「スペースハリアー」などでおなじみの「奥スクロールシューティング」。
その最高傑作をサターンユーザーが選ぶなら、おそらく頂点に輝くのが本作。
神ゲーすぎて奥スクロールというジャンルそのものを終わらせてしまった感もある作品です。
ずば抜けた表現と爽快感には、当時小学生だった僕も衝撃を受けました。
とはいえ、昔のゲームですしサターンはPSに比べてマイナーハード。
そのため本作の凄さが一般に伝わっていません。
そこで、当時プレイした思い出補正込みで、本作の魅力をできる限りお伝えしたいと思います!
まずはあらすじを紹介して本作の雰囲気を味わっていただき、次に実際にプレイした様子を解説します。
ざっと画像を見るだけでも他のゲームとひと味違うことがわかると思います。
パンドラの独特な世界観をお楽しみください!
RPGになった次作も超名作なので要チェック↓
もくじ
あらすじ
大昔、旧世紀の「塔」の創造主は塔反対派に対抗するため、塔を守る最強の攻性生物「ドラゴン」を作った。
ドラゴンは今でも使命を果たし続けており、その力は現在の帝国軍の力をもってしてもどうしようもない。
ドラゴンを倒せるのは、「塔を殺す」という使命を持つドラゴン(前作のブルードラゴン)のみ。
塔それぞれに一体ずつ配置されている防衛用ドラゴンとは違い、「塔を殺す」ドラゴンはこの世に一体しかいない。
「塔を殺す」ドラゴンだけがホーミングレーザーを無条件に使える。
性能を追及することでドラゴンは大型化する傾向があるが、このドラゴンは小型で超高性能。
旧世紀文明の最高傑作、技術の頂点に君臨する個体といえる。
主人公「ランディ・ジャンジャック」14歳。
クーリア(2足歩行する乗用獣)など攻性生物のブリーダー。
変種のクーリアは不吉の象徴なので即射殺するのが村の掟だったがランディはその掟を破る。
「翼を持つ変種のクーリアが成長した姿を見てみたい、あの翼で飛んでみたい」と思ったランディは、その子に「ラギ」と名付けて育てた。
「ラギ」と飛行訓練をしていた時、「フネ」(空の塔・シェルクーフ)によって村が破壊される。
故郷を失ったランディはラギとともに旅に出る。
…どうです?面白そうでしょう?ビンビンきたでしょう?
プレイ内容によってラギが進化します。その最終形態がソロウイング(=ブルードラゴン)。
つまり、ラギはブルードラゴンの生まれ変わりだったというわけ。
発売当時は小学生だったのでオープニングからエンディングまでさっぱり意味がわかりませんでした。
旧世紀文明が滅びた理由、「塔」の役割、塔を殺すドラゴンが存在する意味、そのドラゴンにはなぜ人間が乗る必要があるのか、帝国軍の真の目的とは…
3作目「AZEL -パンツァードラグーン RPG-」で世界観が大きく広がり、謎が次第に明らかになるのですが、それはまた後の話。
では、あらすじを堪能したところでいよいよプレイ開始です。
ノーコン&ソロウイングでクリア
ノーコンティニュー&ドラゴンソロウイングを目標にプレイしました。
ノーコンティニュークリア自体は簡単です。
ソロウイングは全ステージ撃墜率90%以上&ルートポイント最大で進化できる隠し形態。
撃墜率90%以上は敵の出現パターンを覚える必要があります。繰り返しプレイすれば自然と出現パターンを覚えられるはずなので頑張りましょう。
オプション「instrument mode」をfullにするとスコア、ルート分岐を表示できます。
それ以外の項目はあまり弄らないように。
当時、小学生の自分はオプションで無意識に上下リバース操作にして、バグってると勘違いしてセガに電話しました。もちろん即解決。今となっては良い思い出です。
「pandora’s box」
30時間以上プレイ、あるいは続編「Azel」のセーブデータがあると解放される隠しオプション。
ステージ、ボス戦セレクトは練習に便利です。
形態セレクトで前作のプロトタイプドラゴン、ガーディアンドラゴン(素体)、クーリアラギも使える。極太レーザーなど遊び要素も。
当時、撃墜率100%にするために「バーサク無限」でいんちきプレイ。見事達成したけど記録は無効になりました。
隠し要素を開放する場合は、ガチで攻略するかプレイ時間を伸ばすしかないようです。
EPISODE 1 「運命の始まり」
エピソード1は撃墜率も分岐もないのでテキトーでOK。
3面ボス登場。
「今はまだ勝てない…」的な演出がニクいですね!
EPISODE 2
分岐を左にいくとルートポイントがもらえます。
でもこちらのルートは演出がやたら長く、繰り返しプレイすると少々ツラい。
右の方が間が詰まっていて面白いです。
初めて大空へ羽ばたくラギと、クーリアもどきに全戦力を投入する帝国軍。この力関係が面白いです。
雲海が美しい。
2面ボス「帝國巨大輸送艦」
グルグルと360°から攻撃してくるので大迫力!
