ヨッシーアイランドとは
マリオのパートナーキャラ(乗り物)、ヨッシーが主人公。
マリオとヨッシーの初めての出会いと冒険を描く。
海外版のタイトルは「Super Mario World 2: Yoshi’s Island」でヨッシーはサブタイトル。
全世界2000万本以上売り上げた超名作「スーパーマリオワールド」の続編という位置づけ。
本作が発売された1995年はSFC史上最も華やかな年。
・クロノトリガー
・タクティクスオウガ
・ロマサガ3
・聖剣伝説3
・スーパードンキーコング2
・フロントミッション
・クロックタワー
などなど名作が怒涛ごとく発売された。本作はその中でも輝きを放つ名作中の名作。
■あらすじ
マリオとルイージはコウノトリに運ばれて両親のもとに向かっていた。しかし2人がいずれ脅威になることを占いで突き止めたカメックの襲撃にあう。
ルイージはさらわれマリオは海に落下。しかしヨッシーの背中に落ちて助かる。
ヨッシー達は二人を親元へ届けるべく旅立つ。
SFC後期ならではの完成度
SFC後期ならではの最新技術を結集したグラフィック。
SFCの性能をフルに使い切ることで手描き風のクレヨン画のようなタッチを実現。
敵も丁寧なドットで描かれており種類も豊富。ヘイホー1つとってもステージによっていろんな挙動を見せる。
赤ちゃんドロボー!
「ワイルドトラックス」でもポリゴン描写のために使用した「スーパーFXチップ」採用。オブジェクトの拡大・縮小・回転・色変更などの機能を積極的に取り入れた表現。
SFCで3D表現に挑戦→【ワイルドトラックス】
3D表現を活かした伸縮する足場。意味はよくわからないけど最新技術なのはわかる。
ワタボーに触れると画面がグニャグニャ。視覚的に面白いだけではなく、実際に地形が大きくうねる。
過去作にはない巨大な敵が登場。
ワンワンもこのド迫力。
ボスもみんなやたらデカい。
パックンフラワーがビオランテ化。生々しく動く。
ラストは本作ならではの演出・システムをフルに取り入れた2Dアクション史に残る戦い。意外性、面白さも抜群。
背景が美しい。技術うんぬんではなくセンスが凄い。
ゴッホの「星月夜」っぽい。
音楽を担当したのはマリオシリーズおなじみの近藤浩治氏。ほのぼのしたステージ曲から一転、ボス戦はして激しいロック調。いずれも名曲揃い。この時代の名作でおなじみ「サントラのプレミア化」がその証拠。
ちなみにオートセーブなので夕食の時間になって親に怒られそうになっても大丈夫。
アイデアの塊
アイディアの量が尋常じゃない。
ギミックがいちいち斬新。それでいてクリアするだけなら面倒なものは少ないのでサクサク進める。
6ワールド×8ステージ+α。ステージ数計50以上。
従来のマリオよりステージが広くて複雑。隠しアイテムや仕掛けも豊富。被ったようなステージが無いしバリエーション豊富で飽きない。この作り込みでこのステージ数は凄すぎる。
しいて難を言えば、色々やり尽くして完成しちゃってるところ。そのため続編はパッとしない評価。
過去作は(4-5)のように数字だけの表記だったが、本作はステージの特徴を表したサブタイトルがつく。
各ワールド、ステージ4の砦で中ボス。ステージ8の城でボス戦。
ボスの種類、行動パターンが多彩。みんな倒し方が異なるので弱点を見抜いて戦う。
軽い謎解き要素あり。ボス面はカギ探しがなかなか面倒。
制限時間はないのでのんびり探索できる。
3-6 「ハリネズミの どうくつ」
上の入り口に気づかないとクリアできない。意地悪。
6-5「すご~く なが~い どうくつ」
ダルいステージは片手で数えるほどしかないが、その中で最高にダルいのがここ。もうタイトルから気が重くなる。
最後までほぼ強制スクロール。特に前半3分間はスクロールが遅いのでツラい。ミスるとまた3分。カップラーメンが出来上がってしまう。
多彩なアクション
ヨッシーならではのアクション。
マリオワールドの特技「敵を食べる」のほか「タマゴ投げ、ふんばりジャンプ、ヒップドロップ」など多彩なアクション。操作方法がマリオとは大きく異なるけどすぐ手に馴染む。
種類が多いだけでなくアクションの自由度が高い。
ふんばりジャンプは何回でも可能。空中でもタマゴ作り、投げることも可能。しかもそれらを同時にこなせる。動かすだけで単純に楽しいのは良作アクションの証。
ダッシュは無いが一定距離走ると加速する。上手くなるほど速度を維持できる仕様はマリオシリーズと同様。
・ふんばりジャンプ (ジャンプ押しっぱ)
足をバタバタさせて浮き上がりしばらく滞空。ふんばり時間を調整して飛距離を調整すればリズム良く進めるので気持ちいい。
高所から連続してふんばるとマリオワールドのマントのようにほとんどのステージで地形を無視してショートカットできる。
・食う
敵などを舌で捕まえて口にほおばる。口にふくむのがキツそうな奴以外はたいていイケる。
