はじめに
「陸海空」三部作
水上バイクのレースゲーム。2001/3/21発売。
CRI(CSK総合研究所)開発。空の「エアロダンシング」、陸の「バギーヒート」に続き「陸海空」三部作のトリを飾る作品。
■ちなみに
水上バイクは基本的に3種類。
本作のような一人乗りタイプは「スキー」、2~4人が座って乗るのが「ランナバウト」、競艇で乗る高速タイプは「スポーツ」。
ジェットスキー、マリンジェットなど呼び方が様々なのは、水上バイクという一般名称が広まる前に各社それぞれの製品名が認知されたからなんだとか。
CRIらしい硬派な作り。「バギヒート」と同じくシンプルで飾り気がない。
せっかくの半袖ウェットスーツなのに女性が少ない。
ライン取りのみで勝負のストイックな作り。
ニトロや加速ゾーンみたいなシステムは一切無い。ジャンプ台のようなアクロバティック要素はあるが、乗ったところで制限時間が増える以外特にメリットは無い。
実在のロケーションをモチーフにしたコースは観光気分で楽しめる。
バハマの海岸、ナイアガラの滝、湿って泥臭いアマゾン川、冠水しちゃってるローマ市街、ニューヨークのハドソン川、氷河がひしめく寒そうな北極海。
場所によって水面の表情が違うのも面白いところ。海はおおらかにうねり、アマゾン川は濁流で跳ねまくる。
最終戦は遊園地の幽霊船。
貴重なマリンスポーツゲー
マリンスポーツを扱ったゲームは希少。
有名なのは任天堂の「ウェーブレース」シリーズぐらい。それもゲームキューブのロンチソフト「ウェーブレース ブルーストーム」(2001/ 9/14) 以来新作が出てない。
海ゲーの力作:【チョロQマリンQボート】
水の質感や自然な水面の動きの表現、その水面の影響を受けるマシンの挙動の味付けが難しそう。
ほとんどの人はジェットスキーなんて乗ったこと無いわけで、それをリアルだと思わせ、かつ爽快感を味わえるようにするのも大変。
リアルにしすぎたら酔いそうだし。
波が高いとマシンが跳ねられて加速が乗らない。このもどかしさも水上レースの醍醐味。
チャンピオンシップモード
1次予選(初級:4レース)、2次予選(中級:4レース)、決勝(上級:5レース)の順にクリアしていく。
1次予選は3位、2次は2位で通過。
アクロバティックな課題をこなす「テクニカルチャレンジ」モードもある。
自分はそういうの面倒臭いので割愛。
ライン取りが全てみたいなゲーム性。
一部のテクニカルゾーン以外の道幅は非常に広いし、マシンは良く曲がる。1度もアクセルを抜くこと無くクリア可能。
壁に衝突すると大きく失速する。
難度の高いコースは邪魔な場所にオブジェクトを配置。角に詰まったりすると抜け出すのも大変なので1ミスが致命傷。
とはいえ挙動は素直なのでコースさえ覚えれば安定する。
CPUがバカすぎる
動きが不自然。テクニカルゾーンでは必ずどこかに引っかかる。
最初はインチキ臭いペースで飛ばすから焦るけど、気にせずマイペースでミス無く走れば最後には勝てる。
ボートの尖った先端でミサイルアタック!
大ジャンプの方向を脱出方向に切ればCPUに対して大きなアドバンテージを得られる。
自分が使った感じではこのスキンヘッドの人が一番速かった。
速度の乗りが最高。コーナリングもマイルドで扱いやすい。
おわりに
「陸海空」三部作は堅実な作りでどれも出来が良いがインパクトに欠ける。
ハードの盛り上がりにも恵まれなかった。