する仕掛け扉やワープゾーンの多い階、ランダム生成階など。飽きさせない。
ショートカットを開通しながら恐る恐る先へ進んでいく。


あえての不親切。
視点を動かさないとスイッチが見えないとか、壁を壊さないと先に進めない場所がある。その壊れる壁の亀裂もわかりづらい。
気づかないと延々と同じ場所をさまよい、そのうち死神が出現してより厄介なことになる。


初見殺しは当たり前。
何度も投げ出しそうになるが「あそこはこうすれば良かったのか」と発見する喜びがあるので理不尽とは思わない。
歯ごたえのあるRPGを求める人、ウィズプレイヤーにも納得の出来。


7Fがもう気持ち悪くて。ここを思い出すだけでニューゲームからのプレイをためらうほどトラウマ。
段差、ワープゾーン、落とし穴、ダッシュ不可能床など仕掛け盛りだくさんの複雑な構造で攻略に時間がかかる。
ワープする上、中間層が多いので全体マップがアテにならないのもツラい。
敵の攻撃も強烈。ワープ、落とし穴後にバックアタックを食らうと為す術なく全滅することも。


その分、乗り越えて8Fにたどり着いたときの達成感は格別。
しかしまだ安心はできない。8Fの探索を進めてショートカットを開通、無事に街へ戻ってセーブ。ここまでやってようやく一息つける。

死神


同じ階に長時間いる、または特定地点通過でランダム出現。


右上ミニマップの黒い影が死神。
追いつかれるとメンバーに憑依し「死神憑き」状態になる。
この状態でHP0になると死亡・灰化を飛ばしてロストになるので非常に危険。主人公なら1発ゲームオーバー。
寺院で解除できる。


「死神憑き」状態で開く扉がある。奥にはレアアイテムが。

 

戦闘


序盤から最終盤まで難敵揃い。ザコ戦でも油断するとあっという間にやられるので常に緊張感がある。

戦闘モーションは大胆にカット可能なのでテンポが良い。
前作はリアルながらもっさりなモーションをカットできなかった。


初見で何をやってくるかわからない敵にはたいていボコボコにされる。
わかっていても、
・穴へ飛び降りる→着地して即バックアタック→AA「ラッシュ」食らって終了
・忍者の先制攻撃でクリティカル即死連発
みたいなのはどうしようもない。

頑張って1Fから始めてようやく探索、と思ったら即死食らって復活手段がないので即帰還。
心が折れそうになるけど誰もが通る道だと思って割り切る。


ザコ集団と侮るなかれ。後述する集団戦法「AA」で一気にパーティー壊滅。


逃走失敗でコケたときのガッカリ感&絶望感。


頻繁に死ぬのに復活魔法が使えるのは終盤。
復活魔法「カーカス」は僧侶魔法レベル6。復活アイテムはレア物。
そのため少し進んでは街に戻って協会で復活の繰り返し。


テキトーに進んでたら前触れもなくボス戦に。
ボス前セーブポイントなんて甘えたものは当然無い。


ボスに対策無しで挑んで詰み状態。
絶望的な状況とは逆に、ボス戦だけはやけに勇壮なBGMなので気合が乗る。
でもやっぱりこの状態は詰み。


青白い固定敵(中ボス) はボスより強い。逃走できるのが救い。

シンボルエンカウント


徘徊している黒くてぼんやりした影が敵シンボル。


こちらを発見すると赤くなり、執拗に追い回してくる。
一人称視点で視界が狭いので臨場感が凄い。
敵シンボルは広い範囲を徘徊しており、いつの間にか近くに迫っててビビる。追いかけられると焦る。
「なんか足音が聞こえるな・・・のわっ!後ろ!」

背後から接触されるとバックアタックとなり、敵に先手を取られた上で前列後列が入れ替わる。この状態は非常に危険、というかゲームオーバー寸前。
逆に相手シンボルの背後から接触すると先手を取ることができる。


所々で渋滞しておりエンカ率にムラがある。
狭い通路で3体がひしめき合ってたり。ショートカットまでの道のりでつっかえるとイライラ。

ヤイバの石の突然変異で覚える魔法「スルー」でシンボルをスルー可能。
こんなの攻略情報無しでは気づかない。

「アレイドアクション」(AA)


本作の戦闘で最大の特徴。複数人で行う連携技。戦況を大きく覆すほどの効果がある。
個々の能力ではなく、敵集団の特性を考えてAAをパズルのように組み合わせて戦うのが戦闘の基本。


2Fのさり気なく置いてあるガイコツから回収するAA「呪文集中陣」で魔法が全体化。
それまでMPカツカツで撃ってた魔法の燃費が一気に良くなる。


AAは非常に強力だが、敵も活用するので条件は五分。
「ラッシュ」はもちろん、5Fから魔法カウンター「マジックキャンセル」を使う奴が高い頻度で集団に混ざってる。「呪文集中安定っしょ」なんてノリでテキトーにやってるとあっという間に壊滅してしまう。

