ファークライ3は発売当時にPC版でプレイしました。
FPSに馴染みがなくて3D酔いに苦しみ、マウス操作も面倒くさくてクリアできず。
「4」は未プレイ。弟者さんの実況動画は全部見た記憶が。
昔に比べればFPSもそこそこやってきたので、最新作で今度こそクリアを目指します。
もくじ
ファークライってどんなゲーム?
野に放たれて自由にドンパチ
「ファークライ」とはソロプレイがメインのオープンワールドFPS。
簡単にいうと、野に放たれて自由にドンパチするゲームです。
シリーズの特徴は、
・山林と海川が広がる大自然
・圧倒的な自由度
・敵、味方を問わない狂気的な言動
・麻薬による幻覚演出
「3」の舞台はジャングルが茂る島、「4」はヒマラヤ山脈に囲まれた小国でした。
今回の舞台はモンタナ州の架空の土地「ホープカウンティ」。
高い山に囲まれて閉ざされた内陸です。
シリーズならではの圧倒的自由度は本作も健在。
一方、狂気的雰囲気は控えめ。
メインストーリーは薄め。
パートナーと共闘できることもありサバイバル感も薄めです。
チュートリアルがわりの序盤後、すぐ野に放たれ完全に自由です。
オープンワールドゲームの中でも進行度の縛りが緩い。
最初から全要素が開かれています。
何にでも乗れるしどこにでも行ける。
行動範囲、クエスト攻略順に制限無し。メインクエストの流れすら無い。
戦い方も自由。
ロケランで手っ取り早くふっ飛ばす、火炎放射で燃やす、運転手をスナイパーで狙い撃つ、飛行機で撃ち落とすなど、乗り物を破壊する方法1つとっても自由です。
敵拠点制圧なら遠くからスナイプ、死角から近づいてステルスキル、味方と共闘してゴリ押しも可能。
範囲内に隠された入口を探す、ちょっとした謎解き要素が登場。遊びの幅が広がりました。
やらなくても良いけど、やると相当な見返りがあります。
あらすじ
高い山に囲まれた「ホープカウンティ」は行政の目や警察力が及ばない。
ここで終末思想のカルト教団「エデンズ・ゲート」がやりたい放題しているらしい。
地域はすでに教団の支配下。
住民は反米主義的なプロパガンダ&薬物で洗脳され、略奪、誘拐、拷問、殺人など無法行為が横行している。
「カルト集団が田舎の集落を占拠してなんか怪しいことをやっている。明らか怪しいのに手出しできない」
オウム事件を彷彿とさせる状況がリアルに感じました。
ついに警察が動き、プレイヤーの新人保安官「ルーキー」を含む保安官数人で教祖「ファーザー」逮捕へ向かう。
協会までのわずかな距離、信者に囲まれて一触即発の緊張感が。
奥の協会で教祖様はおとなしく捕まり一件落着かと思いきや、なんだか不穏な空気が流れる。
案の定、反抗にあって作戦失敗!
命もいとわない信者の攻撃でヘリは墜落してしまう。
仲間が教団に捕らえられる中、逃げのびたルーキーは山林のど真ん中で孤立無援に陥る。
教団はこの事件をきっかけに使い、信者達は一斉蜂起。
果たしてこんな場所で生き延び、仲間を救出し、教団を倒すことができるのだろうか。
「5」の新システム
「5」で登場した新システムを紹介します。
レジスタンスメーター
教団は地域を3分割し、ファーザーの兄弟3人「ジェイコブ」「ジョン」「フェイス」がそれぞれのエリアを支配しています。
クエスト、拠点奪取、人質救出をこなして教団の支配を退け「レジスタンスメーター」が一杯になるとエリアのボスと決戦へ。
ボスを倒すとそのエリアが解放されます。
奪取した拠点で、
・味方兵士の雇用
・武器や乗り物の購入・利用
・ファストトラベル
が使えます。
パートナー
パートナー2人と共闘できます。
クエストで仲間になるキャラの他、モブみたいな人もスカウト可能。
パートナーの組み合わせにより、ソロプレイでも多角的な立ち回りを楽しめます。
パートナーは蘇生できるし、蘇生してくれるため連携すればしぶとく戦えます。
小難しい指示は必要無し。キャラによってはウザいぐらい喋り続けて賑やか。
人間の仲間「ガンフォーハイヤー」は乗り物と武器で、動物「ファングフォーハイヤー」は特殊能力で活躍します。
例えば、ワンちゃんは敵を自動マーキング。
敵陣地に突っ込ませてマーキングしてもらい、後はサイレンサー付きスナイパーで仕留めるだけで無双できます。
戦闘になっても臆することなく銃を持った敵に立ち向かい、倒した敵から弾とか取ってきてくれる有能ワンちゃん。
何度もやられては立ち上がり、ときには主人を助ける健気な姿に愛着が湧きます。俺のワンちゃんを傷つける奴は許さん!