とはいえ、ダメージを受ける要素が無いので楽勝です。
「ドラゴングライド」に進化しました。
EPISODE 3
コイツはレーザー1発で倒せません。さらに近くでグリグリ動くのでカーソルを合わせにくい。
ショットでとどめを刺すのもアリ。
敵6体出現するあたりで左に張り付いて強襲艦ルートへ。
強襲艦がザコを出したらバーサク!
レーザーの合間にショットを撃って倒します。
3面ボス「ハヌマン」
1面で出会ったアイツが再び登場。今回はガチで倒します。
どんな攻性生物もドラゴンには勝てないのだ!
「ドラゴンレッドウインド」に進化しました。
EPISODE 4
スピード感と音楽が最高。「遺跡」はシリーズ屈指の名曲です!
2回目の編隊を倒した後、上端に張り付くと2ポイントもらえるルートへ。
高速スクロールが最高に格好いい!
しかし速すぎて敵を撃ちもらします。前後から激しい攻撃にさらされるので出現パターンを覚えないと間に合いません。
攻撃に必死で回避が疎かになり、ボスまでに体力半分切ってしまいました。
体力はステージが進んでも一定量しか回復しない上、後半の面ほど難しいので被弾しすぎると詰みます。
4面ボス「ランドドーラ」
足場を破壊するムチャクチャな攻撃を仕掛けてきます。
いよいよ体力が危なくなってきた!
機雷の撃ち返し弾が厄介。機雷はロックしないように。
レーザーは左右に動いて避けます。1発食らったら終わってました。
この時点で15ポイント以上なら「ドラゴンスカイダート」に進化。
12ロックでスピードも速くてカッコイイ。
今後は分岐が無いので撃墜率を上げるのみです。
EPISODE 5
村を壊滅させた「フネ」を追ってずいぶん遠くまできたましたねー
序盤、ボスが顔見せて攻撃してきます。
攻撃は激しいのですが、大きくグルグル動くと当たらないので8の字に動きましょう。
ここのザコラッシュはパターンを覚えないと無理!
吹雪の中で敵の色が白いからまぎらわしい。どさくさに紛れて近くで弾を撃ってきます。
パターンは[後×4回→右→前]
最後は間に合わなかったのでバーサク使いました。
5面ボス「ヌース」
いよいよ序盤に顔を見せたボスと対決。
シールドはレーザーを吸収しているときに静止します。その間にショットを撃ち込むと破壊できますが…
シールド破壊後の発狂攻撃が激しい!
ショットで撃ち落としても間に合わないのでバーサク。しかし持続が長すぎて結局食らいます。
シールドを壊さず本体をショットで倒せば発狂しません。発狂させない方が楽かも。
EPISODE 6
全方向から敵が湧くので撃墜率90%が難しいステージ。
船内の高速スクロールも撃ちもらしやすいです。
船外のエンジン×3はボコボコ破壊できて楽しい。
面倒だからといってここでバーサクを使うと、後半の厄介な場所で使えなくなります。
後半の船外は出現パターンがさっぱりわかりません。
レーダー見るとメチャ撃ちもらしてるような気がして焦ります。っていうか撃ちもらしてる。
6面ボス「ガーディアンドラゴン」
ここも8の字回避が有効です。
ギリッギリでポイントMAX入手できました!
いよいよ最終形態に進化してラスボス戦へ。
LAST EPISODE
VS「ガーディアンドラゴン」
「ドラゴンソロウイング」に進化しました。あとはこのデカブツを倒すだけです。
しかし、ソロウイングの性能は進化どころかスカイダートの下位互換。
12ロックは変わらず、コンティニューすると体力低下&8ロックになります。
リンプン攻撃は端に寄れば当たりません。
誘導弾はショットで落としてバーサクを溜めます。
「羽の体当たり」「噛みつき攻撃×4」は食らうと大ダメージ。
当たり判定がわかりにくいので危ないです。
体当たりは左上に寄るかバーサクですり抜け、噛みつきは左右に。ダッシュを使えば確実に回避できます。
ホーミングレーザーを撃ってきますが、当たらなければどうということはない!
しょせんは防衛用ドラゴン、ソロウイングの敵ではないのだ!
VS「素体」
エピソード1から因縁の対決。
実はさっきのガーディアンドラゴンはGP03デンドロビウムのような強化装甲です。
その装甲を脱ぎ捨てたことで身軽になりました。
目にもとまらぬ機動力。しかし攻撃力と防御力はガタ落ち。
動きは早いのですが、並行方向に飛んでいる間に照準を置けばフルロックできます。
リンプンのダメージは低いので無視。
ランディはドラゴンの記憶をラギから受け継ぎ、ラギはシェルクーフを封印したってことでしょう。たぶん。
しかしなぜ時系列が後の一作目の記憶があるのか。
その理由は次作で明らかになる、かも。
おわりに
「ドラマチックシューティング」の名に偽りなし!
画作りが素晴らしすぎて、サターン特有の粗い3Dグラフィックが油絵のように見えてきます。
サントラを大学時代に繰り返し聞いて創造性の拠り所にしていたほど音楽も素晴らしい。
サターン以外でプレイできないのが残念。
中古サターン本体を手に入れてでもプレイする価値のある作品です。
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