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【SFC名作】タクティクスオウガ【評価/レビュー】まるで丹念に手作業で作り込まれた工芸品

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名作と名高いけど、スルーしていた作品。
当時、ファミ通のやり込み記事によく出てたのを覚えています。

最近クリアしたので、
名作といわれる理由と凝ったシステムについて、ささっと読んでわかるよう簡単にまとめました。



本格シミュレーションRPGの名作

「伝説のオウガバトル」に続くオウガバトルサーガの2作目。1995/10/6発売。

本格シミュレーションRPG。
クォータービュー、高低差、ウェイトターン、育成要素など先駆的なシステムを導入。
PS1世代以降のSRPGでおなじみのシステムは、本作で既に完成しています。

難しそうなジャンルで厳格な雰囲気。しかも中小メーカーの作品にもかかわらず、圧倒的な完成度が話題になり50万本以上を売り上げました。

 

この立体感あふれるグラフィックをご覧ください!

まるで丹念に手作業で作り込まれた工芸品。
SFCの限界というより、ドット絵の限界に挑戦したような美しさ。
丹念に描き込まれたドット絵がきめ細かく動きます。

当時、グラフィックの最先端をいってたスクウェア作品をも超える仕上がり。

 

あと、ヘルプ機能の凝り方が凄いです。
ワールドマップの各地・アイテム・障害物・クラスなど、なんでもヘルプメッセージ付き。
テキストが世界観に深みを与えています。

 

ドット絵は、
・人間系/顔グラ/パケ絵→吉田明彦さん
・モンスター系/背景→皆川裕史さん
が担当しています。

リメイク版の顔グラもいいけど、やっぱりオリジナルは偉大ですね。
想像の余地を残す感じで、雰囲気出てます。

 

重厚な世界観も魅力。
安直な善悪の答えや希望はない、非情に徹したストーリー。

章の節目の選択肢によって「ロウ、ニュートラル、カオス」の3通りにストーリーが分岐。第1章から重い選択を強いられます。
分岐によってシナリオや登場人物の生死が分かれ、攻略マップも変化。

非人道的な選択でカオスに傾くと、人々に非難されるし状況も好転しない。かといって非人道的な選択を避けてロウ側に傾くと、「覚悟がない」「偽善者」と罵られたあげく追われる身に。

途中で信念を曲げると、さらに救いの無い状態になります。

 

システムの解説

本作の特徴的なシステムを大まかに言うと次の3点です。

・ウェイトターンシステム
・擬似3Dマップ
・育成要素

それぞれ詳しく解説します。

 

ウェイトターンシステム

「ウェイト・ターンシステム」

ユニットは敵味方関係なく「ウェイト」値が0になった順に行動します。
FFシリーズのATBに近い、リアルタイム感のあるシステム。

当時はスパロボのような敵・味方がターン制で交互に行動するSLGが当たり前の時代なので、本作のシステムは斬新です。

 

ウェイトはユニットの「素早さ」依存。
素早さはクラスやレベル、装備重量によって変動。

1回の行動は「移動」「行動」がセット。
片方で終わる、あるいは何もしないで終わるとウェイト量が少ないので次の行動が早く回ってきます。

ウェイトを調整して行動順を整えれば、
回復して補助魔法をかけてから攻撃したりと、効率的な戦術を組むことが可能です。

 

擬似3Dマップ

高低差のある地形をクオータービューで見下ろす擬似3Dマップ。

高低差は見た目だけではなく、「高さ」「向き」の要素をシステムに組み込んでいます。

 

「高さ」

高所からの弓などの遠距離攻撃は従来の射程範囲より遠くまで届きます。
低い場所からは高い場所へ攻撃が届きにくいので高所が有利。

段差は移動力に影響。
段差を無視して飛んだりワープできるユニットもいます。

 

「向き」

側面や背後から攻撃すれば命中率アップ。
側面攻撃+25%、背後+50%と効果がデカい!
いかに死角を取られず、敵の死角を取るかが重要になります。

 

