えーと、このゲームはバーチャ…
しかしVF1でもなければVF2でもないような…
なんですかこのゲームは?
茶番はこの辺にして、バーチャファイターリミックスを紹介します。
今となっては、ゲーム画面をぱっと見てVF2とリミックスのどちらかわかる人は少ないかもしれませんね。
本記事を読めば、知らない人にドヤ顔で説明できるようになりますよ!
バーチャシリーズ:ゲームレビュー記事一覧 (シリーズ別)
バーチャファイターリミックスって何?
バーチャファイターリミックスとは、初代バーチャ(VF1)のグラフィックをリメイクした作品です。
VF1のゲーム内容そのままに、キャラモデルにテクスチャマッピングを施してグラフィックが一新されています。
アーケード版はバーチャ2(VF2)よりリミックスが後発。
・VF2:1994/11
・リミックス:1995/6
サターン互換基盤のST-Vが使われています。
MODEL2 という当時最先端の高級基板を使用したVF2の代役として、駄菓子屋やデパートなど色んな場所に置いてもらう狙いで作られました。いわば簡易版VF2という立ち位置。
しかし企画と販売の連携がとれていなかったのか、結局VF2の隣に置かれてしまったのだとか。
VF2は 200円、リミックスは 100円だったものの、そりゃVF2 遊ぶわけで。リミックスは駄菓子屋などに広まることなく姿を消しました。
まあST-Vのリミックスをチマチマ売るより、MODEL2のVF2をゲーセンに売る方が儲かりそうですよね。
でもST-V最大売りは家庭用との連携です。
リミックスは、サターンではVF2に先駆けて登場しました。
まず非売品として100万台達成記念キャンペーンで本体に同梱。
その後「単体発売してほしい」という声を受けて単体で発売されました。
といっても、たった1ヶ月後に発売しているので予定通りだったようです。
ちなみにST-Vは「Sega Titan Videogame system(セガ・タイタン・ビデオゲームシステム)」の略。
セガサターンと互換性があるので、土星(Saturn)の衛星であるタイタン(Titan)を意味しています。
たしかにサターンへの完全移植は実現しました。でも互換性が活かされているゲームは少ないです。
ST-V基盤を使ったゲームは沢山ありますが3D性能を活かしているのは、
・ウインターヒート
・デカスリート
・全日本プロレス
・ダイナマイト刑事
・バーチャファイターキッズ
・バーチャファイターリミックス
ぐらいでしょうか。
ST-Vは低コスト基盤としてそれなりに活躍したみたいですが、サターンとの連携が上手くいったとは言い難いですね。
一新されたグラフィックにより、中身はVF1なのに全く違うゲームに感じます。
初代をやり込んだ人ほどそのギャップを楽しめそう。
VF1にテクスチャマッピング※という技術を投入。
ぱっと見、SS版VF2に近い感じになっています。
※ポリゴンの平面の上に画像を乗せる、いわば立体の表面に壁紙を貼りつける技術。これにより質感が劇的に変わる
テクスチャで表現された顔は、粗いながらもキャラのイメージ通り。
この時代にありがちな安っぽい3D格ゲーとは一線を画す出来です。
個人的には、VF1の方がメリハリがあって好き。
でもそれは「今見たら」って話なわけで、当時にこの新技術を見たら眼が釘付けになるでしょう。
この出来なら単体で売ってほしいという要望が多かったのもうなずけます。
アーケードでは中途半端な立ち位置になってしまいましたが、家庭用においてはVF2までのつなぎとして十分。
まあ発売日は
・リミックス:1995/7/14
・VF2:1995/12/1
ですから、つなぎといってもたった半年間なんですけどね。
パッケージとキャラ選択画面のイラストはあの寺田克也氏。
VF2のキャラセレ縮小絵も寺克絵ですが、本作は大画面の顔も寺克。寺活づくしです。
寺活好きの僕としては嬉しいですが、2Dのキャラを選んだら3Dのキャラが出てくるのはなんとも中途半端な感じ。
まだ垢抜けてないなーという印象です。
ステージはリングと背景だけ。
中景があるVF2とはやはりゴージャスさに差があります。
CPUは当時のアーケードゲームらしく鬼畜(難易度ノーマル)。
・下パン連打してくるセコい戦法
・こちらがパンチスカったらジャイスイ決めてくる超反応のスカ確
さらに、
・ガードみてからの投げ
・択みてからのガード
「内部で入力見てから余裕でした」
ステージ3から強さ急上昇で先に進ませない気マンマン。1人で遊ぶのはツラいです。
色々やったけど、ジェフリーのダブルアッパーがわりと使いやすかった。(攻略浅っ)
まとめ:家庭用VF2までのつなぎ
アーケードでは不発に終わりましたが、家庭用で輝いたゲームといえます。
サターンではVF2までのつなぎとして十分な役割を果たしました。
今となってはプレイする意味は薄いと思います。
でも「とりあえずVF1にテクスチャつけたからVF2出るまでこれで我慢してくれ」的な中途半端さはレトロゲー好きにはたまらん味かもしれません。