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FFT ファイナルファンタジータクティクス【評価/攻略】中盤までがツラい

投稿日:2018-08-13 更新日:

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ファイナルファンタジータクティクスってどんなゲーム?

ファイナルファンタジータクティクス(FFT)とは、FFシリーズ初のシミュレーションRPG。

・視点を自由に動かせる3Dマップ
・PS1らしい半透明エフェクト
・職人芸が極まったキャラドット絵

この3点のバランスが絶妙な美しいグラフィックと、名作「タクティクスオウガ」を引き継ぐシステムの相性が抜群で大ヒット。
SRPGとしては異例の売上130万本を記録しました。

マイナージャンルだったSRPGをメジャーに押し上げた作品です。

 

PSP版でプレイしました。

■PSP版の変更点

・ムービー追加
トゥーンシェーディングでイラストの雰囲気を表現。素晴らしい出来です。

・「通信対戦」「共同戦線」追加

・新規イベントの追加
印象が薄いキャラの掘り下げ、人気キャラ用のサブイベントなど。

・新ジョブ「暗黒騎士」「たまねぎ剣士」追加

・ゲストキャラ「バルフレア(FF12)」「ルッソ(FFTA2)」追加
バルフレア目当てで買うのもアリ、といえるほどバルフレアが強いです。

・ユニット制限人数が16人→24人に増加
PS版はネームドキャラ加入させると4枠しか残らないのでこれは嬉しい。

・「剛剣」「真言」強化
弱スキルを調整。

・ウィーグラフ弱体化

・処理落ちが酷い
不評の原因はほとんどコレです。簡単なエフェクトでも演出時間が1、5倍になるほど。

 

ダークな世界観

主人公が世界の命運をかけて戦う王道ファンタジーとは違う、戦乱を背景にした群像劇を描きます。

FFらしい中世ファンタジーなデザインと、徹底してダークな世界観。
現実の中世ヨーロッパのようなシビアな階級主義社会。身分差別、宗教、覇権争いでドロドロ。

 

以下、ちょっと長めのあらすじ。

■あらすじ

イヴァリースとオルダリーアの二大国が争った「五十年戦争」は、事実上のイヴァリース敗北の形で和平が結ばれた。
疲弊したイヴァリースでは、貴族や騎士が野盗に成り下がり治安が悪化。

主人公はイヴァリースの名門貴族、ラムザ・ベオルブ。
親友で幼なじみの平民、ディリータ・ハイラルとともに各地を転戦するうち、貴族と平民の格差を思い知る。

そんな中、2人の間を分かつ決定的な事件が起きる。

王家に仕える有力諸侯が支持するゴルターナ公と、没落した貴族や騎士・平民層が支持するラーグ公。
ともに獅子を紋章に掲げるイヴァリース二大将軍家の権力闘争の末、「獅子戦争」と呼ばれる大きな内乱が勃発する。

戦火の裏で暗躍する者の影を察知したラムザは、自分の信じる「正義」を貫くことを選ぶ。
ディリータや親との決別、名門貴族の名を捨て、孤立無援の闘いに身を投じ、人間の冷酷・残忍さを乗り越えラムザは英雄として成長していく。

一方、野心を抱くディリータは手段を選ばない立ち回りでイヴァリース王にまでのし上がる。

先に待つ2人の運命は…

「獅子戦争から数100年後に生きる歴史学者、アラズラム・J・Dとともに真実の歴史を紐解いていく」体で進行します。
つまりシナリオは全て過去の出来事の回想。

 

システム

行動順

タクティクスオウガの「ウェイトターンシステム」+FFシリーズの「アクティブタイムバトル(ATB)」。

ザックリ言うと、敵味方ごちゃ混ぜで素早い順に動きます

 

具体的な流れは、

①チャージタイム(CT)が100になったユニットから順にアクティブターン(AT)になる

②ATでは移動・行動が各1回可能

③両方でCT0、片方だけなら20、待機すると40溜まった状態で次のターンへ
CTは「SPEED」値が高いほど早く溜まる。

魔法や一部の必殺技にもSPEED・CTがあります。
技発動前は「チャージ状態(詠唱状態)」となり無防備。
強力な技ほどSPEEDが低く、発動に時間がかかります。

 

全ユニットのATと技の発動順は一覧で確認可能。
順番を毎ターン確認するのが基本です。

 

高低差

高さ、向きの概念がある3Dマップ。

弓は高所を取ると射程が伸びるなど、位置取りで中・遠距離系アビリティが力を発揮します。

ステータス「Move」「Jump」は移動力に影響します。

屋外マップは地面や天候により、移動力や属性魔法の威力が変化。
例えば、雨だとサンダーの威力が倍増します。

 

戦闘不能

キャラが倒されると「戦闘不能」状態になります。
カウントダウンが点灯し、3カウントが0になるとキャラが「死亡」=消滅。

消滅キャラは宝箱かクリスタルに変化します。
・宝箱→装備品や消費アイテム
・クリスタル→「HP&MP全回復」か「アビリティ継承」を選択

主人公のラムザが死亡すると即ゲームオーバー。

 

