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★★★★☆ RPG PS2

【FF10ファイナルファンタジーⅩ】レビュー/評価/攻略:PS2の可能性を見せる役割は十分に果たした名作

投稿日:2018-07-26 更新日:





HD版じゃなくPS2。インター版は日本語音声が無いのでオリジナル版でプレイ。

【シリーズ別リンク】

FF10とは

あの夏の思い出


2001年7月19日発売。水をテーマにした爽やかな作風が季節とピッタリ。
夏になると思い出す作品。

高校生だった当時、盛り上がりは凄まじくPS2持ってる奴はもれなく買うレベル。同級生みんなでツタヤへ予約しに行ったのは良い思い出。ゲームを予約したのは後にも先にも本作だけ。

本作のためにPS2本体を購入。セガハード(SS,DC)からメインストリームに乗り換えたということで個人的にも節目になった。


ネットの情報がない当時、ゲーム誌の攻略ペースより早く進むから初めて見る光景の連続。シナリオ展開や強敵にイチイチ驚いた。


自分の部屋にエアコンが無かった。真夏だから買ったばかりのPS2がうなりを上げて壊れそう。仕方ないので気温が下がる午前2時を過ぎた頃ようやくプレイ開始。当然、親にめちゃくちゃ怒られた。


何度クリアしたかわからない。受験前もやってたような。
分厚いアルティマニアΩは今も実家にある。年表とか設定の考察があり読み物として楽しめるのでオススメ。

PS2の可能性を見せつける


開発スタッフが「PS2のスペックを限界まで使い切った」と豪語するグラフィック。
PS2初期の作品だがムービー、ポリゴンモデル、どちらもPS2のパワーを十分に見せつける。
自分のように本作がきっかけでPS2本体を買った人は多いはず。


要所要所に入るムービーでグラフィックの味気ない部分を補完。想像が膨む。


最初のムービーでいきなり度肝抜かれる。


ゲーム屋のデモ画面でも釘付けになった異界送りシーン。


「世界一ピュアなキス」をゴールデンタイムにCMとして放映。
大人になって自分がピュアじゃなくなったのか、どうもこのシーンがピュアに見えない。
心の隙につけこんだようなシチュエーション、ティーダのニヤけ顔、恋人結びしながら抱き合うとか。


「シームレスイベントバトル」
イベントシーンから暗転無しでそのまま戦闘に入る。ザコ戦なども全体的にロード時間が短い。


新技術「フェイシャルモーション」&シリーズ初のキャラクターボイス。
イベントシーンはフルボイスで豊かな表情を見せる。戦闘でもよく喋る。


シーンによって詳細モデルと通常モデルを使い分けてる。
通常モデルは無表情でのっぺりなので落差が激しい。主要キャラ以外に詳細モデルはないのでモブキャラとの差も激しい。ジェクト、ブラスカぐらいの重要キャラでも詳細モデルはない。


(詳細モデル)


(通常モデル)


東南アジアっぽいデザイン。それまでのFFはヨーロッパか近未来風だったので新鮮。
エボン教によって「機械」(マキナ)の使用が禁じられてるため近未来感はない素朴な雰囲気。


BGMはオープニング「ザナルカンドにて」、エンディング「素敵だね」、シナリオ上のテーマ曲「祈りの歌」のアレンジを中心に、全体的に主張しすぎず切ない雰囲気で物語とシンクロ。
ついにたどり着いたザナルカンドは壮大な曲と物語が相まって鳥肌が立つほどの盛り上がり。

 

シナリオで引っ張る

「私「シン」を倒します。必ず倒します。」


簡単にいうと西遊記。ユウナ達はシンを倒す唯一の方法「究極召喚」を求めてザナルカンドを目指す。その道中、召喚士として実力をつけるために寺院を巡って召喚獣を集めていく。


汗だくのユウナを見て「召喚獣と交わるとはそういうことか」と高校生ながら納得した。


いわゆるセカイ系
ヒロインが世界を救う、世界の脅威になってるのが父親ということで極端に個人的な物語。
「主人公とヒロインの狭い世界」「世界の危機」の両極端。中間にある部族対立や宗教紛争などの社会的な要素は賑やかしにすぎない。召喚士一行は特別待遇なので社会と関係しなくていい点も都合が良い。
こういう話に弱いんだよな~「最終兵器彼女」も全巻買ったし。


この世界の常識にとらわれない主人公が宗教対立とかしきたりを無視して状況を打破していく。「無限の可能性」とやらがあれば社会なんて関係ない。


どこまでも2人を中心にした世界。後半、ユウナとティーダの立場が逆転するのが秀逸。
父親超えを果たすと同時に世界は救われて「素敵だね」のエンディング。都合が良すぎるほどに綺麗な構成。