「育成型SRPG」の先駆け

登録したユニットをがっつり育成可能。
当時そのようなシミュレーションゲームは珍しかったので、本作は「育成型SRPG」の先駆けといえます。

ユニットはストーリー進行で仲間になる他、店で雇用したり、戦闘中に敵ユニットを説得して仲間に加入。
登録は最大30名。戦闘出撃は最大10名。

人間キャラにはナイト、ニンジャなど「クラス」があり、ステータス補正や成長率が違います。
条件さえ満たせば何度でもクラスチェンジ(転職)可能。

 

ワールドマップから好きな場所に移動できます。
さっさと先に進んでストーリーを進めるもよし、寄り道してトレーニングやランダムバトルでキャラを育成するも良し。自由度が高いです。

 

隠しダンジョン「死者の宮殿」

最終章で登場する、地下100階まで続く隠しダンジョン。
難易度が非常に高いので、育成したパーティーの戦闘力を存分に試せます。

入るたびに地下1階からスタート。中断可能、途中セーブは不可。

マップは固定で、敵はランダム構成。
敵が厄介な組み合わせになると苦戦をしいられるので常に緊張感があります。特にランダム出現する最強の敵「ガーディアン」は恐怖。

「本編以上の強敵と報酬があり、100階近い構成で途中セーブ不可。」
の構成は、本作からやり込みがいのある隠しダンジョンの仕様として定着しました。

 

難しいけど抜け道あり

難易度のバランスについて解説します。

 

普通に遊ぶと難しいです。
近接で殴りにいくと囲まれてあっという間に全滅してしまう。

でも、
模擬戦「トレーニング」を利用したレベル上げや、バランスブレイカーな戦術を利用すればクリアできます。
「とりあえず難しくしたから、あとはプレイヤーが自分で調整してくれ」と言わんばかりのバランス。

 

特に間接攻撃、中でも弓の強さが目立ちます。
高所では射程が伸びるため、移動せずに攻撃できるから行動回数が増加。間接攻撃なので反撃を受けません。

一方、近接クラスは不遇。前衛として機能しないです。どのクラスも防御力が低いので一撃食らうと瀕死。
結局、クラス関係なく弓を持つのが有効です。

その他、有名なのはハボリムとペトロクラウドの組み合わせ。
敵を次々と石へと変えていく凶悪な強さでファンから「ペトロクラウダー」「石工」と呼ばれています。

これらのバランスブレイカー戦術はプロデューサーの松野泰己さんいわく、あえて狙って作った抜け道なんだとか。

 

今どきのゲームと比べるとUIが不親切

最後に、ちょっと気になった点について。

昔のゲームだから当然ですが、今どきのゲームと比べるとUIが不親切です。
キャラ数が多いと操作が面倒で、けっこうウンザリしました。

攻撃・移動・待機など各種コマンドのショートカットが無いため、1回行動するたびに何度も決定ボタンを押す必要があります。
キャラ・ターゲット選択がワンボタンでできないのも不便。

カーソルの斜め移動が無いため、カーソル操作の動きが硬い。移動位置の指定が疲れます。

まあ、この時代のゲームだから仕方ないんですけどね。便利な機能のほとんどは本作以降に登場したわけなので。要慣れです。

 

まとめ:まるで丹念に手作業で作り込まれた工芸品

グラフィックの美しさ、システムの完成度、育成の面白さとやりこみ要素。
どれを取っても20年以上前の作品とは思えません。
ちょっと面倒なUI以外は、現役で遊べるクオリティ。
まるで丹念に手作業で作り込まれた工芸品のようなゲームです。

賛否両論のPSPリメイク版か、wii/wiiU/3dsバーチャルコンソールで遊べるのでぜひ。

 

本作が気に入った方へ、次におすすめするのはこちら。
内容はほぼタクティクスオウガだけど、こっちの方が有名↓








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