コロナに関してはよくわからないんですよ。
僕はどちらかというとネトウヨと呼ばれる方だけど、今回は保守系論客にも「正気ですか?」と思うことが多い。信頼のおける論客2人の意見が真反対なこともある。
頭がモヤモヤするので、気になる識者の話を自分なりにまとめていきますわ。
気になる識者の話 (五十音順)
有本香
・緊急事態宣言解除、首都圏見送りに関して
緊急事態宣言の主眼は医療崩壊対策。
首都圏の病床状況がひっ迫しているというから、我々は自粛に納得した。
しかし、その情報が間違いだった。
(5/19ニュースによれば)東京都の病床使用率は大阪以下。状況が全然違うじゃないか。
国は常に東京都の事情に振り回されてきた。間違った都庁の責任は重い。
都民、国民は自粛が一日長引くだけで死活問題なのに「2週間ぐらいさかのぼって間違ってました」って、ありえない話。
小池都知事には、なんとなく状況を引っ張って選挙に活かす狙いが見える。
都庁は今までの間違いから現状まで、経緯を全て明らかにしろ。
政治家は緊急時に頑張るべきだが、間違った方向に頑張って政治利用すな。
日本は経済縮小率がロックダウンしたアメリカより大きいってどーいうこと。
・東アジアのコロナ死亡率が低い理由
日本人は免疫を一部持ってる。SARSが東アジアの風土病となり、免疫力をじわじわ獲得した。←ランセットで発表した有力な仮説。
参考:
【DHC】2020/5/21(木) 有本香×アフメット・レテプ (日本ウイグル協会副会長)×久野潤(Skype出演)×居島一平【虎ノ門ニュース】(2020/5/21)
上昌広
・PCR検査拡大で医療崩壊?
「PCRで医療崩壊」は厚生省役人の視点。
感染症対策は明治に始まり、戦前は感染者を家ごと隔離した。
ハンセン病で人権問題が出てきて「隔離はやりすぎ」ってことになった。
そこで国立感染症研究所で積極的疫学調査、つまり研究のテイで検査し黒なら入院させることにした。
上記の方法は、潜伏期が短いコレラ・ペスト系なら上手くいく。
しかし症状が風邪と変わらないコロナは無症状で蔓延するため、PCR検査すれば感染者がどんどん出てきて病院がパンクする。
ようするに、コレラ・ペスト対策でインフルエンザ系ウィルスに対応してるからパンクして当たり前。
インフルエンザ系対策に切り変えろ。
無症状の人が移すことは、1月中旬に医学誌「ランセット」(医者なら全員読むやつ)で報告された。
しかし、厚生省は1月終わりにコロナを感染症法第2類に入れた。
その後、1月30日に担当の木下課長が「無症状の人が移す例がある」と発表。いや、ランセット読んでないんかいと。
2類だと法的根拠が必要になり、逆に一般へPCRしにくくなる。その状態が延々と続いてる。
つまり、「PCRすれば医療崩壊」は正しいが、そもそもコロナを感染症法第2類にしたのが間違い。
ランセット見落としはありえない。完全に人災。
・超過死亡
PCR検査しないから現状把握ができなくなった。
死者数の評価もできない。
抗体検査によると、感染者一人の背景に200人いる。
当然、死者も見過ごされる。
「超過死亡」(推定の流行あり・無し比較)を検証すると、毎週50人ほど死者が多い。
ランセットでは「超過死亡はエビデンスレベルが高いから毎週データを出せ」といってるのに、日本は4月頭以降出さない(東京、大阪も)。
その4月頭を見ると、超過死亡が減ってる。
韓国含め、アジアのピークはだいたい3月なのも符合する。
つまり、ピークアウトした後に緊急事態宣言を出した可能性が高い。
超過死亡は確度が高いデータなのに、それを使わないのはオカシイ。
安倍総理「全てCTでわかってる」は暴論。流行した国では、ほとんど超過死亡(見落とされた死者)がある。
総理はともかく、専門家の尾身先生まで同じこと言ってるのはヤバい。
PCRをしないことで上手くいった風になっちゃって、ひっこみつかなくなってる。
・これから注目すべきデータ
実行再生産数は、PCRに基づく推定。
PCRがテキトーだから再生産数もアテにならん。
PCRの陽性率高すぎ→母集団の実態が全く反映されてない。
PCRが重要な時期は終わった。
これからは、PCR以外のデータに眼を向ける。
特に、
・死亡率
・抗体陽性率
で評価すべき。
参考:政府・専門家会議の感染症対策のデタラメを斬る!郷原信郎の「日本の権力を斬る!」#12 (2020/05/07)
小川榮太郎
