もくじ
イレギュラーハンターXってどんなゲーム?
生まれ変わった初代エックス
イレギュラーハンターXとは、PSPで発売されたSFC「X1」リメイク。
当時の最新技術で初代エックスが生まれ変わりました。
結論をいうと、久しぶりのシリーズ良作に仕上がっています。
開発スタッフに「X8」「X1~4」まで携わっていた稲船敬二氏が参加。
「X8」までのノウハウをつぎ込んだ3Dグラフィックと、SFC時代のスピード感を引き継ぐ軽快なアクションを両立。
「X7」「X8」のようなかったるい3Dアクションは一切ありません。
SFC版の雰囲気に忠実かつサイバー感がアップしたアレンジBGMも良い感じ。
さらに、オマケの域をはるかに超えた宿敵VAVAがプレイヤーキャラとして使える「VAVAモード」つき。前日譚アニメ「The day of ∑」も見応え充分。
3Dになっただけでも十分なのに、追加要素盛りだくさんで大満足です。
変わったのは見た目だけではありません。
SFC版とは設定やゲームバランスが大きく違います。
例えば、フットパーツがナウマンダーステージに移動するなどパワーアップカプセルの種類を変更。
パーツ性能も変化し、アーム・ボディパーツは弱体化。
シグマステージはなんと全て新規です。
ステージ3では原作の重要イベントが発生し、SFC版と違い濃厚なステージになりました。
攻略チャートがガラッと変わったことで、SFC版を遊びこんだ方も新鮮な気分で楽しめます。
リメイクというより「X1」をベースにした新作、いわゆる「リブート」に近い内容です。
■その他、SFC版からの変更点
・ボス戦前の掛け合い追加
SFC版のセリフも全て変更。
B級ハンターのエックスをバカにしたり、シグマへの忠誠を誓ったり、好き勝手やってたり、バリエーション豊かです。
その分、シグマステージで登場するのが感情の抜けたコピー体であることが際立ちます。
・ボス未撃破でもエスケープ可能
攻略の幅が広がりました。
・難易度選択可能
NORMAL ・HARDの2種類。
HARDは被ダメージ量が上がり、HARD専用攻撃を出すボスがいます。
・常に特殊武器のアイコンが表示される
今まではLRを押した回数とエックスの色で判断するしかなかったので快適になりました。
・ボスに弱点武器のひるみモーション追加
・ヘッドパーツ頭突きを活用するギミックを追加
・オープニングステージのVAVA戦が負けイベントではない
VAVAモード
あのVAVAがもう1人の主人公になりました。
ゼロが使えると思ったプレイヤーを良い意味で裏切る、VAVAが主人公のifストーリーが楽しめます。
主人公格になったことでVAVAの性格は冷徹なプロハンターのようなイメージから、エックスやシグマに嫉妬する熱い奴に。
声優は「X8」から変更され、ダークヒーローテイストの渋い声で好評です。
特筆すべきは、VAVAの性能がエックスと別物な点。
VAVAは腕、肩、足に色々な兵装を装備可能。
兵装はコストが設定されており、コスト上限内で組んで出撃します。
ボスを倒すと兵装とパワーアップパーツを入手し、コスト上限増加。
兵装の武器ゲージは高速自動回復でほぼ撃ち放題。
それぞれ得意分野が異なり、8ボスの弱点が割り振られています。
パーツ性能もエックスと別物。フットパーツで歩行速度がめちゃ速くなるのが気持ちいい。
総じて、敵を倒して強くなる実感はエックス以上です。
その他の仕様は、
・敵配置もX編と大きく違う
・VAVAと差し替えで新規ボス追加
・ライフアップ・サブタンクの配置、取り方もエックスと異なる
・BGMはメタルロック調の専用BGMに差し替え
VAVAも「そらよ!」とか常に喋るので賑やかです。
・VAVA専用ライドアーマーに乗れる
憧れのあのライドアーマー。専用ライフ、制限時間の縛りがある分、高威力バルカンで無双できます。
これらの要素が相まってエックスとは違う、別ゲーが楽しめます。
大胆な新要素をふんだんに取り入れたのでゲームバランスは粗め。
兵装は山ほどあるけど一部が強すぎるので大半が死に武器です。
特に腕兵装「ディスタンスニードラー」が強い。
高威力、貫通、射程無限、連発可能、低コスト。全ボスに対して弱点武器並に効きます。
ペンギーゴを倒すとフローズンキャッスル(ボディパーツ)と同時に手に入るため、とりあえず最初にペンギーゴステージに行っておけば間違いない。
「ストレートナイトメア」もエックスのトルネードに相当する強さ。貫通、連続ヒット、広範囲。
カメリーオ、イーグリード撃破で入手。
