アクション PS3

DmC Devil May Cry【感想/評価】むしろダンテ以外のキャラに問題あり

投稿日:2018-01-03 更新日:






主人公がネプチューン名倉に似ているという評判でスルーして、数年間忘れていた作品。

そのまま忘れて良い作品なのか、
それとも、シリーズファンもプレイする価値のある作品なのか。

700円で買ったSteam版で確かめる。

 

DMCシリーズまとめ↓





新しい「DmC」の特徴

スタイリッシュアクションで人気のシリーズ「デビルメイクライ」第5作。

過去シリーズとのつながりは無い。
設定を一新したので、タイトルはナンバリングではなく「DmC」
(小文字のm)

制作はイギリスの会社「Ninja Theory」。
そのため、今までのシリーズより洋ゲーっぽいテイスト。

特に(ダンテ以外の)キャラデザインがいかにも洋ゲーなので好みが分かれる。

 

設定・ビジュアルを一新

新ダンテのビジュアルが話題になりがちだが、発表当時よりだいぶイケメン。

もう「名倉ンテ」とは言わせない。

格好良いし、ダンテらしさも感じる造形。

不敵で挑発的な性格は旧ダンテを引き継ぐが、どこか格調高い印象の旧ダンテと違い、10代っぽい反社会性が目立つ不良。

どれくらい不良かというと、
真っ昼間に裸で人前に出ちゃうぐらい。

でも根っこは人間味のある青年という主人公らしいキャラづけになってるので、ちゃんとヒーローに見える。

 

むしろダンテ以外のキャラに問題あり。

全く魅力がない。

白髪で微妙に似せてきてるバージルの方がダンテより違和感がある。

顔がゴツいし、性格は一言でいうとクズ。

クズなので人間臭い。
青いコートを着た旧バージルのカリスマ性の欠片もない。

 

本作のヒロイン「キャット」。

これでも最高に映りが良い画像を選んだつもり。

顔面だけでなく、性格にも魅力がない。
ただの進行役的な立ち回り。見せ場が無い。

 

反体制、反権力がテーマ。

悪魔は株価、マスゴミ、ジュースを使って人間界を支配している。

 

「醜さ」を体現したようなボスが登場。

今までのシリーズのボスキャラ達は神話に出てきそうな格調高さがあった。

しかし本作のボスは本当にただ醜いだけ。
シリーズファンほど違和感がありそう。

 

「ハンター」

最初に出てくるボスがこの醜い顔。
裂け目のモチーフは明らかにアレ。

 

「サキュバス」

性格は見た目以上のゲス。
存在自体がもうどうしようもない醜さ。

 

「リリス」

理由があるとはいえ、リフトアップしたような整形顔がキツい。
色々醜い敵が出てくるけど一番キツい。
見てられない。

 

「ムンドゥス」

スキンヘッドのおっさんが大ボス。

世界中を借金まみれにして世界を支配するという、ずいぶんと現実的な構想を練っている。

 

悪魔の世界「リンボ」

「人間界」と悪魔が住む世界「リンボ」。
この2つの世界を行き来する。

リンボ世界は彩度が高い。
「赤と緑」「オレンジと青」のわかりやすい補色対比。

 

人間界で派手な場所はさらにド派手になっちゃう。

 

リンボでは天変地異などなんでもあり。

地面が割れて空中に跳ね上がったり、悪魔の意思が文字となって浮かび上がる。

リアルタイムで状況が変わっていく迫力の演出が見どころ。

 

対して人間界はモノクロ。

「人間界つまんねー」な印象を与える演出になっているため、反社会・体制的な主人公に感情移入しやすい。

 

過去作とは違うテイストの悪魔達。
クリーチャー、機械、忍者(?)まで様々。

洋ゲーっぽい、なんとも言えない微妙なデザインだけど、これはこれで良いんじゃないだろうか。

 

アクションはスタイリッシュ!

アクションに関してはカプコンが本格的に関わっているらしく、DMCの魅力がしっかり受け継がれている。

存分に爽快なスタイリッシュアクションが楽しめる。

アクションの自由度が高く、フィーリングも良い。
シリーズの先入観抜きで、単体のアクションゲームとして見ても傑作。

対象に近寄るワイヤーアクション「エンジェルリフト」、引き寄せる「デーモンプル」と組み合わせて、地上に降りることなくやりたい放題できる。

 

難易度はノーマルだとかなり簡単。
アクションが得意じゃなくてもストレスなくクリア可能。

ボスに難敵はいない。
こまめなオートセーブで、死んでも特にデメリットはない。
イエローオーブがあれば途中再開できる。

 

武器切り替えで斬りまくり!

近接武器5種、銃3種が使える。

ロックオンは無い。
スティックを倒した方向の敵を狙う。
ターゲット選択の煩わしさが無く、直感的に攻撃方向を調整できるので快適。

 

最大の特徴は武器切り替え。
トリガーを押している間、別の武器が使える。
この簡単操作でコンボ中に武器を切り替えることが可能。

動きながら5種の武器を切り替えて使い分ける面白さは本作ならでは。
慣れるほど組み合わせのバリエーションが広がるので上達を感じる。

 

それぞれの武器に複数の技がある。
できることが多すぎ。

1周目ではほとんど使いこなせなかった。
その分、やり込み派はやりがいがある。

ただ、スタイル評価がユルい。
テキトーにやっても毎回S以上。

 