「シン」
大規模な破壊を繰り返す自然災害のような存在。ユウナ達が対峙するのは6代目。
倒しても復活するが、新たなシンが生まれるまで活動を停止するのでその間は平穏が続く。この期間を「ナギ節」と呼ぶ。
一応、通常攻撃でも倒せるが、重力場による圧倒的な攻撃・防御力によって実現困難。しかも文明の発達を察知して破壊する本能を持つ。


「ミヘン・セッション」
機械によるシン撃破作戦。機械で倒せたら誰も苦労しないわけで、最大火力を誇る主砲「ヴァジュラ」でも重力場を破れず作戦は失敗。
実はこの作戦、討伐隊と信者を始末するめにエボン教団が仕組んだ罠。


シンに大ダメージを与えた飛空艇の兵装はヴァジュラと同様。攻撃が通ったのはシンの核になっている人物の影響で重力場が解除されているため。

主人公目線で感情移入


異世界に飛ばされた主人公が新しいことを見つけたり考える速度がプレイヤーとシンクロ。
序盤は怒涛の展開が続くが、プレイヤーを引き込む手順を丁寧に踏んでるから気がつくと感情移入してる。


実は途中まで回想なので主人公の独白が入る。おかげで心中がよくわかる。
異世界だけど造語の乱用はなく、新しい謎が適度に少しずつ何も知らない主人公に合わせるように明かされていく。


当初の目的は(夢の)ザナルカンドに帰ることだが最初からなんとなく帰れない雰囲気なのが切ない。


父親との不器用な関係もわかるなー。自分も10代のとき父親とうまくいってなかったから。


ザナルカンドまでの作りは丁寧なんだけど、その後の展開が少々雑。
「絶対的な脅威!倒す方法は無い!どうしようもない!」と散々言われていたのに最後はトントン拍子。
祈り子もさ、倒す方法を知ってるならもっと早く教えてくれ。せっかく親子揃って千載一遇のチャンスなんだから。

ひたすら一本道


フィールドマップはフル3D。舐めるようなカメラワークで魅せる。一見順路がわからなくてもミニマップが親切なので迷うことはない。
ワールドマップは無い。ゲーム後半で飛空艇が登場するまでは一度訪れた場所に戻ることもなく決まったルートを進んでいく。

次世代機の初作が一本道なのは仕方ないところ。作りやすいだろうし。
ゲームとしては面白味に欠けるが、ザナルカンドを一直線に目指すのが旅の目的なので必然性がある。
FF10は先に進むモチベーションが出るから評価され、同じ一本道でもFF13はシナリオがアレだから叩かれる。ゲームのシステムなんてそんなもんだよなー。


手動でカメラを動かせない&ランダムエンカウント。この辺は次世代型への過渡期という感じ。


狭い一本道をまっすぐ進むだけ。探索要素もなければトラップもない。
一本道で移動距離がほぼ決まってる。そのため高いエンカウント率でレベルデザインしており、ちょっとした一本道を駆け抜けるだけなのになかなか進まない。


蛇の道のように曲がりくねったマカラーニャ、雷に当たると大きく後ろに飛ばされる雷平原がツラい。


広いのはナギ平原だけ。一枚板で無駄に広い。


街らしい街はルカだけ。

キャラ紹介


「ティーダ(主人公)」
異世界に飛ばされてもすぐ溶け込むコミュ力が凄い。
チャラいというより子供っぽい感じなので印象は悪くない。口癖「…ッス」「だっつーの」みたいなノリは今聴くと笑う。


異性に積極的。FFの主人公としては珍しいタイプ。


一流スポーツ選手なので戦いとは無縁。最初に剣を持った時はよろめくが、持ち前の運動神経で数分後には華麗に戦う。


「ユウナ」
振袖、袴、ブーツと今どきの成人式のような服装。
旅の結末を知りながらも気丈に振る舞う姿が健気。その姿に多くの人が心を打たれたのか、
FFB BRAKE THE SEAL二周年記念の「FFヒロイン人気投票」で1位(48499票)。
2位以下は、ライトニング(26860票)、ティファ(25632票)、エアリス(16804票)と強敵揃いなのに2倍近い差をつけてるのが凄い。


作画が不安定な気がする。X-2のエンディングなんてもはや別人。
初登場のムービーが一番可愛い。最初に画像が公開された頃「馬面」とか散々な言われようだったからこのムービーは特別気合を入れて作ったんだとか。


