ヤギゲームブログ

30代自称在宅イラストレーター男がちょっと深掘りして紹介する最新ゲーム&思い出のレトロゲーム

RPG dc アドベンチャー

デスピリア【評価/攻略】DCの隠れすぎた名作 気持ち悪すぎて気持ちいい

投稿日:2018-08-01 更新日:





当時中学生だった自分の心(マインド)にグサリと撃針を撃ち込んだゲーム。

出来のわりに知名度が低い作品のことをよく「隠れた名作」と言うけど、デスピリアは「隠れすぎた名作」

気持ち悪すぎて気持ち良い本作の魅力を、思い出補正込み、ネタバレ少なめで紹介。



隠れすぎた名作、デスピリアとは

運命の出会い

まず初見では絶対に手が出ないジャケット。
「デ・スピリア」なのか「デス・ピリア」なのかもわからない。

全くノーマークだったけどゲーム好きの同級生の勧めで購入した。

勧めた同級生は典型的な辛口ゲーム批評家気取り野郎。
せっかく買ったのに「へー買ったんやー」ぐらいのリアクションで、そいつも結局買ってない。

仕方なく、このカオスな世界に1人で飛び込むハメになった。

今まで生きてきて1人も本作の話が通じる人に出会ったことがない。
だからしょうがなくブログを書いている。

おい、あのときの同級生見てるか?

 

発売元がアトラスだから女神転生みたいな作品だと勘違いして購入。
プレイしてすぐ別物だとわかった。

タイトルでスタートボタン押すと、
「ぐぅわぁぁぁぁぁー」と叫び声。
いきなり様子がオカシイ。

プレイ中は「俺は今すごいゲームをやっている」と誇らしい気持ちだったのを覚えてる。

クリア後はしばらく余韻に浸ってた。
意味はよくわからないけど、
「俺はみんなの知らない凄い世界を体験したんだ」と。

 

開発は「電脳映像製作所」。
「ダークメサイア」(PS)の続編として制作されたらしい。
「バロック」(SS)、「クーロンズゲート」(PS)が同系統だと言われている。

 

じわじわくるホラー&ADV+RPG

「心とはなにか?どこから生まれるのか?」

ブレードランナーや攻殻機動隊などのSFモノでおなじみのテーマ。

そのテーマを、サイバーパンクな世界を舞台に「心を読む」という独自の切り口で描く。

 

基本はADV(アドベンチャー)。
探偵のように情報収集して話を進める。

調べられる対象を自動的にロックする「スフィアシステム」で簡単操作。
「Dの食卓」のように主観視点で固定ポイントへムービー画面で移動する。

脈絡のないフラグがほとんどなので片っ端から調べていく。
主観視点でなんだか薄気味悪い場所を右往左往するため、嫌でも世界に引き込まれる。

 

独特のじとーっとしたリズムで進行。
台詞は早送りできるが、もっさり移動にもっさり戦闘、スキップ不可のマインドダイブ。
ゲームオーバーになって大きく戻されるとかなり萎えるのでこまめなセーブ推奨。

 

最大の特徴は「マインドダイブ」

人の心や色んなものにこびりついた「残留思念」を読んで情報収集。

考えてることが丸見えでさぞ楽しいかと思いきや、深層心理はひたすら闇、闇、闇。
明るさや救いなんて無い。暗黒面を覗くのみ。

 

移動中は場所によってランダムエンカウントで戦闘。要所でボス戦あり。

経験値でキャラを育成し、仲間(マインド)を作成。
本格的なRPGとして楽しめる。

キモいプリレンダの敵キャラと具現化されたマインド(仲間)が動きまくるので戦闘画面は大迫力。
敵のオーバーなリアクションが面白い。

主張が激しい戦闘BGMも秀逸。
ただでさえ息苦しい緊張感をさらに倍増させる。

 

主人公「アルーア・バレンタイン」

教会の剣として教皇の命のもと異端者を始末する最強のマインド使い。
この世界ではダントツで美少女。

その強力すぎる能力のため、
どう見ても一番まともな外見なのに化物に化物呼ばわりされる。

当初は教会に忠実で融通がきかないカタブツだが、色々な出来事を経験して次第に考え方や性格が変わっていく。
その過程がストーリーの肝であり、見どころ。

 

オープニングムービーで鼻から蟲を吸い込んで鼻血を出すアルーアさん。

このゲーム、いきなり様子がオカシイ。

 

舞台は2092年。

2070年「詩篇戦争」から22年後、荒廃した「大阪」新世界が舞台。
アメむら、せんば、天満橋などの地名が出てくる。

一回崩壊した世界なので、
大阪に住んでる自分も全く既視感が無いほど大阪は別物と化してる。

 

おそらく、
ほとんどの人が長い3章あたりで、連続して意味深な長台詞を聞いてるうちにストーリーを見失う。
でも大筋はわかるし、雰囲気だけで十分に伝わるものがある。

詩篇戦争についての詳しい説明も無いけど、
とにかく1回めちゃくちゃなことが起きて価値観が崩壊した世界、ぐらいの理解でOK。

 

