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ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS【感想/評価】「機龍を作ったのは大きな過ちです」えぇ…

投稿日:2019-07-29 更新日:

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前作「×メカゴジラ」の続編

■あらすじ

ゴジラと機龍の戦いから1年。
小美人が現れ「死んだ生物に人間が手を加えてはならない」と言って機龍を海に帰すよう勧告し、モスラがゴジラを食い止めることを約束する。

しかし、政府はこれを拒否。機龍の整備を急がせる。

ゴジラが東京に上陸。進路は機龍を目指していた。
ゴジラが防衛ラインを突破した時、モスラが飛来しゴジラと激突。

劣勢のモスラを見て首相は機龍の出動を決定する。

ゴジラvsモスラ&機龍。3体の死闘が始まる。

公開:2003/12/13

 

こんなのまとまるわけない

「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」は前作「×メカゴジラ」の続編。

再び機龍が登場します。同じ怪獣(巨大兵器)が二作続けて登場するのは平成以降珍しいですね。

機龍は改修されて新装備を搭載。
ゴジラは前作で直撃したアブソリュートゼロのダメージが残っています。
それがどう噛み合うのかがバトル部分の見どころ。

 

ストーリーはというと、話ゴチャってます。

ゴジラ骨格を使った罪を背負った機龍が改修中。その機龍だけでもややこしいのに、さらにモスラが絡んできて、パイロットと整備士の絡みもあって…
こんなのまとまるわけない。

前作を完結させるなら、今回も主役は家城茜(釈由美子)で行くべきだと思います。
「機龍、今までありがとう」とか言って海に落とせばスッキリ終われるのに。

 

機龍を作ったのは大きな過ちです

今回の小美人(大塚ちひろ・長澤まさみ)コンビは小美人にしては少々ゴツいです。
小というより大美人。衣装もなんかちがうだろこれ。水着やん。

その小美人が
「機龍を作ったのは大きな過ちです」
「ときの流れに葬らねばなりません」
と言い、場合によってはモスラは人間と敵対するとまで言い放ちます。

前作描かれたテーマ「生きてちゃいけない命なんかない」を真っ向から否定。
ゴジラ映画において小美人は絶対。逆らうことはできません。

これには機龍を気に入ってる主人公、中條義人(金子昇)も「機龍を作ったことは間違いだったって言うんですか!」とキレ気味です。

 

小美人は昔出会った中條信一(小泉博)さんに勧告するのですが、これで機龍の出動を止めるのはムリでしょ。全人類に呼びかけてくれ。

中條さんは昔からの知り合いである五十嵐総理(中尾彬)に訴えます。
しかし、

「だがかつて東京を破壊したモスラに我々の運命を託すわけにはいきません」
「私には国民を守る義務があるんです」

ともっともなことを言って断られます。そりゃそうだ。

 

そもそも、
前作同様にゴジラの骨を使う必要性がわからないのでモヤモヤします。
内部フレーム、DNAコンピューターのどちらも骨格を使う必要無いでしょう。

 

死ぬ気で戦うって言ってたのに、机並べないと来ないんかい!

「今後どれほど多くの災いが降りかかろうと、我々を守るために戦っている仲間を見殺しにはできない。我々は臆病者ではない!」

という五十嵐総理の感動的なスピーチで誤魔化されますが、結局モスラがふがいないから機龍が出撃するハメになってるじゃないかと。

その様子を見て小美人が「機龍出してんじゃねーよ」って顔なのは笑う。いや、アンタらのせいだから。

 

メインキャラ3人とも消化不良&棒読みという奇跡

活躍するのは新キャラ3人ですが、3人ともキャラが消化不良。

主人公の「メカの心がわかる」設定が活きていません。戦闘中に故障を直すのは整備班全員の力だし。

このキャラ、
「(F4戦闘機を)戦闘機の中じゃやっぱりコイツが一番だ」
「機龍か?あいつも良いメカだ」
と言うのですが理由を一切説明してくれません。判断基準を教えてくれ。

F4に関しては「防衛費の都合で他の戦闘機に交代できなかっただけだろ」と突っ込みたくなります。

 

ヒロインの如月梓(吉岡美穂)は釈由美子の代役にすぎないし。

元空自のトップガン、秋葉恭介(虎牙光揮)は特に酷い。
話がブレるややこしいシーンを入れているわりに、キャラが全く掘り下げられていません。空気。
てかこんなヤカラが自衛隊トップガンなわけない(笑

親父が偉い人で、息子を死なせたくないから機龍プロジェクト反対しているのですが、そんな権力あるなら息子をパイロットから外す方が簡単なのでは?

 

茜の話も中途半端なまま使い捨てのように終わってしまいました。

つくづく、手塚ミレニアムはキャラの描写が下手だと思います。

 

メインキャストの演技も歴代最低クラス。

主役3人が全員棒読みすぎて人物背景が全く伝わってきません。
だんだん脚本が悪いのか演技が悪いのかわからなくなってきます。てか両方悪い。

特に吉岡美穂&虎牙光揮は軍人なだけにユルい空気が気になります。

吉岡「メカに思い入れが強すぎるのよね(棒)」
虎牙「ばかやろう、助けたのは俺だろ(棒)」

戦闘中に「秋葉くん!」と君づけなのも緊張感に欠けます。
調べたら、軍隊での同僚の呼称は自由らしいのですが。

 

演技はアレですが吉岡美穂さんのタンクトップ姿は眩しすぎて直視できません。完全に女神じゃないですか!
「かけてみほ」で一世を風靡しただけあります。

色白で、眼が小さめで、童顔っぽい顔が好きです。吉岡美穂さん好きです。

ルックスだけなら新山千春さんと並んで平成以降最強キャラじゃないでしょうか。

このシーンだけで本作を観たかいがあるってものです。

 

ゴジラの機龍の死闘!

特撮はけっこう楽しい!

怪獣バトルは1対2ということでゴジラの強さが際立ってるし、ゴジラと機龍の戦いは死闘って感じで燃えます。

国会議事堂の前で激しい格闘戦を繰り広げ、もつれ合いながら議事堂を気持ちよくぶっ壊す!
ただ、中に主人公が入ってるから殺人的なGでシェイクされてないか気になります。

前作で関東全域を停電させてまで撃ったアブソリュート・ゼロより、改修した右手のスパイラル・クロウの方が効いてるのは笑う。

前作と同じく冒頭の戦闘シーンが良い出来。ガメラ3っぽい空中戦。

しかし手塚ミレニアムの自衛隊が相変わらず無策なのは気になります。
中途半端に沿岸に戦力置いて迎撃したりで、やられにいってるようにしか見えない。

 

まとめ

やはり最後まで人間ドラマ部分が足を引っ張っている手塚ミレニアム。

機龍の「ゴジラの骨」設定も前作と合わせて消化不良。
前作のメッセージを真っ向から否定してるので混乱。

「×メガギラス」に比べれば出来ははるかに良くなっているのですが、手塚ミレニアムは人間ドラマ・特撮どちらも一貫した主義主張が無いため作品として弱いです。







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