「チョロQ」シリーズ記念すべき第1弾
タカラの玩具「チョロQ」がモチーフのレースゲーム。1996/3/22発売。
後に全部で20作以上と幅広く展開する「チョロQ」シリーズ、記念すべき第1弾。
「チョロQシリーズにハズレ無し」の伝説は一作目から始まっています。
モデリングの粗さは時代相応ですが、車・背景の細部までしっかり描き込まれています。
実在車を元にしており見応えがあるボディが20種類以上。
スポーツカーから戦車まで幅広いラインナップ。それぞれ3種類のペイントパターンつき。
BGMは熱くてノリの良い良曲揃い。
大自然では清々しい曲調だったり、コースの雰囲気との相性も抜群。
サーキット、高原、トンネル、峠などオン&オフロードの多彩なコースを収録。
可愛らしい見た目とは裏腹に走りはガチ。
「荷重をかけてタイヤの負荷を感じながら、スピンする手前でドリフトをコントロール」みたいなリアルなフィーリング。
最初は見た目とガチな挙動のギャップでロクに走れませんが、慣れるとやみつきになります。
一応、ドリフトしなくてもクリアは可能。
むしろ滑らないようにして走った方が安定しますね。
メインモード「グランプリをめざす」
本作のメインモード「グランプリをめざす」。
レースをこなして自車を強化しながらワールドグランプリを目指すモードです。
獲得した賞金でタイヤ、エンジン、シャーシなどのパーツを買って車を強化していくのはRPGのような楽しさ。
上位のライバル車が速いので強化が足りないと1ミスで追いつけません。
とはいえ理不尽ってほどでもなく、お金の力でなんとかなる範囲。ちゃんと車を強化すれば多少ミスを繰り返しても1位が安定します。
ただしパーツの値段が高い!
お金を稼ぐ方法はレースのみですが、そのレースの難易度が高いのでパーツが欲しいという堂々巡りに陥ります。
「さいこう」シリーズのパーツともなると、1パーツの価格が最高峰のレース賞金10戦分。
クリアするには稼ぎプレイが必要。
まずはスプリントレース3位入賞を目指します。
・入賞したコースが増えると新たなコースが出現
・全コース入賞するとワールドグランプリ開催。優勝するとエンディング
・その後、最速ライバルカー「ブラックマリア」が登場するワールドグランプリ(冬)が開催。優勝すると真エンディング
という流れになります。
挙動は楽しいのですが、全体的にコースの難度が高め。
道幅が狭い上、壁に当たったときの減速が非常に厳しいです。
そのため、レースというより電流イライラ棒みたいなコントロールが必要。
壁走りできないどころか、1回壁に擦っただけで複数のライバル車にぶち抜かれます。
無理にラインを変えて抜きに行くより後ろからガンガンぶつけて押しのける方が安全。ライン取りの自由度が低いです。
以下、登場する全コースを紹介します。
「初級サーキット」
特に難しいところはない反面、ライバルに追いつくポイントも無いので車性能がモノを言います。
ピットレーンでショートカット可能。
「高原ショート・ロング」
高原の湖外周を回るオフロードコース。
路幅が狭く、シケインや直角コーナーが連続。
初級と比べていきなり難しいです。
「冬山ショート・ロング」
高原の雪道バージョン。スタッドレスタイヤを履きましょう。
「トンネルショート・ロング」
路幅が狭く、コーナーが絶妙に曲がりにくい。
逃げる場所がないのでラインを外すと壁に擦ります。
ジャンブで乱れると壁に直行で大ロス。
ロングは美しい海底トンネルに分岐します。
「森と泉のコース」
緩いレイアウトなので一安心かと思いきや、滝ジャンプに失敗すると大ロス。
滝の右がショートカットですが、入るまでのライン取りが難しい。
その後も引っかかりやすい地形が続きます。終盤の狭いシケインも難関。
「上級サーキット」
初級より格段に難しいとはいえ、道幅は広いしサーキットだから逃げ場があるので安心。
こちらもピットレーンでショートカット可能。
「ビッグドーム」
オフロードコース。ズルズル滑るのでオフロードタイヤ以外では話になりません。
さらに路面の細かい凹凸で挙動が乱れやすい。
中盤は急カーブの繰り返しで難度が高いです。
強烈な処理落ちでFPSが落ちてカックカクになるのもツラい。
「アップダウン峠」
無強化ではとても走れないような難所の連続!
道幅が狭い上、高低差が激しいので見通しが悪い。
連続へアピンカーブ外側の崖に落ちると大ロスどころの騒ぎじゃないです。
逆走状態で登ってきた道のりを大幅に戻ってしまう。
「スペシャルサーキット」
ワールドグランプリ全勝優勝で出現。筑波サーキットがモデルのオンロードコース。
おわりに
面白いけど、もう少しカジュアルに遊びたい気がします。
全体的に道幅が狭くて窮屈。
問題点は続編「チョロQ2」で改善されました。