どうも、良ゲーからクソゲーまで楽しむ雑食性のヤギです。
サターン屈指のクソゲーと噂の「FIST」をプレイ。
感想をザックリいうと、ゲームにフィストを撃ち込みたくなりました。
タイトル画面がそういう意味に見えてきます。
伝説の美少女3D格闘
「FIST」とは美少女3D格闘ゲームです。
1996/11/22、SS版・PS版同時発売。
初回限定版にはドラマCD付属。
美少女3D格闘といえば「デッドオアアライブ(DOA)」ですよね。
AC版DOAは1996/10月稼動なので、本作の方が少し後発です。
一方、サターン版DOAは1997/10/9発売なので家庭用では1年先取っています。
パッケージイラストは魅力的。
ゲーム中の一枚絵も魅力的。
しかし、
・パケ絵
・一枚絵とアニメ
・ポリゴンキャラ
この3者に全く統一感がありません。
ポリゴンキャラの出来は悪い意味で伝説的。
伝説のグラフィック
3Dポリゴンキャラはこれ!
一枚絵の面影がありません。
フィストを撃ち込みたくなるグラフィックです。
開発は後にドリキャスへのバーチャ3移植を手掛ける元気。
当時はまだ技術力が足りないようです。
元気が手掛けたバーチャ3完全移植?↓
SS版はPS版より粗いのに、定価がPS版より1,000円高いのが謎。
茶色いニセミッキーマウスのような着ぐるみのキャラ・土月真澄。
小学生が段ボールで作ったような安っぽさが強烈です。
顔がみんな同じ。
というか、顔と判別できません。
胴体の上にあるからなんとなく「これが顔かな?」と判断している状態。
本作をプレイすると、ポリゴンで違和感なく美少女を表現したDOAの凄さがわかります。
体は、人体のプロポーションを再現する気がありません。
アニメテイストのデザインを、作り込み不十分で粗い3Dポリゴンで起こしているため説得力に欠ける造形です。手はドラえもん。
モーションは、バーチャのように武術の動きを取り入れていないため説得力が皆無。
キャラの個性もありません。みんなテキトーに殴る蹴るだけ。
どこで戦ってんねん!
キャラも凄いけど背景も凄いです。
かなたに広がる地平線には何もありません。
中景を描けないのは仕方ないとして、手前の地面ぐらいもうちょっと描いてくれよと。
オープニングムービーやエンディングなどに挿入される一枚絵は良い出来です。
オープニングにはアニメーターを6人も使ったとのこと。
アニメ、絵、声優が豪華な分、プレイヤーは3Dモデルと2D絵のギャップに苦しみます。
オプションモードでは、3Dモデルのキャラを舐め回すように観察できます。
カメラを自由に動かして回転・拡大縮小。制限なしでスカートの中ものぞき放題です。
しかし、このポリゴンキャラにパンチラされても嬉しくない。
(といいつつ、ちょっと嬉しいのが悔しい)
格ゲーとしても酷い出来。
レスポンスの悪さを筆頭に、もっさりモーション、手応えのなさ、不自然に浮く空中コンボ、どれをとっても酷い。
まとめ
僕は以前、
「PSやサターンのゲームはポリゴンが粗くて未熟といわれがちですが、アレが良いんですよね。
写実的じゃないから想像力が膨らむ、粗いから脳内補完できる。今のゲームには無いロマンが詰まっています。
例えばゴッホやモネの絵は面白いじゃないですか。それと同じなのです。」
とツイートしました。
しかし、さすがに本作はいただけません。
粗いのは良いけど、作り込みが足りないのはダメです。
本作の3Dグラフィックでは脳内補完できず、イメージが2D絵と一致しません。
ネタとして遊ぶのはアリです。30分ぐらいは笑えるので。
あとは煮るなり焼くなりフリスビーにするなり、ディスクにフィストを食らわせるなり好きにしてください。
違う理由でフィストを握ってしまう3D格ゲー↓