西浦教授はクラスター対策班。
やみくもにPCR検査をするよりクラスター対策の方が合理的だから、その方針は良い。
西浦氏の致命的な過ちは、3月下旬に出た欧米株のピークを見抜けなかったこと。しかも自分のモデルに合わないデータを握りつぶした。
感染の山が伸び続けると突然「ニューヨークのようになるかもしれない」と言い出して、40万人の話が出た。
世界中で25万人、アメリカで7万人なのに40万は言い過ぎ。そんな重要な話を政府を通さず自分で発信するのもオカシイ。
院内感染と市中感染の数字を切り分ける要求を政府が出してるはずだが、その数字が出ない。
緊急事態宣言延長が決まってから「院内感染が半数以上」と言った。
不誠実。検討段階で出すべき。
日本の死者が少ない要因は、集団免疫の仮説が最も有力。
参考:【小川榮太郎】西浦教授はなぜ「40万人死亡」と煽ったのか【WiLL増刊号 #188】 (2020/05/07)
高橋洋一
私は元数理感染症研究者。
西浦教授(の計算)は正しい。(対策なければ約40万人死亡)
数理モデルわかんない人が文句言ってるだけ。わかる人は(私含めて)日本に数人しかいない。
微分方程式を解くために再生産数が重要。
再生産数は現実の数字からわかる。その数字は新規感染数。それ見たら逆算で状況がほぼわかる。
数理モデル知ってる人なら、5月14日の中間レビューは妥当とわかる。
吉村知事は完璧に理解してる。良いブレーンを持ってる。
参考:308【怒れるスリーメン】今日の感○者だけみて一喜一憂するもんじゃない!テレビの人は何も分かってないだけ! (2020/05/05)
竹田恒泰
「上手くいってる」と言える。
失敗ばかり取り上げるけど、政治は結果だから。結果を見ればどう見ても上手くいってる。
上手くいった理由を分析することが、日本にとっても世界にとっても利益になる。
「出るな出るな」と感染を抑える話ばかりで、経済を回す方の話題がない。
少しでも自粛緩和の話をすれば叩かれる殺気立った雰囲気をどうにかしないと。
参考:
【DHC】2020/5/18(月) 田北真樹子×竹田恒泰×居島一平【虎ノ門ニュース】(2020/5/18)
武田邦彦
■「感染者数」を見る意味ない
5/14、安倍首相は「確認された感染者数は15000人だが、実際はその10~20倍かもしれない。全くわからない。」といった。
じゃあ自粛の指標にしてる感染者数はアテにならんじゃないか。
国民は職を失い、人生の時間を失ってるのに、その判断がこんなテキトーで良いのか。
突っ込まないマスコミも変。
PCR検査でわかるのは「無症状の感染者」。
コロナの感染力はインフルレベルなので、無症状の感染者は1000万人クラス。
だから検査数を増やせば感染者数が増える。検査する意味ない。
感染と発症を分けて考えるべき。
インフルエンザなど普通は発症者で測るのに、コロナだけ「感染者」で測るのは何かしらの政治的意図がある。
■「感染の拡大」は悪いことではない
・コロナ上陸前は、感染者を抑えるのが重要
・上陸後、日本人同士で移し合う状況 (最低でも3月初頭)からは感染ではく発症を抑えるべき
コロナの感染力はノロとかより高いので、感染は止まらない。
(日本人の免疫力が十分なら)早く感染して、早く免疫を作った方が良い。
免疫持ちが増えるほどウィルスの「打率」が低くなる。
ワクチンが大切というが、ワクチンとは「免疫を作るために毒を入れる」ことなので感染と同じ。
なのに、マスコミは感染者数ばかり強調する。感染拡大が悪い事のように報道して煽り、「ワクチンが待たれます」とか言う。バカなの?
■「接触8割減」もバカげてる
政府は「接触8割減だから8割自粛」というが、明らかに間違い。
人は動くので、人同士の接触は自乗で計算する。
例えば5割減なら、0.5×0.5=0.25。つまり接触75%減になる。だから5~6割自粛で十分。
こんなの高校レベルの話。「北極の氷が溶けたら海水面が上がる」と同じぐらいアホ。
■再生産数もインチキ
再生産数は仮定がありすぎて、カッチリした数字は出せない。
感染者数が増える前兆があれば役に立つデータ。
再生産数にはそれが無い=意味がないデータ。
また、この手のグラフは対数グラフを使うのが原理原則なのに日本は普通尺。変だろ。
■
総じて、感染者数は何の基準にもならない。
突っ込まないマスコミは実に奇妙。
理系の人間がいないのか?変だと思わないのか?
