「T」発売前で盛り上がっている今、あえての「V」。
ふらっと立ち寄ったゲーム屋で衝動買いしました。
最後にプレイしたスパロボは「第2次Z 再世編」。
快適なシステムに感動したけど、あまりのヌルゲーに萎えてしばらくシリーズから離れました。
最近のスパロボは2次Z再世からどう変わり、どんなバランス調整でどんな新システムがあるのかを見ていきます。
スーパーロボット大戦Vの感想
グラフィック
戦闘アニメの使い回しに関しては、前作をプレイしてないのでわかりません。
それより、グラフィックが良いのは戦闘シーンだけなのが気になります。
キャラ絵やフィールド画面が安っぽくて、PS4で発売する意味を感じません。
解像度が高いといっても、昔のスパロボを大画面に引き伸ばしたようでスカスカのっぺりです。
キャラ絵もムダに高解像度なので、線や塗りの境界がガビガビで逆に汚く見える。特にザコキャラ作画の粗さが目立ちます。
オープニングムービー、イベントボイス無しも安っぽい。低予算臭が漂います。
新しいスパロボの創造に「気合×5」並のやる気を感じたPS1「α」が懐かしい。
システム
親切な育成システムになりました。
キャラ別の「PP」システムは廃止し、新たに全キャラ共通ポイント「TaCP」システムを導入。
育てたいキャラでトドメを刺す手間がなくなりました。
パイロット育成の流れを簡単にいうと、
貯めたTaCPで「スキルルート」からスキルを買って、「スキルプログラム」で目当てのキャラにつけるだけ。
シンプルで使いやすい仕様です。
TaCPは、強化パーツや部隊全体にメリット効果を与える「TACカスタマイズ」購入にも使います。
ポイントをどれに使うかはプレイヤー次第。
とはいえ、どう使っても戦力が余るのでやり甲斐はありません。
とりあえず「ガンファイトサポーター」「Vサーキット」「プラーナコンバーター」をオトリ用エース機体につけて、「TACカスタマイズ」を最後まで進め、あとはエースパイロットにスキルを突っ込めば終了。
マップのカーソル移動はアナログスティックに最適化されており、クオータビューでもストレスなく操作可能。
ユニット選択に苦労したPS1~PS2シリーズから格段の進歩を感じます。
シナリオ
シナリオのメインは宇宙戦艦ヤマト。
これは良かった。
というのも最近のスパロボは近年の作品がメインになりがちで、自分のような宇宙世紀に慣れ親しんだ古い人間はついていけなかったので。
例えば第二次Z再生だと「エウレカセブン」「ルルーシュ」メインで僕は置いていかれました。
その点、良い意味で古臭いヤマトのストーリーはしっくりきます。
作画はリメイク版だけど、展開はオリジナルに忠実です。
マジンガーZERO参戦も嬉しいところ。
原作はシリアスな作風に一目惚れして、一気に「真マジンガーZERO vs暗黒大将軍」まで計17冊購入しました。
マジンガーの漫画史上屈指の強さもさることながら、さやかさんの戦闘スーツが衝撃的。
タイムパラドックス、パラレル世界を題材にしたSF作品として面白いです。
本作のプレイ前に、ぜひマジンガーZERO原作を完読して頂きたい。
難点
ヌルゲー悪化
第二次Z再生からヌルゲーが悪化。
簡単すぎ、対象年齢が低すぎて退屈です。
スタンダードでヌルすぎるのにビギナーズモードまであります。
なぜか初期状態では選択枠がビギナーズに合っているのも謎。こっちがデフォ?
