あのマクロスプラスがゲームに!これはやるっきゃない!
もくじ
「マクロスプラス」というアニメ
監督:渡辺信一郎(カウボーイビバップ、サムライチャンプルー)
特技監督:板野一郎(板野サーカスでおなじみ)
コンサートシーンアニメーション:森本晃司(AKIRA作画監督補など)
音楽:菅野よう子(カウボーイビバップ、∀ガンダム、攻殻機動隊TVシリーズ、マクロスFなどなど)
外れようがない豪華スタッフ。
夢を追う者、忘れようとする者、忘れた者。3者3様の「夢」にまつわる物語。
オープニングの「Dedicated to all pioneers」というメッセージとともに「凄いモノを作ろう」という熱い気持ちが伝わってくるアニメ史上に残る傑作!
最初に観たときは、序盤はキャラデザが好みじゃないから感情移入できず、中盤はダレまくりで半分寝てた。「こんな面白くないアニメがあるのか」とまで思ったほど。しかし後半の大気圏突入シーンから引き込まれ、繰り返し観るうちお気に入りの作品になっていた。
OVA4も良いが、再編して新規カットを加えた「マクロスプラス MOVIE EDITION」がオススメ。
プラスといえばこのシーン。
遅れて聞こえるソニックブームの「ドーン」って音が最高にカッコイイ。
ゲームシステム
ステージはバトロイド、ファイターの2種類。
■操作方法
・△:ガンポッド ○:ミサイル ☓:DSS □:ガード
・L1R1:旋回(バトロイド時)
・L2:サーチ
・R2:ブースト(ジャンプ)
バトロイドはLR1旋回という中途半端なアーマードコア仕様がとっつきにくい。
■バーニアゲージ
左の縦ゲージ。ブースト、ジャンプに消費するだけでなく、サーチ(ロックオン)にも使う。サイティングが難しすぎるのでコレが必須。
こちらが激しく動けばより敵を補足するのが難しくなり、ブースト&サーチであっという間にゲージが無くなる。そのためイマイチ気持ちよく動けない。
バルカン・ミサイルともに撃ち切りでリロード。そのため必ずリロードタイムがある。バーニアまで切れると「敵を追えない、ブースト・攻撃できない」という何もできないストレスフルな状態に。
DSS(ダイナミック・シチュエーション・システム)
本作はマクロスゲーなのに変形できない。
かわりにこの謎QTEでたっぷり15秒、変態機動を見せつけてくれる。
敵のミサイルが飛んできた時や、接近戦で画面に×ボタン表示。
入力に成功するとアニメばりの演出でミサイルをかわして背後をとったり、かかと落としのような格闘技を決める。
発生条件がイマイチわからない。正面のミサイル群にX押す準備してたら全弾食らったり。
後半の敵は必ずといっていいほどDSSを決める。毎回15秒デモを見るハメに。テンポが悪いどころの話じゃない。もはやムービーゲー。
ファイターステージが酷い
敵がずっと密着してまとわりつくため位置がわからない。ずっとサーチ押して後取れたらラッキーみたいな感じ。1機2分×3、延々とグルグル回る。
エスコンでずっと近くを飛ぶ敵を捕捉できなくてイライラするとき、アレがずっと続く。
ガルド編
ガルド編クリア→イサム編の2部構成。
原作の良さが出ているかといえば微妙。「イサム・ガルド・ミュン」その他ルーシーなどサブキャラが絡む、三位一体のストーリーが良いのに2つに分けられてもなー。
BGMはOVAの流用なので当然良い。
主人公2人はニューエドワーズ基地で行われている時期主力可変戦闘機採用コンペティション「スーパー・ノヴァ計画」のトライアルに参加中。
後半までトライアルが続く。
プレイ内容が機体性能に反映される。しかし効果が実感できない。
計32分のムービーを収録。全部OVAの流用。
OVAの出来が良いからまだ遊べる、っていうか「見れる」。
飛び飛びなので原作を知らない人はプレイしてもストーリーが全くわからない。
■ガルド・ゴア・ボーマン (ガルド)
イサム、ミュンと仲良しだったが7年前にケンカ別れ。この一件が3人の生き方を変えた。
ゼントラーディの暴力気質を持っているのでたまにキレる。見た目はイカついが、普段は登場人物中で一番マジメ。女性への態度もジェントルメン。
■ミュン・ファン・ローン(ミュン)
ヒロイン、だがオバサン。夢をあきらめ、自分を騙し続けている。最も感情移入できる人かも。
■シャロン・アップル
「バーチャルアイドル」。ミュンの夢が具現化したかのような存在。好きな人を喜ばすために命さえ奪おうとする、人間を超越した自由っぷり。本作ではオープニング以外ほとんど出てこない。
■YF-21
ガルドの乗機。最大の特徴は「BDIシステム」。
