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【STCC セガツーリングカーチャンピオンシップ】レビュー/評価/攻略:触ってすぐにわかる「あ、これパッドで無理なやつだ」感 移植で大幅劣化

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画像は全てSS版。

はじめに


元は「MODEL2」基板のアーケードゲーム。
手がけたのはあの「セガラリー」をヒットさせた水口哲也氏と佐々木建仁氏のコンビ。

「デイトナUSA」「セガラリー」のようにゲームらしいアレンジで爽快に運転できるのが当たり前のアーケードで、荷重移動をともなう本格的な挙動を再現した意欲作。

BGMはavex trax 提供。
ユーロビート、ハイパーテクノ、レイヴが各1曲ずつ。90年代後半の音楽シーンを反映した爽快な楽曲。
avexとのコラボは後にユーロビートを起用した「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズにつながる。


車種は実在する4台。
FRはスピード重視、4WDは安定性重視。

・アルファロメオ155 V6TI (4WD)
・オペルカリブラV6 (4WD)
・トヨタスープラGT (FR)
・AMGメルセデス Cクラス (FR)

■コース

3種類+エクストラコース。
チャンピオンシップでは3コースをそれぞれ2周し、3コースの合計タイムで最終順位を決定する。
制限時間が無くなるとゲームオーバー。


8台で走行。加速した状態でレースを開始するローリングスタート。
グリッド順は前コースの順位。第1戦のみ「予選」でグリッドを決める。


・第1戦「Country circuit」
緩いコーナーだけの初心者向けサーキットだが、ここで早くも上位と10秒近い差がついてしまう。


・第2戦「Grunwald circuit」
1戦目よりレイアウト、風景の変化に富んだサーキット。


・最終戦「Brick wall town」
ヘルシンキに実在するコースがモデルの市街地サーキット。
直角コーナーや道幅が狭い高速コーナー。少しでもラインを外すと大きなタイムロスにつながる。
ここまでくると爽快なユーロビートBGMも煽られてるようで腹が立ってくるから不思議。


・エクストラ「Urban circuit」
優勝すると出現する隠しコース。夜の市街地。
道幅が狭く、エースケープゾーンなし。ずっとトンネルの中を走ってるようなコース。
ここではなぜか自車の挙動が変化。最高速が少し上がるかわりにアンダーステアが強くなる。
自分程度の腕なら壁走りに徹した方が速い。

アーケードに現れた「本物」のレースゲー


セガラリーのように「滑らせればとりあえず走れる」みたいな甘い調整ではない。

実際のDTMツーリングカーのパワーバンドが狭いエンジン特性を再現。
エンジンの回転数が落ちるとロスが大きい。コーナリングの舵角が少し多いだけで大減速。
常に最小限のハンドル操作が求められる。もちろんドリフト走行はロス。


一度のミスが命取り。
300km/hオーバーの世界で、堅実で確実なライン取りとグリップ走法をノーミスで維持する必要がある。
アーケードゲーなのに初見ではとても走れたもんじゃない。

当時のセガのアーケードゲームらしく制限時間が短い。総合順位を競うどころか3コース目に進めない。

シビアな挙動でも「グランツーリスモ」のような家庭用ならじっくりのんびり取り組めるが、アーケードでは1ミス=100円。
これに毎回1コインを投入するのは相当な強者といえる。


敵車の速さもガチ。下位の車も速い。
いくら頑張っても安定の最下位で心折れる。

 

サターン版は色んな意味で難易度アップ


SS版は1997/11/27発売。
サターン末期、「セガラリー」より後の移植にも関わらず劣化が激しい。2年半前に移植された「デイトナUSA」にも劣る。
グラフィックはご覧の通りモザイク。前方の状況を確認することすら困難。

【デイトナUSA】
【セガラリーチャンピオンシップ】


第三者視点では車らしさも薄れ、路面はうねり、背景は粗すぎ。もはやドット絵。
今の若い人が見たら何のゲームかすらわからないのでは。


路面の手前が凹んでるように見える。
「グランツーリスモ」とほぼ同時期。あと1年ちょいで「R4」、DC版「セガラリー2」が出るような時期にこの出来はヤバい。

革命的レースゲー:【グランツーリスモ】
ゲームアレンジの最高峰:【R4 リッジレーサータイプ4】

AC版の60fpsを再現できないのは当然として、フレームレートが不安定。カックカクでプレイに支障が出るレベル。
処理落ちも常時発生。酷いときは1秒が1.5秒に遅延するほど。処理落ちが無いのはタイトル画面だけという有様。


バックミラー画面が粗すぎ。
前はモザイク、後ろはもっとモザイクで視覚情報が頼りにならない。
しかもドライバー視点はバックミラー表示のせいで処理落ちが酷い。


触ってすぐにわかる「あ、これパッドで無理なやつだ」感。
パッドで遊べるように配慮されていたセガラリーと違い、緻密な蛇角調整が必要な本作でデジタル入力は致命的。ハンドル操作だけでなくアクセルワークもシビア。
さらに常時遅延があるためレスポンスが悪い。

■SS版の追加要素

・難易度変更可能
「EASY」でも敵車が気持ち遅くなる程度で時間制限はほとんど変わらない。完走できないのが問題なのに。

・サターンサイド
サターン向けに要素を追加。
チャンピオンシップはアーケードサイドよりかなり簡単。
タイムアタックモードもあるので存分に練習できる。

 

おわりに


元々、マゾゲーといわれるほどの難易度なのにグラフィック・操作性ともに大幅劣化でツラい。
常時処理落ちはレースゲーとして致命的。

同じMODEL2基盤で水口氏が手掛けた「セガラリー」となぜこうも移植の出来に差が出るのか疑問。

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