忖度なら日本の言論統制は中国以下。
■大阪モデルはロクなもんじゃない
大阪モデルは、
「自粛解除の3項目※の基準を、7日連続で満たせば段階的に解除」という。
※
・感染経路不明者の数
・陽性率
・重傷者の病床使用率
(基準は「直近一週間の平均値」)
基準は「直近一週間の平均値」なのに、「7日連続で満たせば解除」って意味わからん。
平均値の意味がわかってない。アホ丸出し。
マスコミは3項目を全く放送しないし、どの項目も自粛とほぼ無関係。
府民にはどうしようもない基準出してアピールすな。
参考:
【武田邦彦】昨日は本当にヒドかった!こんな無茶苦茶が なぜ日本では通るのか?それは、どういう人間が官僚やTVに就職しているかを考えれば分かります・・
(2020/05/15)
【武田邦彦】5/16 最新情報。酷く絶望しました。奴らには「辞任」していただきたいです。(5/16)
【公式】武田邦彦の「ホントの話。」第61回 2020年5月22日放送(また拡大SP)(05/22)
百田尚樹
100万人あたりの死者数、日本はたったの5人。
海外ではジャパンミラクルといわれてる。日本の衛生観念や民度をもっと誇って良い。
ただ、政府は失策なので誇っちゃダメ。
日本人は既に集団免疫を持っている、という有力な仮説※がある。
※12~1月に入ってきた中国人によりK型株(重症化しにくい)が広まった。
それにより免疫ができて、2~3月に広まる変異型への抗体ができた。
参考:【DHC】2020/5/12(火) 百田尚樹×江崎道朗×居島一平【虎ノ門ニュース】(2020/05/12)
藤井聡
西浦教授の「接触機会8割減」論は正しいのか謎。西浦教授が言ってるだけ。
研究者一人のシュミュレーションでこれほど国が左右されるのは前代未聞。
なぜ8割なのか。
それは、西浦流クラスター対策をやり直すため。
クラスター対策とは、
・感染者を見つける
・その接触者を洗い出して隔離
・そのまた接触者を…
の繰り返し。
8割減により、感染者数をクラスター対策できるレベルに抑え込むのが目的。
つまり、国民全員で西浦流クラスター対策に協力している。
しかし西浦流は失敗する。
なぜなら、半数以上にのぼる無症状感染者は特定できないため。
このまま西浦流クラスター対策を続けると、延々と自粛を続けるか「自粛→解除」の繰り返し。
解除すれば拡大するため感染は収まらず、むしろ爆発の危険性が上がる。
経済的打撃により自殺者が爆増する。
西浦流の「抑圧戦略」から「緩和戦略」に切り替えるべき。
緩和戦略とは、
・高齢者を集中保護
・換気
・飲食中の会話自粛
・粘膜接触系の自粛
・手洗い、マスク:顔さえ触らなければ大丈夫
これなら経済は回るし、ゆるやかに抑え込むので感染爆発を回避しつつ、集団免疫を獲得できる。
参考:*警告*安倍コロナ政策の致命的な欠点 接触8割減が感染爆発を招く理由 (2020/04/29)
僕の所見
うーん、どう判断すれば良いのやら。
特に、同じ理系学者である高橋洋一さんと武田邦彦さんの意見が全く違うのが気になります。
以下、僕の現時点(05/15)の所見、仮説。
・
吉村&小池は自粛前にピークアウトしたのを知ってた。あるいは周囲に知ってる人がいる。
だから「超過死亡」など確度の高いデータではなく、さじ加減できる「感染者数」で危機を煽った。
これまた確度が低い「3密」を根拠にパチンコ店をつるし上げ、不満のはけ口を作り、日本を全体主義に染めた。
「リーダーシップ発揮してる感」を出すのが目的。ついでに「9月入学」など、バカげた政策を一気に実現させるつもり。
香川ゲーム条例は批判して、パチンコ店公表に賛同するのはオカシイ。
科学的根拠なく社会的弱者(娯楽)をイジメる構図が同じ。
僕は、パチンコは一刻も早く潰すべきだと思っています。
でも潰すなら正面から潰さないと。憂さ晴らしで潰すのは違うでしょう。
・
煽られた政府は現状を検証しないままテキトー緊急事態宣言。
「日本人の民度」という名の同調圧力を利用し、国民を「自粛頑張る人・頑張らない人」で対立させた。緊縮財政すぎて給付金を出せない政府への不満を逸らすため。
また大阪に出口戦略で先手を打たれて煽られ、なにより経済が限界なので追加給付逃れのテキトー解除。
解除の根拠はやはり「感染者数」のさじ加減。
・
感染が広がった後にPCRやっても意味ない。今PCRを推すマスコミは間違い。
・
保守派の「結果上手くいってる」認識に疑問。
結果は、感染抑え込みと経済ダメージのバランス。
感染対策では自粛の効果が怪しい。3月ピークアウトから集団免疫をつけつつ勝手に収まった可能性が高い(と思う)。
対して経済ダメージがデカすぎ。
自粛はムダに国民の時間を奪い、経済ダメージを与えた大失策じゃないか?
自殺者が数万人(一説には25万人)増えるといわれてるのに、こっちの死者は無視かよ。
感染を抑え込んだ、日本を称賛する海外の声を真に受けてる場合じゃない。
日本の国力が落ちて困るのは日本人。
・そもそも、病床数が足りないのは緊縮財政により患者が少ない病院を潰したから。
緊縮財政こそ問題にすべき。
上記は偏見込みの仮説です。好き嫌い、レベルの話です。
・あの高橋洋一さんが自粛の妥当性を認めてる
・ほとんどの保守系論客は吉村知事を称賛
・「結果的に上手くいってるから、日本良くやってるじゃないか。日本の民度サイコー」で話が終わりがち
なので、実際のところよくわかりません。
今後も情報を集めて考えます。