概要
堀江貴文さん、西野亮廣さんが交互に、24+4パターンの付き合ってはいけないバカを晒します。
僕は自分がバカ側である自覚があるので本書を手に取り、どうせ「俺達はこんなに成功している」ってマウントとってくるんだろうなーと予想しつつ読みました。
メモ
■自分で考えないバカ
「付き合いには参加すべき」「嫌な人と付き合うのもためになる」的な教訓、「良薬口に苦し」みたいなことわざはポジショントークであり、誰かにとって都合がいいだけ。
バカとは付き合わない方が良いに決まっている。
他人の作ったルールに乗っても利用されるだけだから自分で考えろ。
■ブレーキを踏むバカ
未熟なくせに勘でブレーキを踏むな。それでは経験値がたまらない。
死ぬこと以外はかすり傷。大したリスクはない。レッドオーシャンにいるのが一番のリスク。
■みんなと同じことをするバカ
当時、ダウンタウンみたいなスタイル(大喜利ボケ)が9割だったので、逆に小ボケを畳み掛けるスタイルにした。
違うことをすると、「そんなの流行らないよ」「同じようにしたら?」と言われた。
結局、ダウンタウンスタイルで誰が生き残った?
■余計なマナーを作るバカ
余計なマナーを作るバカがいて、それを盲信して踏襲するバカがいる。
例)
・FF外から失礼します。
・(手荷物検査で)ペットボトルの中身をお調べしてもよろしいでしょうか?
・手書きの手紙で時間・労力かけたアピール
「これだけやったんだから言うこと聞いてね」みたいな理屈がキモい。
■善意のバカ
悪意を持ってる方が自覚がある分まだマシ。
善意は自覚がないから止まらない。こいつが一番ヤバい。
例)風強い日に倒れた自転車を立てるババア
■1つの仕事で食おうとするバカ
イチローになれると思ってんのか?ムリムリ。
「100人に1人」のスキルを3つ掛け合わせば100万人に1人の人材になれる。
1つのプロになる必要はない。やり方次第では素人がプロに勝てる。
プロは素人、にわか、王道をバカにしがちだが、その領域が一番美味しい。
■その他
・頭がいい=早い
シンプルでノイズがない。スペックの問題ではない。
・「金持ちを貧乏人にしても 貧乏人が金持ちになるわけではない」(マーガレット・サッチャー)
感想:つまんない書評書くバカ
予想通り、今の時代に活躍する2人が入れ代わり立ち代わりでマウントとってきました。
2人の著書はいくつか読んでいるので、どこかで聞いた話ばかり。
堀江さんは新幹線の座席、寿司職人、菜食主義者など例えが耳タコ。
西野さんもいつも通り。
本書は編集が見どころです。
「言ってることは同じ。でも切り口の違う編集で組み合わせて新しい価値を作る」
このやり方は堀江さんの著書でもいわれているし、正しいアプローチだと思います。
一冊出せば伝わると思うのが傲慢なんですよね。
世の中そんなに甘くない。何度も同じメッセージを出し続けてようやく伝わる。
それがわかっている人の本は内容が似通っているものです。
2人がバカを交互に言う構成は西野さん発案なんだとか。
2人とって「バカと付き合わない」なんて当たり前すぎて話にならないから対談する必要もないだろうと。
そんな西野さんを堀江さんは「プロデューサーの素質がある」と評しています。
タイトルは、「バカとも付き合ったほうがいい」みたいな社会のバカげた圧力へのカウンターでした。
バカの存在・人格否定ではありません。
人間とは「行動と思考」なので、それをバカだというのは人格否定にならない。
思考は変えられる、思考が変われば行動も変わる。だから堀江さんは誰も見捨てない。
そんな堀江さんを西野さんは、「母のような人」だと言っています。
つまり、タイトルの本当の意味は「バカな思考とはつき合うな」ってことなんですね。
余計なマナーを作るのがバカなのは共感できます。
「FF外から失礼します」は確かにいらねーと思ってた。
あと「長文失礼しました」もいらん。
失礼だと思うなら最初から書くな。あるいは冒頭に「長文です」と書けって思う。
在宅で働いて思うのは、会社(クライアント)のメールがマナーを守って丁寧すぎて、結果見づらい。
必要な資料のリンクがどこにあるのかわからない。ここも送り手・受け手に余計な労力が発生していると感じます。
堀江さんが電話嫌いなのは心強いです。僕も電話大嫌いだから。
私はただのコミュ障なので理由は堀江さんとは違いますが。
例に出たマーガレットサッチャーは新自由主義で、緊縮と富裕層優遇でイギリスをズタボロにしたあげく人頭税を導入しようとして失脚した人です。
堀江さん達は共感する部分が多そうですね。
あまり変なことを言うと、
「俺たちの言うことがわからない奴はバカ」
「俺たちに反論する奴はバカ」
「つまんない書評書く奴はバカ」
と言われそうなのでこの辺で終わりにします。