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PS2 シュミレーション

第3次スーパーロボット大戦α【感想/評価】外側(ガワ)は最高だけど中身がイマイチ

投稿日:2020-07-21 更新日:








第3次αの特徴・魅力:スパロボ史上最大の戦力が激突

第3次スーパーロボット大戦αは、「α→α外伝→第2次α→第3次α」とPS時代から続くスパロボαシリーズ完結編です。
2005/7/28発売。

完結編らしい壮大な話。スパロボ史上最大のスケール感です。

「α」「α外伝」「第2次α」のメンバーが集結。

さらに初参戦作品に、
・勇者王ガオガイガーFINAL
・電脳戦機バーチャロン (オラタン、マーズ)
・機動戦士ガンダムSEED

ついに「伝説巨神イデオン」が参戦し、「F完結編」以来に大暴れします。

イデオンガンの強さは健在。(今回のプレイでは未使用)
イデオンが暴れたらもう完結するしかないです。後戻りできない。

 

完結編なので、各原作の話が完結します。
結末が熱くて良い。誰も犠牲にしない、ハッピーエンドです。

エヴァでは、みんな仲良く生き残り、シンジは精神的に成長し、父・ゲンドウと決別して独り立ちします。

トップでは、他作品の力でBM3から脱出。2人はウラシマ効果を受けることなく、ユング達と再開します。

ご都合主義すぎるのがスパロボらしくて良い。

 

プロトデビルン、イデ、宇宙怪獣など、銀河崩壊級の驚異を集約。
シナリオ分岐が多数、台詞とボイス量は過去最多。
「終焉の銀河へ」に偽りなしの超大作です。

 

個人的に嬉しいのは「バーチャロン」参戦。
ゲームからゲームに参戦した形。

戦闘アニメの原作再現が凄い。クオリティが異様に高いです。
担当者がバーチャロンファンなので、仕事を超えて作り込んだとのこと。

3Dのモーションを余す所なく2Dに落とし込み、グリグリ動いて「ボム投げてから前ダッシュ」連携を見せてくれます。
SEも原作の対戦画面そのまま。

シナリオには全く絡まないのが残念だけど、フェイエンとハッター将軍がぶっ飛んだキャラなので存在感はあります。クールなチーフと2体の掛け合いか微笑ましい。

主人公は前作「第2次α」に引き続き、4人(1人=男女1組)のオリジナルキャラから選択。
固有シナリオで物語に絡みます。

今回のプレイではクォヴレーを選びました。
悪魔絵師・金子一馬デザインのオリジナルユニット「ベルグバウ」に乗れるのが魅力。

クォヴレーのシナリオは、僕が前作で選んだアラド・ゼオラが絡む点も良し。

 

戦闘アニメに前作の焼き直しが多い点は批判されがちです。

でも前作でせっかく全部描き直したのだから使い回すのは当然かと。
新規が多数あり、合体攻撃も大増量なので不満はありません。

新規アニメは、前作からさらなるクオリティアップを実現。
たっぷり間をとりながら、カメラアングルを切り替え、カットインを入れつつ暴れてくれます。

 

UIは以下のように改善されました。

・精神コマンドの一括使用
小隊システムは精神コマンドを多用するので手間が省けます。

・戦闘アニメの途中カット・早送り
「早送り」は見たい場面をすぐ観たいときに便利です。
演出の豪華さに比例して、戦闘デモの時間が長いので。
「途中カット」は、戦闘アニメOFFにし忘れたときに役に立ちます。

どれも嬉しい改善点です。
しかし、一番肝心な「編成」周りのUIに改善がありません。詳しくは後述。

 

第3次αの難点

参戦作品=外側(ガワ)は最高だけど、中身がイマイチ。
第3次αの難点を一言でいえばそんな感じ。

・相変わらず面倒な小隊システム
・とっ散らかるシナリオ

の2点が気になります。

 

相変わらず面倒な小隊システム

小隊編成の面倒さが前作最大の難点でした。
その点に全く改善がありません。
むしろ悪化しています。

何をするにも作業量、手間が多くてウンザリ。
前作から2年半も間を空けて発売された完結編なのに、小隊システムは未完成のままです。

 

ソート機能は前作と同じく「系統(作品別)」のみで並び替え無し。

ユニット改造、武器改造、パーツ装備、のせかえ、小隊編成…
と何をするにもとにかくユニットを探すため、ソート機能の貧弱さは致命的です。

 

編成画面も相変わらず使いづらい。

マップ上では順番をワンボタンでサクサク切り替えできるのに、編成画面では順番を変えるだけでやたらと面倒なのがもう許せません。

前作は、
・イベント強制出撃
・撃墜される
で、その機体が小隊から抜けました(除隊)。

本作では、イベント強制出撃と部隊分岐で小隊がリセット(解散)します。
強制出撃も分岐も多いです。苦労して組んだ小隊が頻繁に解散するのでやってられません。

分岐で離脱側ユニットの強化パーツまで外されるので、編成し直すのが本当に面倒。

 

