リッジレーサーズ2【感想/評価】リッジの集大成が携帯機で遊べる贅沢

リッジレーサーズ２ってどんなゲーム？

リッジレーサーズとは、リッジシリーズ集大成として制作されたPSP作品。
「2」は前作の完全版にあたります。通称、RRs2。

PSPらしいペラさは解像度を上げた「R4」って感じです。
建物のソリッド感、夜景や夕焼けに見惚れるグラフィック＆60fpsが、PS時代のシリーズ黄金期を彷彿とさせます。

コースは「R4」までの全コースが登場します。順走だけで21コース。（「V」の新コースは未収録)

過去作で大好きだったあのコース、大嫌いなあのコース、何度もミスったあのコーナーも登場します。

車種はシリーズおなじみ、色違いが多めです。実質9台＋SPマシン。

挙動の特性は以下の3タイプ。

・MLD：挙動が穏やか。初級者向け
・STD：中間
・DYN：アングルが鋭く、ドリフトが止まらない。上級者向け

DYNは、挙動がハマれば全コーナーを複合コーナーのように流しっぱなしでクリアできて気持ちいいです。
個人的にはMLDが苦手。ドリフトの入りがわかりにくい。

リッジといえば格好いいBGMです。
本作は新曲＋過去作BGMの一部をリミックスで再録。

悪くないけど原曲と比べて微妙、みたいな曲が多くて賛否両論のようです。
「レイジ」BGMが1曲しか無いのも寂しい。

まあプレイ中は「原曲と比べて～」なんて考えません。
バリエーション豊富で飽きないし、全体的には良い出来だと思います。

リッジシリーズの挙動は、初代から違う方向に変化してきました。

具体的には、

・変な当たり判定と極端なスピードダウンで苦労する「レイジ」
・堅実なドリフトとグリップが強い「R4」
・リアルな見た目に合わせて挙動も重量感を増した「V」

本作は初代の「理屈抜きのドリフトでかっ飛ばす」フィーリングに原点回帰。

グリップではほとんど曲がらない一方、ドリフトでクイクイ曲がる。
磁石で地面に張り付いているような、いかにもゲームらしい挙動がクセになります。

■新システム

「ニトロ」

ニトロゲージを消費してパワー増加！
レブリミット以上の速度が出ます。
ただ、トルクは上がらず低速域では効果薄め。

ドリフトでゲージが溜まり、最大3ゲージまでストック可能です。
ドリフト中速度が速いほどゲージの溜まり方も早い。

抜きどころや、安定して最高速が出せる直線など自分なりに使い所を考えるのが楽しいです。

「アルティメットチャージ」

ニトロ中はニトロゲージが溜まりません。
でもニトロ後の加速が残った状態でドリフトするとモリモリ溜まります。これがアルティメットチャージ。
コーナー１つ曲がっただけでゲージ１本溜まることも。

ストレートの先にキツいコーナーがある場所が狙い目です。
使い所を考え、上手く走るほど多くのゲージが得られる。やり込みがいがあるシステムです。

メインモード「ワールドツアーズ」。
複数レースから成るツアーをクリアしていくシンプルな仕様。

クラスは「BASIC→PRO→EX→MAX」とステップアップします。

順調にレースを進めても長いツアーはクリアまでに30分かかる長丁場。ツアー制覇を目指すのはけっこう大変です。

難易度は緩め。
3000kmぐらい走れば、EXは誰でもクリアできます。
（オプションで難易度調整可能。）

でも最後のMAXツアーは理不尽に難しい。
相手はニトロ無限かつ性能がデタラメです。

このチートマシンに勝つには、速く走るだけでなく抑え込む立ち回りが重要。
鬼ニトロには鬼ブロックで対抗し、バックミラーを見て玉突かれを狙います。

シリーズの魅力を凝縮した一作。
リッジ集大成が携帯機で遊べる贅沢を味わえます。おすすめ。