詳細モデルはまだ良いけど通常モデルが可愛くないからどうも好きになれない。プレイヤーアイコンの顔グラもなんか太い。


「ワッカ」
ユウナのガードでブリッツ選手。ティーダを「戦いの素人」呼ばわりするがブリッツボールで戦うワッカもどうかと思う。


エボンの教えを信じており、弟が機械を信頼した結果シンに殺されたから機械とそれを使うアルベド族を毛嫌いする。
アルベド族にいちいち難癖つけて他のメンバーからひんしゅくを買う。ユウナもうんざり、ティーダは半ギレ。


リュックがアルベド人と知った途端、急に当たりがキツくなる。
リュックは相手の立場もわきまえて話し合おうとしてるのに、ワッカは相手を頭ごなしに否定するから余計に印象が悪い。


色々な出来事を経験して考え方が変化し、ついにはエボン最高指導者のマイカに暴言を吐く。


「リュック」
ユウナと三角関係で修羅場になるのかと思いきや、想定外に変な人だったからその心配はすぐ無くなった。
「ユウナん」と呼ぶ独特の訛りはアルベド訛りってことになってるけど、元々は中の人の訛りなんだとか。


ムービーの顔が変。
ユウナと反対にムービーより詳細モデルの方が可愛い。さらにいうと中の人(松本まりか)の方が可愛い。


初登場時の格好を見て「ええっマジか!」と驚いた人は多いはず。
ダイビングスーツだとわかってても目のやり場に困る。イベントシーンのカメラアングルも確信犯。


「アーロン」
みんな大好きオッサンキャラ。FFXアルティマニアのキャラクター人気投票で主人公、ヒロインを差し置いて1位。さらに10年前の若アーロンが9位にランクイン。


おいしいシーンを全部かっさらっていく。


「キマリ」
瀕死の若アーロンと出会いユウナのことを頼まれ、それからずっとユウナを保護者のような立場で見守り続ける律儀な奴。
渋いし笑いどころもある良いキャラ。しかしたまにしか喋らないので影が薄い。
また、役割分担が重要な戦闘システムに嫌われており、早めに育成方針を決めないと最後までベンチを暖める。今回、第二の魔法要員に育てたけど結局持て余した。


「シーモア」
現実離れした人が多いゲームキャラの中でも抜きん出て奇抜な髪型。顔はセフィロスに似てる。


ユウナのファーストキスを奪う本作きっての嫌われ者。けっこうなディープキスで腹立つ。


キスした女に口を拭われ、傷心自殺みたいな真似をされても気にしない。


人間とグアド族のハーフとして疎んじられ、母親と一緒に島流しされた過去を持つ。
その後、召喚士として母と共に旅立ちザナルカンドで母が生贄になって究極召喚を得た。しかし母を失い、究極召喚では何も解決しないことを知りシーモア少年(10歳)はこの世の全てを憎悪。


本当の目的はユウナのストーカーではなく、ユウナに究極召喚されて「シン」になり何もかも破壊し尽くすこと。しかしユウナと絆も何もないのに究極召喚になれるのだろうか。
何度も復活したあげくシンに取り込まれる。どうも何がしたいのかわからない奴。

 

システム

育成


「スフィア盤」
レベルの概念はない。すごろく盤のコマを進めて能力を獲得していく。
盤面は全キャラ共通だがキャラごとに初期位置が異なる。
通過した部分が明るく光るので、視覚的に「ああ育ってるなー」とニンマリ。同じような育成システムは他のゲームでもよく見かける。龍が如くとか。

実はLV制より成長の縛りがキツい。自由度が高いように見えてほぼ一本道。ゲームを進行すると外せる通行止めでルートを厳しく制限。
キャラの個性を順当に伸ばした方が良いので無理にルートを外れる必要もない。どうせ進むルートは決まってるので全員分操作するのが面倒。
縛りがキツい分、戦闘バランスは安定してる。

最終的には盤面自体をカスタマイズできるようになる。
やり込むと全キャラ通常攻撃で99999ダメージ出せるし、魔法から技までなんでもできるようになるので個性が消える。残るのはオーバードライブ技の性能格差だけ。
攻めは素早く殴るだけの技「クイックトリック」連発、守りは魔法「リレイズ」、オートアビリティ「オートフェニックス」のゾンビプレイという単調で大味な戦闘に。
そのためFFXはインフレでバランス崩壊しているの印象が強い。


クリア直前でも埋まるのはこの程度。


武器や防具はアビリティをつける入れ物。攻撃・防御力みたいな数値はない。
中盤から「改造」でカスタマイズできるようになる。レアアビリティをつけるには大量のレアアイテムが必要。