パイロットと機体を神経接続。レーダーで捉えた情報をパイロットの脳内に直接投影し、脳波で操縦や火器管制を行う。いわばイメージだけで操作する究極の操縦システム。しかし脳波の乱れが操縦に直結してしまう。
頭に血が上りやすいゼントラーディのハーフにこんな機体を任せちゃダメだ。
合間にムービーでストーリーが進む。どうせならフルスクリーンで観たい。画質粗いけど。
ファイターに比べるとメチャ楽しく感じるバトロイド。
しかし敵の火力がこちらと同等なのに3連戦なので消極的な戦いになる。地形を盾にしてミサイル撃ったり、引き撃ちが安定。
このゲーム、なぜか機体がテッカテカ。発光してるのかと思うほど光る。
大気圏突破から憎きイサムと対決。本作はミサイルの誘導が強力で、一回避けても背後からどこまでも追ってくる。チャフの効果が謎。いくら撒いてもお構いなし。
ゲームとムービーの差がありすぎてツラい。
ゲームはサーチでグルグル回るだけだが、原作は衝撃波やパイロットにかかるGの演出にもこだわってる。
Gがかかっている間は歯を食いしばって、Gが抜けると息が漏れる。「お前とバカやってるヒマなんかぁ、ガハァ」。見ているこっちもジェットコースターに乗っているような気分になる。
vs ゴーストX-9
原作で圧倒的な強さを見せつけた無人機。しかしこちらも限界突破ガルド。バーニア無限でなんとか倒せた。
原作の後半はイサムVSガルド、ガルドVSゴーストX-9、マクロス(シャロン)VSイサムと名シーンの連続。どれもロボットアニメ史上最高といえるクオリティ。ゴーストとのバトルはガルドと同じく作画も限界超えてるんじゃないかと思うほど。
ラストはガルドが1人で責任とって逝った形。
イサム編
■イサム・ダイソン(イサム)
大怪我したまま原付二人乗りでヒロインを山奥?に連れて行き「オレが戻ってくるまでそこにいろよ」といって巨大竜鳥を一人で追いかけていってしまう自由奔放さ。
他人に対しても寛大なのがカッコイイ。ずっとガルドに責められ、殴られ、大怪我されられたのに「済んだことは忘れようぜ」の一言でチャラにしてしまう。
■ルーシー・マクミラン(ルーシー)
そばかす爆乳娘。林原めぐみボイス。ミュンはオバサンだし、シャロンはブッ飛んでいるので個人的にルーシー1択。
■YF-19
イサムの乗機。ピンポイントバリアなどの新技術を搭載。カナード翼と前進翼、推力偏向ノズルで高い運動性能をもつ。とはいえ量産化を前提にした安定性重視の設計。新技術の塊のようなYF-21に対抗するため非常にピーキーなセッティングになっており操縦が難しい。まともに乗りこなせるのはイサムだけ。
ガルドと同じく後半までトライアルが続く。
ガルドのときより動けてるはずなんだけど、やたら怒られる。パイロットとしての腕だけでYF21とタメ張るイサムを誰か褒めてくれ。
大気圏突破シーン。「information high」が流れない。こりゃダメだ!
フォールドに合わせて「Information High」のオーケストラのようなイントロが入るのが最高なのに。ちなみにこの曲はアニメのサントラにも入ってない。欲しい人は「ザ・クリーム・パフ」で検索。
原作では、イサム達は地球の防衛網に引っかかってエラいことになる。
一瞬引きのカットを入れたり、太陽が地球で隠れていく演出で期待感をあおる。曲の音を緊急警報に見立てているのもニクい。
曲がサビになったところで突入。ビームの嵐の中、運任せで落ちていく主人公、締め上げられるヒロイン、凄いことになってるコンサート。これらの場面が絡み合ってかつてない興奮を生み出す!これはもうビデオを借りて観てもらうしかない。
いよいよラスト。「デートの時間にゃ間に合いそうだぜっ」。
原作見てないとマクロスと戦ってる状況が意味不明。
恐怖の必中赤レーザー
マクロスが発射する赤レーザーがマジで意味わからん。どうやっても回避不能。
ボス前のはまだ画面端に寄れば被弾を減らせるような気がするが、ボス後は地獄。
レーザーなのになぜかガンポッドで撃ち落とせる。しかしまるで当たらん。
途中のボスをほぼノーダメで倒さないと詰み。
vs ネオグラージ
原作には登場しない機体。
ミサイルをDSSで回避し、背後からカウンターミサイルを撃ってくる。
ミサイルはDSSでカウンターされるし、接近すればDSSで背後を取られてもうイヤ。相手のミサイルでDSSを発生させる運ゲー。
背後とったらひたすらガンポッド。相手が真っ直ぐ飛び続ければ7割減る。
ボス後に7割残してたのにギリ。どうなってんのコレ。
エンディング。完全に流用なので特に感動はない。名曲「VOICES」が削除されてスタッフロールは無音。
まとめ
頼むから遊べるゲームを作ってくれ。
原作を観よう。