システムが多いので、中盤まで延々とチュートリアルやってる気分。

新システムを使いこなせるようになったと思ったら次のシステムが登場の繰り返し。
入手したものはたいてい次の場面で使用必須。

まあリブート初作だし、これだけ自由度が高いと仕方ないところ。

システムを理解し、全武器を開放した2週目からが本番といってもいい。
2周目以降にいける場所やショートカットもある。

 

デーモン・エンジェル属性

ダンテは「天使と悪魔の子供」(ネフィリム)という設定。

その2属性をアクションに反映。

武器が2属性に分かれており、
基本的にデーモン武器は高威力、エンジェルは広範囲。

 

敵・地形にもデーモン、エンジェル属性があり、それを活かしたギミックも登場する。

戦闘では敵属性と武器属性の相性が重要。
デーモン属性の敵にはデーモン属性が効果的。エンジェルも同様。

属性効果は「ダメージが大きくなる」どころじゃない。
属性が違うと弾かれてカウンターを食らう。

そのため、属性敵が出ると「こうやって倒せ」と脳トレを強制されてるような気分。
武器が増えて自由度が高くなる中盤以降ほど、この傾向が強い。

せっかく好きな動きを見つけたのに使えない、安定をとると同じ攻撃の繰り返し。

一周目ではクリアするのがやっとで、色々やる余裕がないため窮屈さを感じる。

この辺のバランスは改善の余地がありそう。

 

パルクールで快適移動

移動は近年のアクションゲーのトレンド、「パルクール」がメイン。

デーモンプルで地形を引き出し、エンジェルリフトで飛び回る。

シリーズは一作目から「移動がダルい」という難点があるが、それを上手く解消している。

シリーズ伝統のおつかい要素も廃止。
過去作のようなキーアイテムが必要な扉や、同じマップの往復はない。
面倒な謎解きは最後の一箇所ぐらい。

戦闘のハイテンションそのままに、
軽快に飛び回って先に進むだけで進行できるので快適。

 

ただ、失敗して落下すると1割ぐらいダメージ食らう。これが地味に痛い。
「攻撃食らってないのになんでダメージ受けてるんだ?」と最初は謎だった。

 

ボス戦はいまいち

ボス戦は単調でつまらない。

ボス戦がいまいちなのは、洋ゲーに共通する特徴じゃないだろうか。

「ある程度攻撃すると弱点が出る→デーモンプルで引きずり出して攻撃→弱点引っ込む」の繰り返し。

典型的なのがムンドゥス戦。
やってることが最初のボスと同じじゃねーか!

 

1周目クリアまでの感想

気に入った女をトレーラーハウスに連れ込んでヤリまくる男。

まさか、コイツが主人公?

 



スタイリッシュ着替え!

さっそく新ダンテがやらかしてくれた。

 

旧ダンテのカツラを被った後、本場ブリティッシュ・ジョークが炸裂。

こういうことするからファンが怒る。
和訳の問題という気もするが。

 



リンボの出来事は人間界にも影響を与える。
このへん仕組みというか、ルールがイマイチよくわからん。

 

西洋風なイメージのシリーズだが、今回はイギリスっぽい。
というかただのイギリス。

主人公の服に国旗入ってるし。
架空の和風世界で日の丸使うようなものじゃないか。

 

缶スプレーで紋章を描いてリンボに行くらしい。

本当にこんなので行けるのか?

 

行けたわ。

 

「国宝級」ジュースの製造工場へ。
人間界の時点で雰囲気が怪しすぎ。

 

ドロドロ流れてるキモい液体がみんなが飲んでるジュース。
触れるとめっちゃダメージ食らう。

これを見たらもうエナジードリンクは飲めない。


しかもその液体の元はコイツの体液。
ゲロゲロ~

 

顔面スタイリッシュなジイさんも登場。

 

偏向報道で人々を惑わす放送局へ。

マスゴミをぶっ潰せ!
NHK解体!

オラオラオラオラ!
ワンセグ携帯でNHK契約させられた俺の恨みを思い知れ!

1チャンネルで月額1200円とかふざけんな!
しかもテレビなんて10年以上見てないわ!

すいません、取り乱しました。

 

なんだかんだで、ラスボス倒して一件落着。

 

バージル「俺たちが支配する」

……は!?

 

……

 

ボケがぁ!

 

全20ステージ。
1ステージ最大20分として、8時間でクリア可能
(シークレットミッションは無視)
爽快アクションらしくサクっと遊べるちょうど良いボリューム。

クリア後、1つずつ高難度モードが開放される。
一撃死「ヘル アンド ヘル」まで出すには最低4周必要。
まだまだ遊べる。

 

おわりに

アクションゲームとしての出来は間違いなく一級品。

スタイリッシュなアクションはもちろん、全体のノリにちゃんと「デビルメイクライ」らしさがある。
シリーズファンも食わず嫌いはもったいない作品。

ダンテ以外のキャラに魅力が無いのが難点だけど、まあ洋ゲーはだいたいこんな感じだし。
ダンテはちゃんと格好良いのでそこは大丈夫。

 

日本ではビジュアルに対する不満が先行し、アクションゲームとしてまともに評価されなかった。
日本市場が切り捨てられていく理由がわかる気がする。

リブートして今後はこの方向でいくのかなーと思ってたけど、どうなるんだろ。

ところで、
PS4リマスター版はまたしても「おま国」で国内未発売。
「DMC Devil May Cry Definitive Edition(北米版)」を買おう。
本体言語が日本語なら勝手に日本語になるらしい。

 

DMCシリーズまとめ↓








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