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Need for Speed Rivals【評価/レビュー】この荒野で、オフ専は何を楽しめばいい?

投稿日:2019-03-21 更新日:






シリーズ中でもあまり良い評判を聞かない作品。
でもPS4版セール500円の誘惑に負けて購入。

結論をいうと、
500円でもおすすめできない

しかし本作を遊んで、
「2015」「ペイバック」の出来の良さを実感できた。



NFSライバルズとは

おなじみ、NFSシリーズ。
PS3版は2013/12/12発売。

グラフィックエンジンは「バトルフィールド 4」と同じ「Frostbite 3」。
当時の最先端グラフィック。

とはいえ、
年代的に当然だがPS3後期水準。

次世代向けに一新して写実的な「2015」とは比べ物にならない。
本作と同じようにゲーム寄りな画作りの「ペイバック」と比べてもゴージャスさに大きな差がある。

 

オンライン要素を重視した作りだが、オフラインでもプレイ可能。

フェラーリ車を収録。
シリーズとしては11年ぶり。

あいかわらず、車内視点が無い。

 

オープンワールド

「ホットパースト」の使い回し

てか「ホットパースト(2010)」の使い回しじゃね?

メタセコイアが立ち並ぶエリアとかそのまんま。

 

舞台はアメリカの架空の州、
「レッドビュー・カウンティ」。

街、田園、森林、雪山、海岸など様々なロケーションがある。

と言いたいところだが、どこを走ってもまるで代わり映えしない。

 

ライバルズといえばだだっ広い麦畑。
こんな風景が延々と続く。

道はガードレールでがちがちに囲まれているので一本道。
ショートカットは、コーナー1つにつき内側に1つある程度。

流して走っても退屈なので、オープンワールドを探索する楽しみは無い。

 

ファストトラベルが無い。

ファストトラベルが無いこと自体は悪いことではないと思う。
でも本作は道中が一本道で全く楽しみがないので、目的地までの道のりがダルい。

 

オンライン要素の融合

「ALL DRIVE」と名付けられた、
キャリアモードとオンラインモードの融合。

オンライン状態だと、自動マッチングした5人のプレイヤーが走っている。

他プレイヤーもレーサー、警察に分かれて各々好き勝手に走行中。
接近すれば対戦できる。

例えば、AIとバトル中に警察プレイヤーが追いかけてきたり、逆に自分が警察なら警察AIと協力して他プレイヤーを追い回したり。
シームレスなオンライン体験ができる。

と言いたいところだが、
自分はNFSのオンライン要素に全く興味がない。
だから一回も対戦していない。

 

オンライン状態だとサーバーの影響を受けるので、シングルプレイの場合はオフラインにした方が安定する。

しかし、
おそらくオンライン要素を組み込んだ関係で、オフにしてもロードが多くて長い。
クラッシュなどで頻繁にガレージに戻る仕様とあいまって、非常にテンポが悪い。

 

オフでも走行中は一時停止不可。
バトル中、「ちょっとマップを開いてルートを確認」「長いルートだからちょっと休憩」みたいなことができない。

バトル中でなくても、メニューを開いている間に車が止まってしまうので気軽にメニューを使えない。

 

そこで使うのが「EASYDRIVE」
車を走らせながら十字キーのみで操作できる簡易メニュー。

マップ画面を開くことなく最寄のガレージなどへ目的地を設定できる。
イベントのリトライも選択可能。

この機能は便利。
しかし、最寄のイベントや詳細やマップ全体の位置関係がわからないのでEASYDRIVEだけでは限界がある。

 

総じて、
オンラインの融合によりシングルプレイの楽しみ、快適さが削がれている。

 

レーサーか、警察か

レーサー・警察のどちら側でプレイするかを選ぶ。
ガレージからいつでも切り替え可能。

一応、それぞれの側に主人公がいるみたいだが、ストーリーは無い。

キャリア(進行度)はそれぞれ別。
レーサー・警察を行ったり来たりで遊ぶも良し、先にどちらかを極めるのも良し。

 