1章冒頭でいきなり列車事故に巻き込まれ、登場人物が次々と死んでいく怒涛のグロ展開。

SEの9割は悲鳴
「ぎゃー!ひゃー!ヴボォー!」の連続でいつの間にかみんな死んでる。

 

閉鎖空間で変なキャラのオンパレード。

ヤバいゲームに手を出しちゃった気がするけど妙な魅力があるので後戻りはできない。

 

章ごとに舞台が変わる。
ようやく土地に慣れた頃に次の章に移るので気が休まらない。

何章あるか知らなかった当時、いつまでこの地獄が続くんだとウンザリしながら楽しんでた。
この「ウンザリ楽しい」感覚は他じゃ味わえない。

1章の悪夢みたいな事故から生還して安心できるかと思きや、2章は青空の下さらに不穏な空気が流れている。
息苦しいような圧迫感があり、ある意味1章よりしんどい。
結局この世界はどこも地獄らしい。

 

その後も進めば進むほど鬱展開。

ゲームに慣れるほどプレイヤー自身の精神耐性も高まるので、後半は意外と平気。
プレイヤーに新たな趣味嗜好を植え付けるゲーム。

どんなグロ・うつ展開も受けて立つぜ!→ウボァー

 

気持ち悪すぎて気持ちいい

本作を表現した格言がある。

「この世界には3種類の人間しかいない。それは狂った人間、人造人間、狂った人造人間」

 

不気味なキャラデザ、気持ち悪い台詞、重々しいグラフィック。

ゲームの雰囲気がとにかく重い。
誰も信用できないのでどこに行っても一瞬たりとも安心できない。
1時間もプレイすると精神的にどっと疲れる。

 

マネキンみたいなレンダリングだから表現できる気持ち悪さ。

この絵だと生身とマネキンの区別がつかないため、両者の境目が曖昧になり独特の世界観を作り出す。

化物みたいな奴ほど生き生きしているので、まともな人間の方がマネキンに見えてくる。

 

戦闘画面のプリレンダアニメもキモい。
デザインした人の顔を見たくなるようなクリーチャーが山ほど登場。

 

グロを通り越してもはやギャグ。

 

可愛いペットがこれ。
バイオのゾンビ犬どころのキモさじゃない。

 

人間もパンチ効いた奴ばかり。
慣れると普通の人がむしろ普通じゃない気がしてくるから不思議。

 

システム紹介:マインドを見る&壊す

マインドダイブ

「殺」「死」「恐」「痛」などの言葉が踊る。
この間ずっと不穏なBGM、SEが響く。

サブリミナル的に流れてくる言葉が直接プレイヤーの精神に入ってくる。
とりあえず自分は精神的に無事なので悪影響は無いと思う。

 

世の中には見えない方が良いこともある。
下手に心を覗いたら気づかれて戦闘になったり、酷いときは強烈にネガティブな思念に襲われてHP1にされたり。

 

最強のマインド使い、アルーアさんに隠し事はできない。
ときには相手の頭の中を弄って大人しくさせることもある。

 

ちょっとした良心が凄く希望に思える。

もうこれだけで生きていけると思えるほど。

 

マインドバトル

精神を具象化したマインドで戦い、相手の思念を砕く。

謎の空間に連れて行かれる、物理世界と精神世界の境界が曖昧なバトル。
会話画面では普通の人間も、戦闘画面ではクリーチャー化。
なんだかよくわからないけど怖い。

 

戦闘の爽快感はあまり無い。

与えるダメージが少ない上に敵の回避率が高い。
特に前半はアイテムと開放(マインド自爆)以外の攻撃がほとんど通らない。
通っても、もっさり攻撃エフェクトなので手応えがいまいち。

 

マインドは女神転生でいう仲魔みたいなもの。
敵が落とす「記憶素子」で作成&強化。

グロい奴しかいないけどそのうち可愛く見えてくる。

スキル継承もある本格派とはいえ、女神転生クラスの仲魔合成を期待すると拍子抜けする。
全60種類だが、モデルは色違いの使い回しが多い。

「ADVだと思ってプレイしたら本格的なRPGの育成・戦闘要素があってラッキー」
ぐらいの気持ちで遊ぶのがちょうど良い。

 

マインドは4属性。「怨、愛、死」の3すくみ&絶(&神)。

役割分担を考えて作成し、良さげなアビリティを継承しながら強化でLVを上げる。

マインド作りの自由度は低め。
・同一マインドは作れない。
・記憶素子の稼ぎはできないので入手数が限られる。
そのため「怨・怨・怨・怨」みたいな偏ったパーティーは作りにくい。

とりあえずアタッカーの怨マインドを1、2体。継承はバフ・デバフ系を選べば間違いない。

 

マインドの耐久力は低く、燃費も悪い。
全体回復手段も限られてるし回復量が間に合わない。

でも控えに回すと2ターンほどでHP・MP全快で異常状態も回復。
この入れ替えの便利さに気づくと一気に難易度が下がる。

 