吐き出して飛び道具にすることも可能。
スイカをほおばると種をマシンガンのように連射。一部の敵や炎スイカをほおばると炎を吐く。
・タマゴ投げ
ほおばった敵を飲み込んでタマゴ化。最大6個ストック可能。
半円を描くようにカーソルが移動し任意のタイミングで発射。発射角度は目押しだが、シビアな操作を求められる場所は少ないしタマゴ補充も簡単。
地形に応じて3回まで反射する。跳ね返る動きが視覚的にも楽しい。
上ホールドで上からカーソル出し。射角ロックも可能。
上手い人は角度を1発で決めてガンガン突き進むのでスタイリッシュタマゴアクションになる。
・ヒップドロップ (空中で下押し)
真下に急降下。杭を押し込んだり特定の地面を削ったり敵を攻撃。
・モーフィング
特定のコースに出てくるシャボン玉のようなアイテムを取ると乗り物に変身。一定時間内にヨッシーブロックを目指す。
「ヘリコプター」「モグラタンク」「きかんしゃ」「くるま」「せんすいかん」の5種類。
こういうのは頻度が多いと「やらされてる感」が出るが、忘れた頃に出てくる程度なのでちょうど良い。
挙動がよく出来てる。ヘリや潜水艦は慣性が強くて急に止まれない。
潜水艦はミサイルを撃てる。気分は海底大戦争。
・パワフル赤ちゃん
赤ちゃんマリオは無力だがスーパースターを取ると一定時間の「パワフル赤ちゃん」に変身。
無敵・壁昇り・天井走り・ダメージ地形無視となんでもアリ。さすがマリオ。
新システム
連れ去り
マグマ・トゲのような即死以外はいくら被弾してもミスにならない。しかし背中に乗せてるマリオがシャボン玉に包まれた状態で飛んでいく。
その間のカウントダウンが0になるとマリオがカメックの手下に連れ去られてミスになる。
マリオに触れると再び背中に乗せ直して復帰。舌でシャボン玉を割ってもOK。
カウント0になってもマリオが画面外に消えるまではチャンスがある。
カウントは「スターのお守り」を集める&中間ポイント通過で最大30まで増加。10未満でも10までは回復する。
ミスにならないからといって難易度は低くない。
即死地形は相変わらずだし、敵・味方キャラがデカいので接触しやすい。
被ダメージ時の硬直時間が長く無敵時間が短めなのでマリオを助けにいくときには無敵が切れてる。
泣き声とアラームのSEがうるさいので焦る。「被弾→焦る→被弾」のループになり、そのうち集中力が切れてプレイが雑になって~の悪循環。
パックンフラワーのウザさは異常。食われたときの硬直が非常に長い。デカい上に意地悪な位置いるのでのでよく引っかかる。
ステージ評価
各ステージには100点満点の評価がある。
各ワールドの全ステージで100点を取るとワールドごとに「スペシャルステージ」「ボーナスチャレンジ」が出現。
クリアするだけならそこまで難しくないが、全ステージで100点を取るには相当なやり込みが必要。すべてのステージは再挑戦可能なので諦めずに繰り返しプレイ。
やり込み要素にしてもちょっと厳しい気はする。8ステージ中4ステージで100点とか計700点ぐらに緩くして欲しかったなー。
・スターのおまもり:1点×30個=30点
・赤コイン:1点×20枚=20点
・スペシャルフラワー:10点×5個=50点
赤コインは微妙にオレンジ色だがぱっと見ではわからない。
たいてい厄介な場所にある。隠しルート、強制スクロール中、山のようなコインの中に数枚、すぐに逃げるプロペラヘイホーが持ってたりの一発勝負。
コンプするにはステージを100%熟知する必要がある。
被弾するとスターのおまもりが減るので回復の見込みがないとやり直し。ボス戦はノーミス必須。
スペシャルステージ
全ステージ100点満点を取ると出現する隠しステージ。隠しだけあって非常に難易度が高い。クリアはおろか最初のエリアを超えることすら困難。意地悪さに腹が立つどころか一周回って関心する。
全スペシャルステージ100点を取ればあなたもヨッシーアイランドマスター。
1-SP「このバカ犬と呼ばないで」
プレイすればサブタイトルの意味がすぐわかる。
3-SP「もうやめて!おさるさーん!」
サルの本気。ストッパーつきリフト、スイカの種が見えにくい背景との合わせ技。
5-SP「カメックのふくしゅう!」
本作で一番難しいと評判の極悪ステージ。 序盤にカメック・ミットさん・極小足場で絶望を与えてくれる。ここを越えても時間制限ブロック、本編から格段に難易度を増したスキー、ヘリ変身と1ミスが命取りの状況が続く。
まとめ
独特のグラフィックと秀逸な演出のセンス。
ヨッシー独自の多彩なアクションを導入してマリオとは違う面白さを引き出すゲーム作りの上手さ。
簡単じゃないけど理不尽ではない。100点を目指すと問答無用で知識と練習が必要という割り切り。初心者から上級者まで楽しめる絶妙な難易度調整。
当時の任天堂とその開発陣は神がかってる。