キャリアレベルごとに「~回追突しろ」「~人のレーサーを捕まえろ」「~KM出せ」みたいな課題が複数セットで設定されている。

それらを全部クリアすることで、レベルが上がる。そしてまた次の課題へ。

資金はあまり必要ないので、課題を無視してバトルに勝ちまくっても特に意味がない。
結果的に、課題をこなすために一本道のようなコースを走るだけになる。

オープンワールド型なのに、イベント選択型のレースゲームより不自由。

 

レーサーは、他のレーサーの車に近づいてL1を押すとバトル開始。
コース区間は自動で決まる。

警察はレーサーに近づくと自動で追跡状態になる。
あとはその車をぶっ壊すだけ。

 

どちら側でプレイしても、まばらに走っているレーサーを見つける必要がある。
これがダルい。

マップには表示されていないので、いつ現れるかわからない。
相手にマークをつけることもできないので見失ったら終了。
また次のレーサーに出会うまで退屈な一本道を走ることになる。

 

本来、レーサー側こそ自由で爽快なはずだが、ゲーム中では逆。

常に追われる側、警察の獲物。
完全クラッシュか逮捕されると、それまで稼いだSP(金)を没収されてしまう。

特に警察はいんちきターボが目立つ。
どんな走りも追いつかれる。
セーフハウスに入れば追跡が終わるので、家に直行。

なんとも堅苦しいプレイを強いられる。

 

パトカーで走るとランプで眼が疲れる。

これは「ホットパースト」でも気になった。
画面中央がチカチカしたまま、10時間以上遊ぶプレイヤーの身にもなってほしい。

無効にできないので、対策としては前方視点で走るしかない。

 

警察でプレイすると、レーサーがショートカットをほぼ100%使う。

せっかくダメージを与えて追い込んだのに、当然急ハンドルで視界から消え、動揺してるうちにこちらはクラッシュ。
走行再開すると、もう相手はどこかへ消えている。

この理不尽さにはストレスが溜まる。

 

 

操作性と車種

ブレーキでドリフト、サイド引いて調整。
可もなく不可もなく、誰でもドリフトを楽しめるいつもの挙動。

ただ、コントロール性が悪い車は極端にグニャグニャでまともに走れない。

相手はいんちきターボでスピードを合わせてくるし、クラッシュのタイムロスで多少のスピード差は吹っ飛ぶ。
AI相手ではコントロール性の低い車を選ぶメリットがない。

 

レーサー・警察のどちら側でも、
「ガジェット」(武器)を2つ装備可能。

電撃をまとって一時的に自車を強化したり、衝撃波を飛ばしたり、スパイクベルトを置いたり。
マリカーのようにアイテムをぶつける感じ。

一定時間でリロード、ガソリンスタンドに入ると残弾が回復する。

 

各ガジェットの細かい説明は省略。
おすすめの組み合わせは、

攻撃的にいくなら、
「ESF+ 衝撃波」

カウンター狙いなら、
「ジャマー+スパイク」

バランスが良いのは、
「ES+ジャマー」

 

「どんだけ横にスクロールさせたら気が済むんだ」
とウンザリする車選択画面。

ひたすら横一列に並んでいる上、所有・未所有も全部表示される。
非常に選びづらいし、比較も困難。

横一列に並んでいるので、車種が多いように錯覚するが実際はそれほどでもない。
スーパーカーだけの偏ったラインナップ。

一部の車はレーサー・警察のどちらか専用。

カスタム要素はほぼ無い。
ボディキットの変更不可。

 

まとめ

マップは「ホットパースト」の使い回しのような、だだっ広い荒野。
オンライン要素のせいでシングルプレイでもテンポが悪い。
AIがいんちきターボ&いんちきショートカットを使うので、まともなバトルができない。

結果、
対向車や分岐など目の間に迫る障害物を避けるだけの、何が面白いのかわからないゲームとなっている。

発売当時の2013年なら遊べたかもしれない。
しかし現在は500円でもおすすめできない。

後に発売された2作はどちらも良作なので、そっちを買おう。

 

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どこでも走れるオープンワールドを満喫したいならこれ↓








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