難点:バトル周りに難あり

ランダムエンカウントが面倒

移動中のランダムエンカウントが探索の邪魔。
右往左往してる途中に延々と割り込まれるので萎える。

下水道、セクター12、病院みたいな危険エリアはエンカ率が高い。
一回進むたびに戦闘になるためテンポが悪い。

 

ザコを倒す旨味が無いのもザコ戦がダルい要因の1つ。
倒しても記憶素子を落とさないし、普通にやってればLV上げも必要ない。

効率を求めるなら逃走アイテム「タントラリング」で逃げるだけの作業。
50個ぐらい買い込めば最後まで足りるが、逃げるまでの時間も長くてテンポが悪い。

 

ランダムエンカウントは一部の区間に制限し、
「サブイベをこなす→経験値と記憶素子が貰える→ボス戦が有利になる」
流れを充実させた方が遊びやすいはず。

まあサブイベを作るリソースが無いから中途半端なランダムエンカになったんだろうけど。

 

周回特典でいいからエンカ無しになる装備品が欲しかった。
色んなイベントをみたり、1周目と違う遊び方をしたくてもランダムエンカがウザくて面倒くさくなる。

毎回、どこかでミスってフィロトーマ入手し損ねるからもう1周したいんだけどなー

 

中盤から戦闘バランスがヌルい

先に進めば進むほど戦闘バランスがヌルくなっていく。

システムに不慣れで、ダメージ源が乏しい2章までは厳しい。
苦しまぎれのマインド開放でなんとか倒せる感じ。

しかし3章後半ぐらいからこちらの戦力だけインフレしていく。HP400で被ダメージ20だから負けるわけ無い。

 

ラスボス戦はマインド即死コンボでビビるが、アルーア単騎の3対1でもゴリ押し可能。
それぐらい、こちらの戦力が上回ってる。

属性相性が悪くても与ダメージが半減する程度なので結局は火力がモノを言う。
どんなマインドを出されても、お構いなしに怨マインド×2の全体攻撃ぶっ放した方が効率が良い。

 

弱い癖に一部のボスがやたら回復で粘る。
瀕死でアイテム使って全快したり、やたら硬いマインドが毎ターン回復技使ったり。
こちらも回復アイテム山盛り買い込んでるから長引くだけ。

 

アイテムのコスパがおかしい。

装備品の値段、特に武器がべらぼうに高い。全財産つぎ込んでも足りない。

買っても少し進行しただけでもっと良い装備が売ってて「こっち買えば良かった」みたいなことになりがち。

全財産つぎ込んで武器を購入して攻撃力を上げても、アルーアはサポートに回ることが多いので効果が薄い。

対して消費アイテム「~珠」は固定50ダメージ。武器の金額で100個買える。
ボス戦だけなら10個で足りるので武器に比べてコスパ良すぎ。

 

■コスパ良すぎアイテム

・スパイクニードル
アイテムとして使うと30固定ダメ。何度でも使える。

・電念珠
50固定ダメ。消耗品だけど安い。

・石化、混乱針
なんとボスにも確定で刺さる。安い値段に対して効果があまりにも強力。

 

 

「禁断の書」

さらに強力なのがこれ。最強クラスの全体攻撃を何度でも使える反則アイテム。
攻略情報なしではまず手に入らないのでオマケ要素に近い。

消費なしで全体固定60ダメージ。
1個入手すれば最後まで武器を買う必要が無い。

 

■ 「禁断の書」入手方法

・外道の書(怨Lv.6)
2章。バーのマッチ入手前に、バザールの怪しい老婆を調べてトウコへ報告→あやしい老婆にダイブ。
禁断の書についての情報を入手→セス司祭に話を聞きに行く(一番下の選択肢) →大聖堂の使役信徒にダイブ。
カーラシャーマン打倒後にもう一度地下水路を漁って邪悪な気配を調べる。

・異端の書(怨Lv.5)
3章。サン・メドク通りの階段裏で会えるキコの問いに「知らない豚→大好きな人の肉」。

・背徳の書(死Lv.3)
3章。ジョニー打倒後から廃ビルで殺し屋と戦うまでにアルベール工場のジアンに会う。
前の会話が優先されるので貰えるまで何度も会う。

・涜神の書(愛Lv.3)
5章。セクター12、閉鎖ブロックの独房。

・堕天の書(絶Lv.3)
6章。再生の塔の本棚。

 

まとめ

約15時間でクリア。
3章が長くて少々中だるみするが濃厚な時間を過ごした気がする。

最高に気持ち悪くて、プレイした後は妙にスッキリ。
これがカタルシス効果か。

 

隠れすぎた名作。

気持ち悪すぎてもはや気持ち良いデスピリアの強烈な魅力は、あらゆるプレイヤーの心(マインド)にグサリと撃針を撃ち込むはず。

お決まりの冒険とハッピーエンドな王道RPGに飽きた人や、
バイオハザードみたいなお化け屋敷系ホラーなんて全然怖くない、って人におすすめ。

 

「デスピリアやってみようかな」と思った方、申し訳ありません。現在プレミア価格になっております!

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