戦闘


「CTB(カウント・タイム・バトル)」
FFの象徴、ATB(アクティブ・タイム・バトル)ではないターン制。
コマンドによって次の行動までの時間が異なる。基本的に強力な行動ほど次の順番が遅くなる。行動順が一覧(右上)で見えるので戦い方を組み立てやすい。


「交代」
控えのメンバーとは戦闘中にいつでも交代できる。ターンを消費しないので即行動可能。
各キャラは得意なモンスターがいるので敵に合わせてメンバーを交代して戦闘を有利に運ぶ。捨てキャラを無くして仲間みんなで戦うためのシステム。

得意分野
・ティーダ :素早くて回避力高い敵。ボス戦ではヘイストを仲間にくばる
・ユウナ :回復。ボス戦の召喚獣
・ワッカ :飛んでる敵。状態異常攻撃
・ルールー :魔法担当。物理に強い敵(プリン、エレメンタル)
・アーロン :アーマー持ちの固い敵
・リュック :「盗む」でマキナ即死。「使う」「調合」の潜在能力がピカイチ
・キマリ :・・・?


ボスはHPが多く一筋縄ではいかないので歯ごたえがある。


反面、ザコ戦は作業。「この敵にはこのキャラ」とパターンに当てはめて一発入れて終わる。
過去作に比べて全体的にモーションを短縮してるのに、度重なる入れ替えの手間で台無し。

行動してないキャラはAPを貰えない。控えを育成するためにはザコ戦でもいちいち交代してテキトーに行動させる必要がある。「えーと、コイツ出したっけ。一応ガードさせとくか」みたいな。
戦闘中に交代してメンバーの配置が入れ替わると、戦闘終了後もその配置のままになるのでレギュラー組に戻すのも手間。

ザコ敵の種類が少ないのも単調に感じる原因。どこに行っても色違いが出てくるだけでやることは変わらない。

ティーダ「とんずら」(確実に逃走)と、いざというときの召喚があるので緊張感も無い。こまめにセーブポイントで回復できるからMPが尽きることもない。

召喚獣


召喚獣は大技をぶっ放して帰るだけではなくパーティメンバーの代わりに戦ってくれる。育成も可能。
召喚獣の存在自体がストーリーと深く関わるので一緒に戦えるのは演出の一つでもある。

中盤までは非常に頼りになる。攻撃力が高く、属性無視、状態異常に強い。HPが尽きそうにならった頃にはODゲージが溜まってるからぶっ放してオーバーキル。

強さはユウナの魔力に比例するので育成無しではあまり伸びない。終盤は大技を受けるだけの盾になる。育成しても能力上限が通常キャラと同じなので結局はパーティー3人の方が強い。


バハムートはオリエンタルなデザインで神々しいお姿。ガンバスターばりの腕組みで仁王立ち。ストーリー上でも最も重要な召喚獣。


召喚獣のオーバードライブ技が強力。演出は短縮可能なのでテンポが良い。


「召喚ボンバー」
セーブポイント手前で安全に複数の召喚獣のゲージを貯めておき、ボス戦でオーバードライブ技を連発。たぶんみんなやってた。


「召喚バリアー」
召喚獣が倒されてもパーティキャラが復帰するだけでゲームオーバーにならない。強力な攻撃への盾として活躍。

 

やり込み要素


寄り道・やり込み要素は多いが面倒なものばかり。
隠しダンジョンはオメガ遺跡だけ。それも暗い洞窟が続くだけの手抜き。

ミニゲーム


最強武器を手に入れるためにミニゲームをこなす必要がある。
特に悪名高いのはチョコボレースと雷平原。チョコボレースで諦めたという知り合いが数人いる。

モンスター訓練場


最終的に世界各地のモンスターを計102種類、各10体捕獲する必要がある。
出現しにくいモンスターもいるのでひたすら同じ場所をグルグル。作業的でツラい。


ラスボスより強い訓練場のオリジナル敵は本編モンスターの色違い。
苦労して出した最後の敵もアルテマウェポンの色違い。圧倒的なHP・攻撃力だが対策は簡単なので弱い。リレイズかけてクイックトリックで殴りまくるだけ。
ちなみに当時のゲーム誌ではモザイクがかかってた。

 

まとめ


一番ゲームに熱かった時期の作品なので思い出補正を覚悟してプレイしたが、シナリオに関しては全く違和感がない。今でも当時と同じように鳥肌が立つ。

ゲーム自体は粗い。マップ、育成、戦闘、どれも単調で一本道。やり込み要素も面倒くさいだけ。
とはいえクリアするだけなら難しいことを考える必要がないのですんなり遊べる。
次世代機の可能性を見せる役割は十分に果たした名作。

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-★★★★☆, RPG, PS2

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