元も子もないことを言うと、飛行機と熊を放り込めば終了です。
自由に戦える反面、シリーズの特色「孤立無援のサバイバル感」は薄れました。
プレイした感想:2時間で飽きました
正直、開始2時間で飽きました。
レジスタンスメーターが半分を超えた中盤からは「せっかくここまでやったから一応最後までやるか…」みたいなモチベーションです。
自由でなんでもアリな反面、大味。
・仲間との共闘、不自然な敵の挙動で雑なゲームバランス
・退屈なフィールド
・簡略化された武器・クラフト要素
結果、味がしない作業の繰り返し。
オープンワールドのジャンル自体が限界なのでは?
と思うほどマンネリ感があります。
課金要素、オンライン、「ファークライ・アーケード」(マップエディター)とか色々な要素があるけど、肝心のゲーム本編が薄味なのでやる気出ません。
以下、飽きた理由を詳しく述べます。
ちなみにエリアクリア後、そのエリアの敵がほぼ出ないため全クリア後にやることがありません。
「クリアしたらさっさと売れ、そして次作を買え」と言わんばかり。
ロケーションが退屈
ロケーションが退屈。
内陸の山林&田舎の組み合わせはヤバいです。
マジで延々と山林&田舎。
「3」の海岸や「4」の標高が高い山もない。
3エリアの地形もプレイ内容も大差なし。
そのため単純に3倍の水増しに感じます。
写真を元に地形を作る「フォトグラメトリー」技術が使われているとのこと。
たしかに、退屈な地形のリアル再現には成功しています。
戦闘がダルい
共闘を前提にしているためかゲームバランスが雑。
理不尽なやられ方が多いので真面目に戦う気が失せ、戦闘がダルいです。
まず自分の体力が低くて回復が遅い。一人では全く粘りが効きません。
(防御力アップ薬の効果が大きいことはクリア直前に知った。)
そんな紙体力の自キャラを狙い「どこから湧いているんだ?」ってぐらいの敵が四方八方からいやらしく回り込みます。
しかもやたらとエイムが良い。
頑張って動いてもライフルで遠距離からパスパス撃たれて不愉快です。
弾はトタンすら貫通しません。
隠れる敵にイライラするうちいつの間にか回り込まれ、真横からショットガン連射されてあっという間に終了なんてことも。
全員倒したと思ったらトラック、ボート、ヘリが山のように駆けつけ、中から異様に硬いアーマー兵が登場してウンザリ。
警報器を先に潰せば援軍を防げます。でもそれができたら最初から苦労しないって話。
敵がクローン人間みたいで気持ち悪いです。
「メタルギアTPP」のように軍隊で覆面なら見た目同じなのは当たり前。
しかしこの浮浪者のようなキャラが群れをなしているのは不自然すぎます。
挙動も不自然。
わらわらと右往左往するバカみたいな動きで、人間を相手にしている感がありません。
知覚も不自然。
視野が非常に狭く、物音にも鈍感。真横に密着しても気づかれません。
一方、異常なほど視力が良い。
スナイパーの適正距離ぐらいはるか遠くの敵に気づかれます。
ジェイコブ戦はだいぶ頭にきました。
体がちょっとでも出ていようものなら気づかれ、鬼エイムで確実にスナイプされます。
ステルスプレイでも近くの敵より遠くの敵を警戒する必要があり、やはり不自然。
好みの武器を使う楽しみが少ない
好みの武器を使う楽しみが少ない。
店売りのやたら高価な武器をよく見たら、全部ただの色違い。
性能も似たり寄ったり。ズバババ!と連射すれば全部一緒です。
カスタマイズの幅も少ない。
サイト変更、マガジン容量、サプレッサーだけ。
しかもスナイパーとアサルト以外は必要ない。
というのも、
・武器スロットが2つだけ
・敵が落とす弾薬はほとんどライフルとハンドガン
他の武器は現地調達が難しくてすぐ弾切れ。使い物にならん。
・課金要素の影響で金欠
武器を色々試す余裕がない。弾買えない。
・サプ付きライフルあれば弓いらね
・過去作からクラフト要素を簡略化
狩猟の目的は金稼ぎだけになり面白味が減りました。何の皮だろうがただの不用品です。
