祝!リメイク決定!楽しみですね!
と言ったものの、実は僕、一作目をプレイしたことが無いんです。
そこで、オリジナルのサターン版を遊んでみました。
まずパンツァードラグーンシリーズについて簡単に紹介してから、実際にプレイした感想を書きます。
感想をまとめると、
「リメイクで盛り上がってるけどさ、こんな激難ゲーを実際やったことある人どんだけいるの?」
パンツァードラグーンとは
ずば抜けたセンス・グラフィック・音楽
パンツァードラグーンとは、
「オルタ」まで4作続くシリーズの第一作。SS版は1995年3/10発売。
一作目の本作は、続編のツヴァイに合わせて「アイン」(ドイツ語の1)と呼ばれています。
日本版ジャケットイラストを描いたのは、日本のイラストレーターや漫画家に多大な影響を与えたフランスの漫画家、メビウス。
ジャケットに象徴される、個性的なデザインによる独特の世界観が魅力です。
あえて乱暴に例えると「ナウシカ」っぽい。ナウシカが好きな方は間違いなくハマると思います。
発売当時、センス・グラフィック・音楽、どれをとってもずば抜けていました。
というか、今でも相当する作品がない唯一無二のシリーズです。
特筆すべきは、サターンの粗いポリゴンを油絵の荒々しいタッチのような「味」に仕上げている点。写実的なリアルではない、イラストっぽい画作りでプレイヤーを引き込みます。
HDリメイク版はこの味が無くなって個人的には物足りない。オリジナルこそ至高。(←懐古厨)
BGMはシンセサイザー調。
続編の「ドンドコ♪ドンドコ♪」な民族調のリズムとは違う味があります。
シリーズとして作風が一貫しているのもパンドラの魅力。
続編3作を簡単に紹介しておきます。
・「AZEL パンツァードラグーンRPG」(SS):世界観やシューティングの魅力はそのままに、パンドラがRPGになった。
・「パンツァードラグーン オルタ」(Xbox):次世代ハードでパワーアップ。システムにAZELまでの要素を導入。
パンツァードラグーンシリーズ4作は全て時系列がつながっています。
画的なモチーフもほぼ同じ、1人で体制側をひっくり返すコンセプトも同様。
続編を遊ぶと各作品の謎が補完されて満足度が高まります。だから全作揃えたい。
でも遊ぶにはSSかXboxが必要なのがツラいところ。PC、PS2へ移植されたアインに比べて続編は不遇です。
現行ハードへの移植を期待したいですね。
ドラマティックシューティング=全方位奥スクロール
本作が謳う「ドラマティックシューティング」とは、つまり全方位型の奥スクロールシューティング。
滑空するドラゴンの背後視点を基本に、ドラゴンの動きに合わせて目まぐるしく背景が流れます。
スーッと滑空するような浮遊感も特徴的。他のゲームにはない気持ちよさ。
視点は自機の前後左右に移動可能。
全方向から敵が出現するので、視点移動を駆使して対処する必要があります。
画面右上がレーダー。これを見ていち早く敵の出現を察知!
といっても、見てからの対処では限界があるので、基本は覚えゲーです。
方向キーはロックオンカーソルの移動と、ドラゴンの移動を兼ねています。
敵の弾を避けるのに必死だとカーソルが合わない、カーソルを合わせようとしたら回避できない。つまり、見てから対応すると後手後手に周ってどうしようもない。
動ける範囲も限定的なので、やはりパターンを覚えて攻撃される前に敵を撃ち落とすのが重要です。
攻撃方法は次の2種類
・ロックオンレーザー:複数の敵をロックして発射。自動追尾
・ショット:連射可能で着弾が早いので迎撃用
このようにシステムはシンプルです。でもその分、ごまかしが効きません。
例えば次作「ツヴァイ」にはバーサク(いわゆるボム)が追加されましたが、本作にそんなものはないので難所もガチで乗り越える必要があります。
面白い、だが難しすぎる!
エピソード3ぐらいまでは楽しく遊べます。
しかしその先は
エピソード5「覚えてもムリなんですけど…」
エピソード6「ツヴァイのバーサクが欲しい!」
ラスト「回避できねーから俺にも強化装甲よこせ!」
という気持ちになります。それぐらい難しい。
本作の反動で続編ツヴァイは簡単になったとのこと。
本作で心折れた方はツヴァイから遊ぶことをおすすめします。
ドラゴンの耐久力が低い!
無敵時間もないのでリズムが狂うと畳み掛けられてしまいます。
→その1機を追いかけるうちに次のラッシュへの対応が遅れる
→ラッシュにラッシュが重なってもはや挽回不可能
こんな具合なので、次から次へと対応困難な攻撃に襲われる後半ステージは気を抜くと前半すら突破できません。
エピソード5ボスの弾とか一部の攻撃は対処方法がわからないし、ボムが無いからごまかせない。
コンティニュー可能ですが、ステージ最初からの戻り復活。
いくら体力満タンで再スタートしても厳しいものは厳しいです。
パンドラ好きならやり込めって話ですが、すみません僕はヌルゲーマーです。
ツヴァイが大好きな僕でもアインはキツかった。
「シューティングは難しくてなんぼ!」「難しい方が燃える!」
そう思える方ならやりがいを感じるかもしれません。
まとめ
一作目からパンドラの世界観を十分に堪能できます。
帝国軍との戦い、森、遺跡など、後のシリーズ作品に共通するモチーフが登場。
続編のベースになっていることがよくわかります。
とはいえ、続編の2作はさらに良い出来。
次作「ツヴァイ」は表現力が格段に進化。ルート分岐と形態進化、バーサクを導入。難易度的にも遊びやすい。
RPGになったシリーズ3作目「AZEL」も超・超・超名作。
なので、アインのリメイクも良いけど「ツヴァイ」「AZEL」こそもっと脚光を浴びるべき。
と個人的には思います。
一作目リメイクだけでパンドラの展開を終わらせず、次につなげてほしいですね!