The Vagrantの特徴・魅力
「ドラゴンズクラウン」オマージュ
The Vagrantは、ベルトスクロール型アクションRPG。
特筆すべきは「ドラゴンズクラウン」オマージュな画作り。
元ネタのテイストを潔ぎ良く、高いレベルで取り込んでおります。
開発者はヴァニラウェアを敬愛しており、ヴァニラウェアのような作品を作りたい思いから3年以上の歳月をかけて開発したとのこと。
海岸沿いの村から、森、古城など美しく怪しげなシチュエーションが揃います。
上下にも広がるダンジョンで「こっちが順路か?」「あっちにアイテムがありそう」って感じの探索を楽しめます。どこか懐かしい、昔ながらの面白さ。
目的地はマップに表示されるので迷う心配はありません。
私のような謎解き嫌いもスムーズに攻略できます。
道中のオブジェクトはほぼ全て破壊可能。ボコボコ壊れまくってアイテム出まくって爽快。
アクションは少々単調です。
武器は一種類で、誰がやっても「大攻撃→回避」連打みたいな動きになりがち。
また、ひたすらダッシュで駆け抜ける平坦で特に何もない場所が長い。アクションゲームな時間は実質2割以下なほど長い。
単調なアクションや長距離移動が何十時間も続くとさすがにウンザリでしょう。
ただ本作の場合、手頃なボリューム※により不満を感じません。
気持ちよく駆け抜けて、そのままフィニッシュ(クリア)できます。
※
私は5時間でクリアしました。
手頃なボリュームは、サクサク駆け抜けるゲーム内容と上手く噛み合っておりちょうど良い。
強制戦闘や右往左往する謎解き構造を増やせばプレイ時間は伸びるけど満足感は薄くなるはず。
本作はたった5時間でしっかり2000円級の満足感を味わわせます。
がっつり派の方もご安心を。クリア後に隠し要素や高難度モードに挑めば20時間は遊べます。
お値段
私は値段を二度見しました。
定価410円。ウィンターセール中は60%offで164円。
5倍の2000円でも納得できる内容です。
10倍の4000円だとちょっと割高感あるかなって感じ。
不満点
ボスの手応え
ボス戦は手に汗握る戦いが少なかった印象です。
・モーション盗み放題、殴り放題
・持続長い広範囲攻撃を連発され、被弾→被弾で動けない
ヌルゲーor理不尽の二択。中間が欲しい。
特にラスボスの攻撃は嫌がらせ以外の何者でもない。
もはや何をされているのかわからない。
アイテムは無制限に買い込めます。ゴリ押し攻撃にはこちらもアイテムゴリ押しで対抗!
詰む
詰む場面がいくつかあります。
・二段ジャンプ必須
前半(ミスリリア中部の下層)に、スキルの二段ジャンプが必須な場所があります。
スキルに気づかないと投げかねない。
後半は三段ジャンプ「二段ジャンプ→空中回避」が必須。
トゥルーエンドを目指すなら4段ジャンプ「(ダッシュ)二段ジャンプ→爆裂翔天破→空中回避」が必要。
・ボス戦で詰む
北部領、コロッサス戦でボスの足元に挟まって動けなくなりました。
半壊後は胸元の黒い霧が出続けて詰む、バグの二段構え。
超スローのほぼフリーズ状態になって詰んだこともありました。(どのボスかは忘れた。)
その他
・イベントスキップが無い
私のようなせっかち男としてはマイナスポイント大。
ダンジョン前後のイベントはともかく、ボス前にイベントが入る場合が多いためリトライのたび観るハメになるのがツラい。
・ファストトラベルのUI
ページ送り、逆順が無いので選ぶのがかったるいです。
しかも移動先の名前がマップに表示されておらず、どこがどこだかわからない。
まとめ
5時間で2000円級の満足感。
色々不満はあるものの、この定価で文句を言うのはヤボな気がします。
また、不満が溜まる前にクリアできる手頃なボリュームにより負の印象を残しません。
好みにハマってもハマらなくても金銭・時間ともにノーリスク。
とりあえずSteamのカートにぶち込んでみてはいかがでしょうか。
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