PS2 対戦格闘

ドラゴンボールZ3【感想/評価】40秒間コントローラーから手を離す

投稿日:2020-02-19 更新日:

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Z1,Z2,IFの後、ようやくZ3の記事が書けました。

Z2でスゴロクのようなメインモードを進め、メテオの偽者をつかまされてIFをプレイした後のZ3です。



ドラゴンボールZ3とは

「ドラゴンボールZ3」(Z3)はPS2のドラゴンボールシリーズ第3作目。

Z1で対戦システムの基礎を作り、
Z2でグラフィックの基礎を作り、
Z3でようやくゲームがまとまりました。

フュージョンとゲームは3回目で完成するようです。

恒例のオリジナルOPアニメからスタート。
主題歌は「俺はとことん止まらない!!」。

 

Z3の特徴

グラフィックの進化

前作から導入された、3Dモデルをアニメ調に加工する技術「ドラゴンシェーディング」が進化。

階調の境界がパキッっとした上で、明・暗の2色だった前作から「明(ハイライト)・中・暗」の3色になりました。

立体的が増し、前作より豪華な印象です。

 

キャラ増加

キャラが増加し、変身・合体抜きでも38体。充実のラインナップです。

特に劇場版・GTのキャラ追加が嬉しい。
アニメ版屈指の人気キャラ、バーダック、クウラ、ブロリーが使えます。

フリーザやセルはようやく形態別モデルが登場。

栽培マンとセルジュニアが参戦。
体力ゲージが1本減るごとに次の個体が登場する特別仕様です。

 

バトルシステム

バトルシステムは前作を引き継いだ上で、改良点と追加要素があります。
具体的には以下。

 

■改良点

・一部QTE削除
・気功波を連続で出せる

 

■追加点

・基準気力値(キャラごとの一定値まで気力自動回復)
・吹っ飛ばした相手への追い打ち
・相手の背後に瞬間移動する「見極め」(通称:ピシュン)
・「ハイパーモード」
・「ドラゴンラッシュ」

 

これらの改良・追加が重なり、全体として大きな進化を感じます。

中でも派手で目を引くのは、以下に紹介するハイパーモードとドラゴンラッシュ。

 

「ハイパーモード」

界王拳などの覚醒技とは別の強化状態。

ハイパーモード発動後はアーマーがつき、攻撃を受けても怯みません。
また、ハイパー中専用の「究極技」が使えます。

強力な反面、発動中は気力が徐々に減少し、尽きると気絶状態になるリスクがあります。

 

「ドラゴンラッシュ」

ハイパー中専用の追いうち攻撃。
コンボ締めで吹っ飛ばした時に○ボタンでドラゴンラッシュに移行します。

ジャンケンQTEが入り、成功すれば最大3回追いうち可能。
特定スキルをつければ締めに究極技が出せます。

 

ドラゴンユニバース

本作のメインモード。

箱庭型の3Dマップを自由に飛び回って進行します。

こんな表現はドラゴンボールゲーム史上初。
メインモードがスゴロクだった前作とは力の入れ方が違います。

マップデザインがそれっぽいのも嬉しいところ。
鳥山氏監修の設定資料集を元にしたとのこと。

 

キャラごとに別シナリオがあり、選んだキャラで最後まで遊ぶ形です。
選べるキャラは味方のみ。ブロリー以外※の敵キャラは選べません。

シナリオ中の行動による分岐や周回要素、隠されたアイテム・イベントを見つけるやり込み要素があります。
網羅すると大ボリューム。


2周目は1周目とは違うIF展開があります。

悟空2周目ではブウ編の最中にブロリーが出現。
このブロリーを倒して解放したブロリー編では、ブロリーを操作してZ戦士達をひたすら蹂躙します。BGMが禍々しい。

どんなに蹂躙しても、ブロリーのエンディングは劇場版と同じく悟飯達に葬られます。虚しい。

 

本シリーズはキャラのカスタム要素も魅力。
本作はスキルだけでなく、ステータスも育成できるようになりました。

RPGのようにコツコツと経験値を稼ぐキャラ育成が楽しいです。

カスタム強化されたキャラと戦えるモード「ドラゴンアリーナ」※もあります。
このモードでは敵側キャラも育成可能で、最強キャラを目指して存分にやり込めます。

(※ドラゴンユニバースの全シナリオ(ブロリー以外)をクリアした後、ショップに出現)

 

今までのドラゴンボールゲームは、ストーリーをなぞって戦ったり、ひたすら連戦するモードだけでした。

それだけに箱庭ゲームみたいな自由度は画期的。
ドラゴンボールゲーが次世代に突入した感があります。

 

Z3の気になる点

格段に進化した一方、気になる点もあります。

 

ドラゴンラッシュがダルい

前作から一部のQTEが削られた一方、新要素・ドラゴンラッシュにより対戦のテンポが悪化しました。

とにかく演出が長い。
3回追撃で演出時間も3倍。

私は、長い演出を見ながらスティックぐるぐるな力技や単調なジャンケンを強いるQTE操作が大嫌いです。
QTE操作になるとコントローラーから手を離します。

ドラゴンラッシュは、40秒間コントローラーから手を離す。
トイレに行って戻ってもまだやってるほど長い。

特定スキルをセットすればドラゴンラッシュの締めでさらに究極技が出せます。
ドラゴンラッシュの後に究極技QTEのおかわり状態。いつまで続くんだとウンザリです。

 

しかも、狙える状況が多い。

前提になるハイパーモードはゲージ1本以上でいつでも発動可能。
コンボ締めの吹き飛ばしからワンボタンでドラゴンラッシュへ。

こんなお手軽条件なので何度も観るハメになります。

 

対人戦なら「じゃあドラゴンラッシュは無しで」とローカルルールを決めれば良いでしょう。
(そもそも、ガチ対戦では機能せず出番が無いシステムなのかもしれない)

CPUは空気が読めないので繰り返しドラゴンラッシュを狙います。
加えて、CPUは内部入力を見るインチキ。強いCPUはジャンケンも強い。

いくら私がヒマでもCPU相手にインチキジャンケンで遊ぶほどヒマではない。
ドラゴンラッシュの一点だけでZ2に戻りたくなりました。

ちなみに、本作のCPUは「インフィニットワールド」(IF)と同じく難易度を落としてもやたらと強いです。
超反応でカウンターを合わせるインチキ。

 

原作エピソードの分割

ドラゴンユニバースはキャラごとにシナリオを用意した結果、エピソードが分割されて1人あたりのシナリオがスカスカです。

例えば、悟空はフリーザ戦の後すぐセルゲームに挑みます。

演出も簡素。
一枚絵の紙芝居。ムービー無し。

 

技演出の使い回し

技演出は相変わらず使い回しが目立ちます。

気弾系必殺技はビームの色が青いか赤いかの違い。究極技はほぼ色違いの元気玉。

 

まとめ

原作の表現したグラフィックは完成の域。
1人用のメインモード・ドラゴンユニバースが楽しい。

漫画・アニメ原作ゲームとトゥーンレンダリングの相性を知らしめた意味で、Z2・Z3は偉大ですね。

 

Z1~3・IFは画面分割ではない横画面で対戦できます。よってオフラインで対戦しやすい。
これはスパーキングシリーズには無い利点です。

対戦ツールとして1本残すなら本作より「インフィニットワールド」(IF)の方が良いかな。ドラゴンラッシュが無いので。







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