前日談を描くアニメ「The day of ∑」
クリア後に見れる、前日談アニメ「The day of ∑」はシグマが反乱を起こす日を描きます。
「X4」「8」でムービー製作を手掛けたXEBECが制作を担当。
そこらのOVAが裸足で逃げ出すクオリティです。
シグマ隊長や8ボス達が反乱する前。
まさに見たい場面、知りたい場面が描かれており見どころが多いです。
例えば、
上空からチャージバスターをぶっ放すエックスのB級ハンターと思えない戦闘力に驚き、
ペンギーゴやイケメンのイーグリードとはそりが合わないことを再認識し。
シグマ隊長の強さに惚れ惚れします。
後に波動拳・昇龍拳を伝授する天才・ライト博士も登場。
天才すぎて時代を超えた発明は誰にも理解されず、エックス完成と同時に封印します。2人掛け合いが切なくて泣ける。
なにかと謎の多いケイン博士は早くも消滅(生死不明)。
このようにシリーズファン必見のアニメです。
YouTubeで観ずにゲーム買って観よう。
Xモード 最速攻略チャート
最後に、Xモードの最速攻略チャートを紹介します。
■ナウマンダー
・フット:つるはしエリアの始め。ダッシュジャンプで届く
■ペンギーゴ
・ヘッド:ジグザグに進むエリアの右上。壁蹴りでブロックを壊す
・ライフ:洞窟の上へライドアーマーでジャンプ→屋上のオブジェクトをファイヤーで壊す
■カメリーオ
・アーム:洞窟入口の上。スモウロボ「RT-55J」を倒す。頭が弱点
・ライフ:下に降りてブロックを壁げり。チャージアイスを足場にしてダッシュジャンプ
■イーググリード
・サブタンク:最初のリフト頂上から逆サイドへジャンプ
・ライフ:上下に動く砲台つきリフトの上。管制塔に入ったところ
・ボディ:デカいタンクみたいなのを越えたフロア下。ブロックを頭突き
■クワンガー
・ライフ:ハシゴでひたすら昇ったところのネズミ返し
チャージアイスを足場にすれば取れるけど難しい。ステージボスの武器「ブーメランカッター」入手後、また来て取った方が楽。
■マンドリラー
サブタンク:最初のフロア右下。降下中にブーメラン
ライフ:中ボス後のフロア右上。ブーメラン
■オクトパルド
ライフ:中ボス2体倒した後、ステージ中盤の戦艦を破壊→沈んだ先のウツボロスを倒す
■ナウマンダー(アイテム回収)
ここでアイテム回収。
・ライフ:前半、つるはしロボが沢山いるフロアの右下。ペンギーゴ撃破後はマグマが凍る
・サブタンク:同フロア左上。頭突き。つるはし攻撃が激しいのでチャージスティングで抜ける
■アルマージ
・サブタンク:削岩機1機目の後ろ
・ライフ:削岩機2機目の先。壊される前に削岩機を壊すか、チャージスティングで抜ける
・波動拳
全アイテム(アーム以外)を取った状態で、ステージに入ってから1度もダメージを受けずにボス手前の崖上のカプセルまで行く。
SFC版と違う、ノーダメ条件が厄介です。特殊武器を活用して頑張ります。
ちなみにステージボス未撃破でも波動拳カプセルは出る。
相変わらずテンションがおかしいライト博士に伝授してもらった波動拳は、コマンドがシビアで出しにくいです。
グリグリして撃つと先に出たノーマルショットが当たって無敵時間になってしまう。
SFC版と違いシグマも1発で倒せるので練習する価値はあります。
■シグマ1
・オクトパルド (弱点武器:シールド)
・クワンガー (ホーミング)
・ボススパイダー (アイス)
■シグマ2
・アルマージ (スパーク)
・イーグリード (スティング)
・マンドリラー (アイス)
・ランダ・バンダ (スティング)
■シグマ3
・ペンギーゴ (ファイヤー)
・カメリーオ (ブーメラン)
・ナウマンダー(ストーム)
・VAVA (シールド)
アームパーツを持っていない場合、倒した後にゼロバスター入手できます。
・D-REX (ブーメラン)
■シグマ4
・ベルガーダー (アイス)
・シグマ (スパーク)
・ウルフシグマ (シールド)
ウルフシグマはSFC版に比べて明らかに弱体化しました。
攻撃力が低いし、手にジャンプで乗れます。
まとめ
久しぶりのシリーズ良作。
・SFC時代のスピード感
・「X8」まで積み重ねた3Dグラフィック
・VAVAモードなど充実の追加要素
これらを詰め込んだハイブリッドなエックスといえます。
ただ結局、ドット絵の方が格好良く見えるのが難点。
特にエックスのアップは等身が低くてマヌケ顔なのが気になります。
「やっぱりエックスは面白いなぁ~」と久しぶりに思えると同時に、SFC版が至高なことも確信できる一作です。