準備だけでなく、マップ上でも小隊システムは手間です。

複数ユニットが攻撃するので、簡易戦闘画面がモタつきます。前作でも言った通り「簡易簡易戦闘画面」が欲しい。

 

ボリューム増加に比例して手間も増加。

1ルート全60話は前作(57話)と大差ない。
でもマップを切り替えて仕切り直し、実質2話分戦うステージが多いです。

何度もマップ上の敵を殲滅し、何度もクリアしたはずなのに話数が全然進まないので疲れます。

援軍がわんさか出現するので敵の数も前作以上。
実際の数は変わらないかもしれないけど、「イベント→本戦→援軍」と段階を踏むため体感では確実に多いです。
延々と小隊同士で削り合うのがしんどい。

 

総じて小隊システムの面倒さは、前作から改善されるどころかむしろ悪化。
「面倒ならイデオンガンを使え」と言われている気がします。

 

特にしんどいのが53話と、最終話手前の59話。
どちらも宇宙怪獣の無限湧きラッシュ。

まず宇宙怪獣が強すぎます。

・大型はHPが大ボス並(25~18万)。非常に硬い。
・長射程(14~13マス)、戦艦が1撃で瀕死の攻撃力。

戦艦が落ちるとゲームオーバー。位置取りを間違えるとすぐ落ちます。
ちなみに、53話以降にイデオンが落ちるとイデ発動エンド(バッドエンド)になるのでそっちも注意。

中型以下は移動力が高い。
出現から2ターンで軽く防衛ラインを超えます。

59話ではこんな奴らが3方に無限湧きで、11ターン耐えろという。もう1ターンでしんどい。
しかも前後編で、後編はまた5ターン耐えることに。

実は、弱い敵を援軍が湧く手前(11小隊)まで減らした後、ユニットで壁を作れば楽にクリアできます。
でも初見ではそこまで頭が回らず、無限に湧く強敵と小隊システムで延々戦い続けました。

クリアした頃には、
「スパロボはあと10年プレイしなくていいかな」

と思いました。

上記のように、小隊システムは準備からマップ上までとにかく手間です。

その上で、手間と面白味が釣り合いません。

 

永遠にベンチ組の「死にメンバー」を減らすのが、小隊システムにおける主眼の1つ。

しかし結局のところ、ALL・MAP攻撃を持たない機体が小隊というベンチに入っただけです。
隊長としての存在価値が無いので表(隊長)に出ず、小隊攻撃に使われ、精神を絞り取られるだけの存在。複数パイロットと変わらない。

戦術の選択肢を増やすのが、もうひとつの主眼です。
これも意味が薄い。前作で言った通り、強いALL攻撃持ちを隊長にして突っ込ませるだけ。

 

つまり小隊システムによるスパロボの変化は、

・ALL攻撃性能という新たな格差が生まれた
・やることは小隊システム導入前と変わらない
・手間が増えた

あまり良いことが無いです。

小隊システムは、成功・失敗でいえば失敗だと感じました。
導入された「第2次α~Z」でスパロボを離れたユーザーも多いのでは。

 

小隊制は次シリーズ「Z」に引き継ぎます。
編成枠を1つ減らして3機編成にした他、色々と改善。
しかし「第2次Z」で早くも廃止されます。
「第3次Z」は2機編成になり、もはや小隊システムの面影はありません。

「第2次Z」以降、
・「死にメンバー」を減らす
・選択肢を増やす
この課題に対し、小隊システムのかわりにどういう手を打ったか。

それは、性能の均一化と極端なヌルゲー化です。
どのユニットでも、単機で突っ込んで無双できるようになりました。

たしかにどの機体でも戦えるし手間はかからない。

近年のスパロボは、

・シュミレーションゲームとしての遊びごたえ
・手間いらずでキャラの掛け合いや活躍を楽しむ、キャラゲー

この両立を目指すのは諦めて、キャラゲー側に振り切ったといえます。

 

ヌルゲー化の流れは最新作も継続中↓

バンダイナムコエンターテインメント

 