「F」みたいなマゾゲーにしてほしいわけではないけど、やり甲斐や達成感が欲しいです。
ゲームを面白くするには、「クリアできそうでできない」「クリアできなさそうでギリギリできた」みたいな体験をさせることが重要だと思います。
ヌルい上で、遊びの幅が狭いのも退屈な要因。
カジュアルな難易度と新システムで遊びの幅が広がったようで、結局は「F」と同じく単騎エース囮戦法が有効です。
システム的にも、エース単騎が後押しされています。
1体に活躍の機会を集中すれば気力が上がりやすく、強化パーツ「プラーナコンバーター」を装備した機体で敵を倒せば資金・TaCPが2倍。
つまりエース以外の機体で倒すほど損です。
低クラス武器でもフル強化すれば雑魚ワンパン火力が出るので弾切れの心配もない。
精神コマンドは消費ポイントが半減しており、カスタム次第で使い放題。
毎ターン「集中」「鉄壁」をかけて無双できます。
さらに、戦闘中に使える「エクストラアクション」は第二の精神コマンドといえるシステム。
活躍した機体に貯まる「ExC」値を消費して使用します。
オトリ用エース機体を前線に出せば勝手にExCが毎ターン貯まるので使い放題。
例えば「スマッシュヒット」は 1ターンの間全攻撃がクリティカル(熱血・魂と重複可)になるトンデモ性能。
ただでさえ強いエース機が、精神コマンド&エクストラアクションのいたれりつくせりで無双できます。
そして、敵を倒すほどパイロットのレベルが上がってより強くなるインフレスパイラル。
わざわざ使う機体を増やしてスパイラルから抜ける理由がないです。
僕は序盤こそ枠いっぱいに出撃させていたけど、途中で無意味なことに気づいてエース1機だけ出すようになりました。
多数の機体を出せば、多数のキャラの精神コマンドが使えるメリットがあります。
でも本人の「集中」「鉄壁」だけで無双できるので、他は必要ないことに気づいてしまう。
主人公機のように修理機能があるとセルフ経験値稼ぎも可能。
もうどうやってもクリアできます。
スパロボに戦略や歯ごたえを求めている人などもはや少数で、ターゲット層に合わせたらこのヌルゲー仕様になるのかもしれません。
かつて「F」に魅せられた僕はターゲット層外の人間になってしまったようです。
オススメ機体は、
ヤマト:序盤から活躍するスパロボ史上最強戦艦
ヴァングレイ:出番が多く後継機に改造を引き継ぐ主人公機
ヴィルキス:出番が多いリアル系強機体
マジンガーZ:最強ユニットのマジンガーZEROになる
後は下記の機体がわりと強い。
ダブルオークアンタ
ユニコーンガンダム
ナデシコB・C (+相転移砲)
マジンエンペラーG
エヴァンゲリオン13号機
レスポンスが悪い
最近のゲームにしてはレスポンスが悪い。なんだかモタつきます。
イベントスキップするたび暗転で5秒ほど待たされる。
場面転換がやたらと多く、10回ぐらい場面をスキップしても戦闘画面に移れない。
簡易戦闘への移行もモッサリ。
2Dキャラを表示するだけなのにモタつくのが謎です。PS4ってそんなに低性能?
広大なマップをシームレスで読み込むゲームが多々ある中、こんな平面的なマップでロードを挟むのはおかしい気がします。
「高級感」「据え置き機のズッシリ感」を出すために、あえて暗転もっさり仕様にしているのかも。
スクショ禁止
序盤からスクショ禁止になりました。
個人的に「良い画を撮るぞ!」という気持ちがプレイを頑張るモチベーションなのでけっこう萎えました。
調べたところ、以前は1話目から撮れなかったらしい。
スクショ全解禁される日は近いのかもしれません。
タイトルが不親切
実は現時点の最新作が「V」だと思って購入しました。
後で調べてあ然。最新作は「X」なのかよ。
調べてから買えって話ですが、タイトルが不親切だと思います。
VよりXが後なのはアルファベット的にわからんでもない。
でも次に「T」が来るというじゃないか。これはもう理解不能。
思えば昔の「第三次~」なネーミングは、作品の発売順がわかりやすい。
また、FFやドラクエはナンバリングが続くから15作以上出ても混乱せずに済みます。
初見でも発売順を間違えないタイトルにしてほしいものです。
まとめ
全60ステージ、作業プレイに徹しても一周15時間かかる。
安心して時間を潰せるいつものスパロボ。
ただヌルゲー化がさらに進んでいるので、第2次Zでウンザリした方は最後まで遊べないかもしれません。
さらにヌルゲーが進むのか、歯ごたえが戻ってくるのか。
今後のバランス調整に注目です。