もくじ
ストリートファイター リアルバトル オン フィルムってどんなゲーム?
「ストリートファイター リアルバトル オン フィルム」とは、映画「ストリートファイター」(1994年公開)がモチーフの実写取り込み2D格闘ゲーム。
ガイル(ジャンクロード・バンダム)が主役の映画、あなたも一度は見たことあるのでは?
実写(映画の映像)取り込みのグラフィックは、ドット絵に比べて全体的に細身で頼りない印象です。
「これがリアルなプロポーションなんだな。ドット絵はめちゃデフォルメされているんだな。」と気づかされます。
元は海外開発のアーケード版「ストリートファイター ザ・ムービー」。
ザ・ムービーは10割空中コンボ、難解なコマンド、キャラの怪人化など、「ストリートファイターII」(以下スト2)とあまりにかけ離れたゲームでした。
これにはスト2ファンもドン引きで人気が出ず、早々にアーケードから撤去。
そのザ・ムービーを家庭用で出すため、カプコン自らテコ入れしたのが本作です。
変更点は、
・「スーパーストリートファイターIIX」(以下、スパIIX)ベースのゲームバランスに一新
・映画俳優から日本人声優の吹き替えに変更
結果、スト2ファンも違和感なく(少なめで)遊べる作品に生まれ変わりました。
スパ2XがSS・PS移植されるまでスパ2Xの代替として遊んでいた人も多いのだとか。
■余談
海外版のストリートファイターシリーズは、キャラの名前が日本版と違います。
・ベガ→バイソン
・バイソン→バルログ
・バルログ→ベガ
・豪鬼→Akuma
ベガは女性名なので変更。
バイソンはマイクタイソンに配慮して変更。
豪鬼はなんとなくイメージですかね。
3人の名前が入れ替わっておりややこしいです。
スパ2Xベースということでスーパーコンボがあります。
さらにスパ2Xにはないシステム「スーパー必殺技」を搭載。
スーパー必殺技は、ヴァンパイアシリーズの「ES必殺技」みたいなもの。
スパコンゲージを半分消費して必殺技の強化版を出します。
ダメージ・ヒット数強化の他、タイガーショット上下2連射のように性能が大きく変化する場合もあります。
ヤバいのが、ゲージ100%のとき使うとなぜかゲージ無消費で使い放題。
キャラによっては極悪な立ち回りが可能です。
ムービーバトル:映画版の世界を体験
4つのモードがあります。
・ムービーバトル
キャラ固定で映画版の世界を体験するストーリーモード。
・ストリートバトル
キャラを選んで12人の敵を順に倒すアーケードモード。
特定条件を満たすとスパ2と同じく最終ステージに豪鬼乱入。
・バーサスバトル
2人対戦。
・トライアルバトル
成績により「格闘家指数」が出る、段位認定モード。難易度固定。
最も特徴的なモードが、ムービーバトル。
ガイルを操り、情報を集めながらバイソンのアジトへ乗り込む!
道中にアドベンチャーゲームのような選択肢があり、選択によって展開や相手キャラが変化します。
映画版の世界を体験できる、夢のようなモードです。
コンティニュー無制限、途中セーブなし。
ラスボスまでに時間切れ(50分)になるとゲームオーバー。
展開によっては遠回りになり、何度もコンティニューするうちに時間切れで詰む仕組みです。
夢のようなモードにも難点があります。
ガイルはゲームの主役に向いてないと思うんです。
主役は普通、リュウ・ケンタイプの波動昇竜キャラだと思うんです。
僕は溜めキャラに馴染みがないので使いづらい。
基本技もリュウ・ケンに比べてクセが強い。
あと、スパ2Xと同じく後半「バルログ→サガット→ベガ」のCPUが鬼。
地上、空中ともに隙なし。超反応の先出しであらゆる行動を潰してきます。
ベガ戦は制限時間を気にせず何度でも戦えるけど勝てる気がしません。
心折れながらコンティニューし続け、運任せの空中投げ連発でなんとか1勝引きました。
二度と戦いたくないです。
エンディングでは、チャゲアスの主題歌「Something There」MVが流れます。
映画の映像とシンクロしてめちゃ格好いい!
MVのために映画を撮ったんじゃないかと思うほど。
これ観れただけで遊んで良かったと思えました。
(youtubeで検索するのはやめよう)
ちなみに一度クリアしたらオプションで観れます。
武士道を体現する男(?)キャプテン・サワダ
キャプテン・サワダとは、映画オリジナルキャラでガイルの部下。
「海外特有の、間違った日本のイメージ」を体現したネタキャラです。
現在では実写ストリートファイターといえばサワダといえるほど、本作最大の見どころとなっています。
基本技は使いやすく、ネタっぽいネーミングの必殺技も優秀。
ガイルなんぞよりよっぽど使いやすい、初心者にもオススメのキャラに仕上がっています。
声優はあの檜山修之さんなので妙に華があるのが笑えるところ。
■必見のサワダ技
「獄殺自爆陣」
説明書いわく、「ハラキリで地を飛び散らせる命がけの大技さ!当たった敵を転ばせることが可能だ!」。
腹を切ったのに敵を転ばせるだけという恐ろしい技です。
実際はノーダメで、飛び道具を消し、対空にも使える便利な性能。
「カミカゼアタック」
サワダのスパコン。
ジャンプでも回避できない攻撃判定&ハイパーアーマーで突進、ガードされてもゴリゴリ削り、技後に有利の超強技です。
神風攻撃に恐れおののいたアメリカ軍のトラウマが残っていますね。
まとめ:とりあえずサワダでも使っとくか
実写取り込みで地味になったスパ2X。
結局、スパ2Xが遊びたくなり「せっかく買ったから、とりあえずサワダでも使っとくか」となるのがツラいところ。
とはいえチャゲアスエンディングの達成感は他に無いものです。
サワダを触るだけでもけっこう遊べます。