高校生だった当時、アーマードコアのようなゲームを探して出会ったのがコレ。
アーマードコアに似てる?
全く似てない。断じて別物。ACファンとして似てるとは言いたくない。ACはこんなゲームじゃない。
ミサイルやビーム兵器が飛び交うド派手さが売り。
メカデザイン:大河原邦男
大河原邦男、河森正治といえばロボアニメ界2大看板。
「アーマードコアが河森ならこっちは大河原だ!」といわんばかりに大御所を立ててきた。
脚部は人型のみ。ガンダムっぽいのは仕方ないが、どう組んでも大河原テイストに収まってしまうので物足りない。
ここだけの話、「大河原デザインは昭和臭い」なんて思ってた時期があった。ガンダムは全部カトキハジメだけでやれば良いのになんて。もちろん今は良さがわかる。
ACと違い、近接武器の使い勝手が良い。振りが早くて硬直が少ない。
パンチ、ビームソード、刀、槍、鎌、ハンマー、パイルバンカーなどハッタリとネタが効いた充実の品揃え。
一方、射撃武器は冷遇。精度が低く、種類もバリエーションも少ない。一部の弾道は発射後すぐ地面に落ちたりして全く使い物にならない。
操作は全く同じ フィーリングはおもちゃ
買ってもらったオモチャをガシガシ動かして遊ぶけどすぐ飽きて、放り投げてボロボロにした。
そんな子供の頃の記憶がよみがえるフィーリング。
挙動に手応えがない。エフェクトが軽く、反動が無い。
SEが軽い。マシンガンを撃つと「チュンチュン」。グレネードすら全く迫力がない。
ジャンプに予備動作があり、ACのような小気味いい小ジャンプ移動はできない。
空中機動がピーキーすぎて制御困難。空中戦で実用的なのはミサイルだけ。
レーザー砲、手裏剣、グレネード、近接攻撃などでダウン。
ダウン中は無敵時間がある。その間、攻め・受け側ともにやることが無い。バーチャロンのように相手が1、2機なら良いが、20機の相手が毎回ダウンするのでテンポが悪い。
1人プレイで多数を相手にするとダウン→ダウンの繰り返しを食らう。操作できない時間が長すぎてコントローラー投げたくなる。
HPゲージが見づらい。EPゲージも上部が曲がってるので絶妙に見づらい。
AIがお粗末。
一定間隔でジャンプするだけ。ふらふらと自分の周りに寄ってきて勝手にサイトに入るので、こちらは射撃ボタンを押すだけで良い。眼の前に飛んできた蚊をはたき落とすあの感じに似てる。
自機の周りに密集するので剣を振れば誰かに当たる。
どこからともなく敵が近くに湧く。
自分が来た方向から敵が湧くのはどういうことだ?と思ってよく見ると、空から突然降ってくるというテキトーさ。
上下に動きづらいのにマップは起伏が多い。ちょっとした凹凸でノーロック武器が外れてしまう。
木はペラペラの書き割り。当たり判定なし。
敵が建物や地形端のヘリに引っかかると出てこない。追いかけるとエリアオーバー、放置するとタイムオーバー。
一部の長方形ステージが狭すぎ。敵の、あるいは味方の攻撃で吹っ飛ぶとスケートのように滑り、そのままヌルっとエリアオーバー。
BURMシステム
シリーズ最大の売り。パーツの組み合わせで能力補正がつく。
この見づらいUIを見よ!なにがなんだかさっぱりわからない。
英字じゃないだけACよりマシかも。
例
・「左腕の剣豪」 (左手に刀。右手は無装備)
刀の威力アップ。
・「一刀侍魂」(右手刀のみ)
刀威力2倍 、防御力大幅低下。
・「完全無装備 」(全装備無し)
パンチ力増大、防御力1、5倍 →通称「無防備パンチ」
ストーリーモードはまさに苦行!
このテキストの読みづらさよ。
ターン制SLG風味。
一直線に敵本陣に突っ込めばいいというお粗末な仕様。
味方編成、施設増設などのコマンドがあるが必要性は皆無。自軍がいくら負けようと問題ない。
新パーツは支給される。山ほど溜まる資金の使い道が最後までわからなかった。
大戦略のような「ヘックス」制に見えるが、ルート上を移動するだけなので無意味。
赤ルートは通れない。行くまでに確認できないので無駄足になる。なんだこの子供じみた嫌がらせは。
3人チームを組む。フレンドリーファイアのダメージが一番痛い。
「たいちょぉー!大丈夫ですか!」お前がやったんだろ!
当然、こちらの弾も当たる。「いたっ、気にしないでください」しねーよ!
この緑ビーム強いぞ!どいつが撃ってるんだ?オスコット!お前か!
緑ビームは僚機の機体を変更できることに気づくまで食らい続けた。
そしてオスコット、テメーは喋りすぎだ。口より手を動かせ。
台詞のタイミング、パターンが少ないせいで同じ台詞連発。
「さーすがー大統領」「さーすがー大統領」「さーすがー大統領」~。
1拠点につき20機×2=40機。これをひたすら狩るだけの作業。
求められるのはスピードのみ。ACとは全く違う。無双に近い。
楽しいのは最初だけ。安いフィーリングとあまりの単調さですぐ飽きる。
拠点侵攻が仕切り直しになる意味がわからない。
苦労して壊した砲台もすぐ復活。出撃位置も戻される。毎回、接敵まで長いのがダルい。
最後の砲台×2壊せとか数秒で終わる。やる意味ある?
敵の能力補正が強すぎる。めちゃ硬い。ボスクラスは何回斬っても倒せない。
防衛はコントローラーから手を離してOK。3分後には自動的にクリア。
エンカウントは補正の無い紙装甲のザコが3~7体飛んでくるだけ。やる気あんのかコラ。
後半は近接よりミサイル、マシンガンを撃ち込む方が楽。無敵時間が無いので早く処理できる。
制限時間いっぱい撃ち続けても余るほど弾数が多い。ハンドミサイル1個で敵全滅。
敵の兵器が多種多様でうらやましい。カエルの卵みたいな謎ビーム、レーザービット、巨大ロボなど。
後半はずっと緑背景。
気分転換にオペレーター「シュキ」に変えてみたら想像以上のウザキャラ。
射角がやたら下に向く巨大レーザー砲×5。大ダメージ&超精度でスナイプしてくるので無視もできず、やっと処理したと思ったら仕切り直しですぐ復活。もう嫌。
基地レベルが下がるまで繰り返し侵攻し、ようやくクリア。とにかくレーザー砲が強かった。
救助0PでもS。
機体構成はこんな感じ。
まとめ
全11章と無駄に多いのがツラい。
1章5拠点、各40機として、クリアまでに2000機以上撃破。
意地になってクリアしたけど気が遠くなる作業だった。
とはいえ、途中リタイアしたゲームよりは遊べたといえるかもしれない。
そんな「コバ小」だが、シリーズ中では最高傑作との呼び声が高い。
(他どんだけ酷いんだよ・・・)