とっ散らかったシナリオ

シナリオはまとまりを欠き、とっ散らかった印象です。

中盤まで本筋と関係ない揉め事が続き、終盤で一気に話を畳みます。

SEED、ガオガイガーを中心に地球の揉め事が延々と続くので、前作の「地球の戦いに決着」はなんだったんだ感。

しかもSEED、ガオガイガーは本作のメインテーマ「無限力」に絡まない。
その割に長い。中盤までがっつり引っ張ります。

終盤の「エヴァ、イデオン、ガンバスター、ラスボス」の流れは盛り上がりました。

でもそれ以前、中盤までに何をやっていたのかを全く覚えていません。
「なんかSEEDやガオガイガーが出てきたな~。なんかバサラが歌ってたな~」って感じ。

SEEDやガオガイガーを削れば、バーチャロンのシナリオが入るはず。
「タングラム=無限力を利用する何か」みたいにこじつければ、メインテーマと上手く噛み合いそうなのでもったいない気がします。

 

完結編ということで、オリジナル勢がでしゃばるのも気になります。
スパロボはオリジナル勢に魅力があるわけではないので。

マップ上の展開も雑。
イベント戦後に脈絡なく敵がワープしてくることがほとんど。ときには味方もワープしてきます。

 

前作のシナリオは、筋はバラバラでも原作ベースの熱量があるので楽しめました。

対して本作は、大風呂敷広げたけどゴチャついて焦点が定まらない。
結果、不思議なほど盛り上がらない薄味です。

以下、気になる点を詳しく紹介。

 

■ガオガイガー

前作でさんざんやったガオガイガーがまた優遇。

僕はガオガイガーを観たことがないし思い入れもないので、中盤までガオガイガー優遇すぎて冷めました。

色々な参戦作品の中でも特に、ガオガイガーは原作を知らないと訳がわからない。
たぶん初見ではあのマクロス7よりわからない。

次から次へ脈絡なく個性的なキャラが登場して、ヘル・アンド・ヘブン!って感じ。

 

■ガンダムSEED

新参戦「機動戦士ガンダムSEED」の原作再現が濃すぎて、何度も地球周りで揉めます。

前作で散々、色んな勢力が地球で揉めて、あのHP40万ラスボスを倒して決着したのに。もう地球の揉め事はウンザリなのに。

アニマスピリチアが~イデの無限力が~と壮大な話が進む一方で、今さらコーディネーターの話をされてもスケールの振れ幅が大きすぎて冷めます。

 

■オリジナル勢

「こんな姿」て、どんな姿やねん!
なにがどうなっているのか一切わからん「玉アヤ」。

 

完結編ということで、いよいよオリジナル勢がでしゃばります。
合間合間に長々と入るオリジナル勢の話でテンション下がる。

スパロボはオリジナル勢が目立つと駄作になります。

なぜならスパロボは、オリジナル勢に魅力があって遊ぶわけではないから。

スパロボは原作モノが主役。オリジナル勢は原作を引き合わせるサポート役。だから味付け程度に出てくるのがちょうど良い。
そこを勘違いしてはいけません。

原作が薄いスパロボなど味のしないガム、伸び切ったラーメンです。

8年前、「スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター」というオリジナル勢だけを集めたアニメを観ました。
乳揺れが激しいだけの、伸び切ったラーメンでした。

 

特にラスボスが魅力皆無。
終盤、エヴァやトップで盛り上がった分、落胆が大きいです。

誰ですかこのおじいちゃん。
トップの激熱展開の後にこれ?

簡単にいうと、
アカシックレコードがアポカリュプシスにより選んだ「正の無限力」を「負の無限力」で倒して、因果律を支配する神になるらしい。

散々、大風呂敷広げて引っ張ってきたのに、ありきたりなことを言うラスボスなので白けました。
結局、どいつもこいつも神になりたいだけやん。

霊的な力で無限力に対抗できるとは思えないし、色々とムリがあります。

しかもよえーし。
強さは前作ラスボスと大差ない。自軍の火力は上がっているので、相対的に弱体化しています。αシリーズで最弱かも。
これなら宇宙怪獣の方が脅威です。

 

まとめ:外側(ガワ)は最高だけど、中身がイマイチ

参戦作品やシナリオなど外側(ガワ)は最高。

しかし、
・面倒な小隊システム
・とっ散らかったシナリオ
は前作以下。

つまりガワは良くても中身がイマイチの、もったいない作品です。

小隊システムに改善が無いのは本当に落胆しました。
それどころか、ルート分岐やボリューム増大で面倒さが悪化。

もはや常人にはプレイ困難な手間と時間がかかります。

 

スパロボ世代交代を成し遂げたαシリーズ完結編なので、ハードルが上がりすぎて不満が多い面はあります。

エヴァ、ガンバスター、イデオン、ガオガイガー、SEED、マクロス、バーチャロン…

ラインナップの豪華さ、スケール感は現在でもスパロボ史上最高。豪華な逸品なのは間違いない。
終盤の、原作の結末を描く話は熱いので頑張る価値はあります。

僕のように、前作プレイ後もまだ時間が余った、めちゃくちゃ時間に余裕のある方にオススメ。

 







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