よって「弾代もったいないし、武器を切り替えるのも面倒。サプ付きスナイパーとアサルト持ってけば良いや」って気分になります。
その持参したカスタム武器すらどうでもいい存在です。
武器交換ボタンが死体漁りボタンと同じなので暴発しやすい。
いつの間にか知らない武器を持っています。せっかくのカスタム武器も問答無用で交換されてしまう。
私はラスボス戦でお気に入りの武器を見失いました。
カスタム武器は拾った武器と別枠で常に持ち歩ける仕様にしてほしいです。
つまり、
・性能差が無い
・実用性で選ぶしかない
・お気に入りの武器をすぐ地面に落とす
よって好みの武器を使う楽しみが少ないです。
自キャラ本体の強化はparkで行います。
parkポイント入手方法はチャレンジクリアと「プレッパーの宝」探索のみ。
チャレンジのためだけに火炎放射器みたいな使いたくもない銃や、弱キャラパートナーを「使わされてる感」が強いです。
その他
■強制連行イベント
強制的に幻覚や見知らぬ場所に連れていかれる、強制連行イベントにも難があります。
強制連行のタイミングは、クエストや拠点制圧など何かしら成功して「レジスタンスポイント」が一定量溜まったとき。
そんなもん予測してプレイしないのでサクサク攻略中の気分を強制連行でばっさり絶たれます。
捕まり方にも納得感がありません。
眼の前がいきなりキラキラしたりいきなり矢を撃れたりで暗転。
移動中だろうが何だろうがお構いなし。
味方拠点の中でも捕まります。周りのレジスタンスは何やってんだよ。
イベント自体がつまらないのもツラい。
何度も何度も拉致され、よくわからない幻想を見せられた後、装備を奪われた状態で脱出するハメに。
ジェイコブのイベントでは全く同じ内容を4回やらされます。
同じことを繰り返して刷り込む、洗脳手法の表現だとわかった上でダルい。
これだけ捕まって毎回、無事脱出するのも不自然です。敵は何がしたいんだ。
■エンディングが消化不良
簡単にいうと、3種類のエンディング全てバッドエンド。
ファーザーが何者なのか、カルト集団とはなんだったのかクリア後も一切不明。
パッケージには7人いるけどゲーム中のボスは4人。最後の晩餐をモチーフにした意味がわかりません。
なんともいえない消化不良感だけが残ります。
今まで散々拉致され理不尽な目にあってきたのに復讐できない。やられ損です。
せっかく金と膨大な時間を使ってゲームやっているんだから最後はスッキリしたい。ひねった結末とかいらない。
■ロードが長い
ロードの頻度が多く、どんなときも25秒と長くてもたつきます。
本作はよく死にます。
戦闘はもちろん乗り物が爆発・墜落したりで死ぬたび25秒ロード。しかも500m前から徒歩でやり直しとかありがち。
乗り物は便利だけど利用に拠点へのファストトラベルを経由する必要があり、乗り物の軽快さがロードで台無しです。
乗り物チャレンジの「クラッチニクソン」も1ミスするたび25秒なのでやる気出ません。
リトライ、ファストトラベルのロードは仕方ないとしても、「メタルギアTPP」「ジャストコーズ4」のように乗り物を指定地点に呼べるようにしてほしいです。
■英語音声無し
おま国仕様の英語音声無しで萎えます。
おま国仕様でおなじみのスクエニは、英語版から日本語を抜くかわりに日本語版から英語音声を抜きました。
日本語音声では全体的に台詞と字幕のタイミングが合いません。
会議で「英語音声抜きで」と言ったやつ出てこいや!
特殊な方法で英語音声化は可能。
■方法
Uplayアプリを開く
→Far Cry 5のプロパティへ
→使用言語を日本語からEnglishに変更
→ゲームを起動して英語音声をダウンロード
→同じ工程で使用言語を日本語に戻す
まとめ
色々文句を言ったけど、テンポ良く各地の敵を潰してポイントを溜めていく作業的な熱中度はあります。
頭を空っぽで野山を駆け回りドンパチしたい方にオススメ。
私は開始2時間で満腹になりました。
よほどの刷新が無い限り今後このシリーズに手を出すことは無いでしょう。