PS3 FPS TPS

バイオハザード5【感想/評価】ヒャッハーな人達と戦うドンパチ系TPS

投稿日:2018-07-04 更新日:

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【シリーズ別リンク】

バイオ5ってどんなゲーム?

バイオハザード5は、炎天下のアフリカが舞台です。

「白と黒のコントラスト」をテーマにした画作りで、薄暗い場所を探索するバイオシリーズのイメージを一新しました。

 

クリスと新キャラ・シェバが、前作の寄生体「プラーガ」を追って新たな恐怖と戦います。

新たな恐怖とは「マジニ」。
「4」の「ガナード」よりさらにゾンビ要素が薄め。

ニュースや映画で見たことある、紛争地帯で暴徒化した黒人って感じです。

終盤は防弾ヘルメットや赤いベレー帽、アーマーにスタン棒やガトリングガンでフル武装した、ただの黒人。

 

この人達を炎天下の中でなぎ倒す。撃ちまくる爽快感が売りのドンパチ系TPSに仕上がっています。

シリーズのイメージを一新した本作は2009年当時、「コールオブデューティー」「Gears of War」などドンパチ系FPS・TPS全盛の流行にハマり大ヒットしました。

 

主要人物を紹介します。

■クリス・レッドフィールド



初代から活躍中の、シリーズを代表する男キャラ・クリス。「ベロニカ」以来の登場です。

ゲーム性に合わせて、ハンサム顔からパワー系ゴリラにイメージチェンジ。腕太っ!

 

■シェバ・アローマ

クリスの相棒になる新キャラ・シェバ。
美しい黒人女性です。

銃撃、体術スキルはクリス並。
性格も良い。相棒を思う強い想いが、ジルを失って仲間を求めなくなったクリスの心情を変化させます。

このように本人には非の打ち所がありません。
でもシステム(後述)のせいでプレイヤーからクソビッチ呼ばわりされる、シリーズ屈指の不遇キャラ。

 

■ジル・バレンタイン

初代でクリスと主人公コンビだったジルは消息不明中。
ジルを探すのも今回の目的です。

ジルを助けるためなら頑張れる!
…誰ですかこの金髪の人。

 

■アルバート・ウェスカー

初代の黒幕で、クリスやジルにとって因縁の敵・ウェスカー。
クリスと同じく「ベロニカ」以来の登場。

「ベロニカ完全版」の追加デモでは、壁げりからアレクシアに一撃入れるなど人間離れしたアクションを見せました。

本作でさらに超人化が進み、マトリックスばりの高速移動で銃弾を避け、ミサイルを素手で受け止めます。

 

基本システムは「4」と同じ、チャプター制TPS。

チャプターごとに舞台が変わります。
武器購入はチャプター・チェックポイントからのスタート時いつでも可能。

マップはほぼ1本道。
ミニマップで地形やシェバの動きが見えるので、気がつくとミニマップばかり見ていることが多いです。

 

QTEも前作から続投し、パワーアップ。

頻度が増え、ボタン表示が小さくなり不親切さもアップ。

私はボタン連打やレバガチャ操作を放棄して毎回大ダメージを食らいます。

 

「4」のシステムを基本にしつつ、「4」と大きく違うのは開始から最後までシェバとダッグで行動する点。

オンライン&オフラインCOOP(協力プレイ)対応。

過去に「アウトブレイク」や「4」※で試みられた、主人公1人のソロプレイから脱却してプレイの幅を広げる方向性が本格的に形になりました。
(※護衛対象のアシェリーと二人一組で行動する場面あり)

 

一人でプレイする場合、シェバはAI操作になり追従・待機指示が出せます。

協力プレイを活かすように仕掛けが2つ1組だったり、戦闘中に分断されたりと面倒な場面あり。

 

臨機応変な操作が求められるCOOP戦闘に合わせて、UIも「4」から大きく変化しました。

・メニュー画面を開かずにアイテム管理・使用可能
・方向キーにショートカットを割り振る
・アイテムサイズの概念無し

 

COOPも2009年当時の流行りでした。
本作は当時の流行を上手く汲み取った作品といえます。

ちなみにオフラインの画面分割プレイは視界悪すぎて遊びずらい。
当時、友人とCOOPするために買ったけどあまりにも遊びずらいため開始30分で1人プレイの交代制になりました。

 

難点

当時の流行を上手く汲み取った反面、「バイオ」として遊ぶと違和感があります。

 

緊張感がない

不気味な場所を恐る恐る進む、バイオらしい緊張感がありません。

群がる敵をなぎ倒して突き進むのみ。

 

数の暴力が「ディーフェンス!ディーフェンス!」といわんばかりに押し寄せます。

その1人1人が、一斉に動き出す、走って近寄っても棒立ち、ハシゴでめり込んですれ違うなど動きがマヌケ。

 

対するこちらも物量勝負。

敵が弾や金を落とす上、クリア済みのステージを再プレイできます。
体術を使って敵を倒せば金や弾の「稼ぎ」可能。
バイオらしいサバイバル感はありません。

さらに、体力が0になったら「DYING」状態なり相棒の蘇生で何度でも復活可能。
このシステムも緊張感の無さに拍車をかけています。

 

相棒NPCがウザい

シングルプレイでは相棒NPCとの共闘がストレスになります。
相棒は、仲間というより本作最大の敵。

 

AIがちょっとバカです。
常に眼の前をウロチョロしてウザい。

指示「アサルト」は弾切れまで撃ちまくる上、敵に接近してしまうため「カバー」安定。
相棒を守りながら攻撃役を1人でこなすことになり、相棒が足手まといに感じます。

チェーンソー野郎はシェバ狙いすぎだろ!
シェバは避ける気ないだろ!
頼むからみんな真面目にやってくれ!

 

そんな足手まといを抱えながら、

・2人火力が前提の硬い敵
・協力して脱出する系の攻撃
・協力必須のギミック
が面倒です。

扉を開けるにもエレベーターに乗るにも、いちいち相方の不自然なジグザグ移動を待つハメになりダルい。

総じてCOOPシステムは、シングルプレイでは足かせとなりストレスが溜まります。

 

その他

steam版でプレイしたらバグで詰みました。

チャプター6-1、「クレーンのカードキー」を持ったマジ二がコンテナから降りません。
何度リスタートしても倒し方を変えてもダメでした。

クリア寸前なのにふざけんな!

 

まとめ

ヒャッハーな人達とひたすら銃撃戦やカーチェイスで戦うTPSだと思えば面白いです。

でもバイオとして見ると、

・前作の焼き直し
・ホラー感が無い
・敵が物資を落とすのでサバイバル感も無い
・本当の敵はシェバ

よってイマイチ。

 

シリーズ通してみると、本作の大ヒットで調子に乗った結果がシリーズを失墜させた「6」だと感じます。

本作の崩れそうな土台を直さないまま、どうでもいい要素を高く積み上げて崩壊しました。

例えば、QTEは「6」でさらに頻度と不親切さが増加していよいよ我慢の限界を超えます。
相棒NPCはバカAIそのままで無敵化しました。緊張感ゼロ。

 

本作は、単品としては面白いけどシリーズとしては功罪相半ばする作品です。







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