「トラスト」(信頼度)


ウィズおなじみの属性(善・中立・悪)に「性格」が追加。
性格は種族・属性の組み合わせで決まる。

「信頼度」はイベントの選択や死者を蘇生、敵を見逃すなどの行動で性格に応じて上下。
信頼度が上がると「パーティランク」が上昇してAA容量が増える。
基本的に一緒に戦えば自然と上がるが、性格によってクセがある。
例えば「自虐的」は何をやっても信頼度が下がってしまう。一方「浪費家」は誰かがアイテムを使うだけで上がる。

魔法


消費アイテム「魔法石」で習得。
魔法石は宝箱、残骸系の素材アイテムを融合して作成。
魔法にはランクがあり、高いほど効果がアップ。

魔法にはレベルが設定されており、対応するレベル7までのレベル別MPを消費。
例えばレベル7MPを持っていないキャラにレベル7の魔法を習得させても使えない。
呪文が得意な職業ほどMP増加が早い。

 

気になる点


1F→4Fのショートカットがゲーム中最大のボトルネック。
2F手前なので毎回ほぼ最奥まで行くハメに。これだけでやる気が削がれる。
せめて中間ぐらいに置いてくれると助かるのだが。


オリジナルキャラ絵は種族×性別で各1種類、計10種類のみ。
キャラ作成時にBPと潜在能力のガチャ要素があるので苦労して作るが、みんな同じ顔なので報われない。
寺克先生ならちゃちゃっと100枚ぐらい描けそうなのに。

中盤から薄い


4Fまではダンジョン外観、敵の見た目や強さがガラッと変わるので驚きとワクワク感がある。
しかし5F~11Fは7F以外ほぼ同じような光景が続く。


ボスが少ない。スケディム、死神、マキジム、アウローラ、アシラ、隠しボス(ナインテール)だけ。
これに関しては「下手するとザコがボスより強い」「ザコ戦が毎回ボス戦みたいなもの」なので気にならないが、そのザコも色違いが多いのでバリエーションが少なく感じる。

自由度が無い


AAと補助魔法の効果が極端。
弱体化の補助呪文を敵に数回使うと250以上の被ダメージが1ケタに。
対物理の「牽制射撃」、対魔法の「マジックキャンセル」「マジックシェル」など防御系AAはダメージ軽減なんて半端な効果ではなく無効化する。
ラスボスが使う即死級ダメージの「メガデス」もマジックキャンセルで簡単に無効化。

一部のぶっ壊れAAが強力なだけだから使わなければ良い、って話でもない。
AA前提のバランスなので敵も強力なAAを使ってくる。だからこちらも使わざるを得ない。
そのため攻撃AA+防御AAの組み合わせで実質2キャラしかいないような戦いに。
AAによって戦術の幅が広がるどころか狭くなってる。


1Fは少しずつ潜る→脱出を繰り返しながらパーティーの戦力が充実していく楽しさを感じる。
しかし2FでAA「呪文集中陣」習得後は[フロントガード+呪文集中陣]の単調な戦い。


「ソウルクラッシュ」(スレイクラッシュ)が強すぎる。
魔法カウンター持ちが出現する中盤からはソウルクラッシュの独壇場。本作最強AAなので習得後はクリア後までこれ一本。

戦術が絞られるから必要なアイテムも絞られる。欲しいのは気絶・即死耐性、前衛用の重装備ぐらい。
ソウルクラッシュは命中100%、反映されるのは攻撃力だけなのでダガー、グローブ、手裏剣など低威力・複数回攻撃の武器は必要ない。命中率も無関係。
自分の場合、後衛はクリアするまでほぼ初期装備だった。

クラスを選ぶ楽しみも少ない。戦闘はAAに依存するので、AAに必要ないクラスはどうでもいい。

依頼で詰む


「集え、ジャンケン小僧!」
依頼イベントはミスると取り返しがつかない。
ジャンケンは2Fの時間制限つきイベント。失敗すると頼みのスレイクラッシュ習得が4Fに遠ざかる。


「一流の刀、求む」
将軍に転職するには一連の侍イベントをこなす必要がある。
一度、このフラグが潰れてやり直すハメになった。原因は不明。
本編をクリアするだけなら問題ないが、クリア後のディハードの塔攻略で致命的。村正二刀流ソウルクラッシュが使えない。

 

まとめ


戦闘・育成の自由度を狭めるAAシステムは少々難ありだが、寺克デザインの敵とイラストは他のウィズにはない魅力。
陰鬱とした雰囲気だがロールプレイを意識した演出で入り込みやすい。
ダンジョンはウィズとしては狭くて簡単な方。ウロウロしてればそのうち打開できる。
ウィズ初心者、RPG好き、寺克好きにオススメ。

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-RPG, ★★★☆☆, PS2

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