死んでキャラロストするとショック。
ただ3カウントの蘇生猶予があるので、何度も復活させてゾンビ状態でおとりに使うなど活用できます。
あえて味方を謀殺してアビリティを継承することも可能。

 

ジョブ

汎用ジョブは計20種類。

シナリオを進めると仲間になるネームドキャラは専用ジョブ。
強力・個性的なアビリティで活躍します。


■強い固有ジョブ

「ホーリーナイト」

「聖剣技」は長射程、範囲攻撃、即発動、ノーコスト、必中。
前半から仲間になるアグリアスが非常に重宝します。


「剣聖」

ジョブが強いというよりキャラが強い。1人でゲームの難易度を大きく下げます。
永久ヘイストの効果を持つ初期装備、基礎能力も強力。
さらに前述の聖剣技に加え「暗黒剣」まで全て使えます。

 

「空賊」

PSP版の追加キャラのバルフレア。

固有ジョブ「空賊」が「機工士」の上位互換です。
武具が優秀で初期装備も強力。
Speedは「忍者」並、独自スキル「乱れ撃ち」が4連射で鬼。

 

■終盤の強ジョブ

「算術士」

「算術」は任意の条件に当てはまる対象全てに、任意の魔法を射程無視・チャージタイム無し・MP消費無しで発動します。
ほとんどのキャラを対象にできる壊れ技。
「CT5ホーリー」で敵全体に大ダメージを与え、味方は聖属性吸収装備で回復できます。

 

「暗黒騎士」

PSPの追加ジョブ。
暗黒騎士になれば誰でも剣聖並の強さに。ただ、転職にはかなりの根気が必要。

 

装備・アビリティ

■装備

右手・左手・胴・頭・アクセサリの5つ。
防御力の概念はありません。防具はHPに影響します。
ガード確率・回避率、状態異常を付加・防止など追加効果も重要。

 

■アビリティ

アビリティは以下の4種類。

・アクション:ATの行動。ジョブ固定枠、自由枠の2つ
・リアクション:他ユニットの行動に反応
・サポート:常に効果を発揮
・ムーブ:移動で発動

覚えたアビリティは他のジョブでもセット可能。
そのため組み合わせによる育成の自由度が高いです。
何から覚えていくか、最終的にどういうキャラにするかが悩みどころ。

 

■特殊パラメータ

・Brave:リアクションアビリティ発動確率
発生率は最大97%。アビリティで底上げすれば「白刃取り」や「MPすり替え」で鉄壁になります。

・Faith:魔法の威力や耐性

・星座:他人との相性
パーティーキャラの星座相性を整えると大きなサポート効果を得られます。

 

難点:中盤までが難しすぎ

複雑なシステムに慣れるのがまず大変です。

にも関わらずチュートリアルがわりのゲーム開始2戦目「魔法都市ガリランド」から難易度が高い。
最初はよくわからないままラムダ1人で出陣してボコボコにされました。

出撃時のナンバーを変更できないのは不親切だと思います。
毎回メンバーを選ぶのが面倒臭すぎる。サブイベのフラグ持ちキャラは外すわけにもいかないし。

 

ある程度進むと「ドーターのスラム街」から登場する黒魔&弓に鬼のような遠距離攻撃連発されて為す術なし。

編成の自由度が高すぎて何をすればいいのかわかりません。
とりあえずこちらも黒魔、弓で遠距離から削るのが良さげ。

 

その後も負けイベントかと思うほど厳しいステージの連続です。
一巡したらパーティーが壊滅状態なんてザラ。

装備を整え、ジョブ、アビリティを組み替えてダメなら平均レベルを10上げて、それでダメならもう10レベル上げるぐらいの粘りが必要です。

ただ、レベルを上げようにもザコ敵が強い。
ランダムバトルの敵の強さは味方の最高レベルに対応するので一向に楽になりません。

■JP稼ぎ

敵を1体放置し、黒魔のドートでカエルにしてSpeedを削る。
→味方同士で殴り合って回復の繰り返し。

見習い戦士の「ためる」など、特定のスキル連打も有効。

 

難しさと別の難点もあります。

連戦マップ途中で上書きセーブすると強敵で詰む。
ライオネル城、オーボンヌ修道院、リオファネス城が危険ポイントです。

特にチャプター3最後のリオファネス城3連戦が危険。
ウィーグラフ→ベリアス戦は本作最難関で、2戦目手前のセーブポイントが最大の罠です。

それを越えた3戦目も地味に酷い。
こちらが一度も行動できないまま護衛対象のラファが勝手に動き回って倒されてゲームオーバー。
忍者に転職できないと詰む可能性があります。調整不足じゃね?

 

終盤は味方の戦力がインフレ。イベント戦は簡単になり、ラスボスが弱い。
ゲーム全体の難易度バランスがチグハグな気がします。

 

まとめ

FFらしさを残しながら、ダークな群像劇を描くストーリーが見応えあり。
システムは少々とっつきにくいけど、理解するほど自由度が上がるのでやり甲斐はあります。
中盤を超えるまで頑張りましょう。

 

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