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DEAD CELLS【感想/評価】もっと早く買えばよかった…と後悔する傑作アクション

投稿日:2020-07-01 更新日:









DEAD CELLSは欲張り2Dアクション

DEAD CELLSは、色々なジャンルの美味しい部分を取り込んだ欲張り2Dアクションです。

具体的には、

・美しい2Dグラフィック&ハイスピードアクション
・ローグライク※
・メトロイドヴァニア※
・ハクスラ※

が融合しています。

※ゲーム用語集

 

まず、美しい2Dグラフィックとハイスピードでサクサク操作するのが楽しいアクションゲームです。
子供の頃、夢中でボタンを連打したあの感覚が味わえます。

その上で、メトロイドヴァニアの探索要素がある。
ステージが山程あり、多数のアイテムの使い分けが楽しいです。

それでもう十分なのに、さらに毎回ステージとアイテムが変化するローグライク要素がある。

もう満腹と思ったら、周回して隠し要素を開放するハクスラ要素がある。しかもがっつりなボリュームで。

このゲーム、欲張りすぎ!

プレイすれば、誰でも何かしらの要素にハマってしまう。悪魔じみた面白さがあります。

以下、各要素について詳しく紹介します。

 

美しい2Dグラフィック&ハイスピードアクション

どこか懐かしい味わいがある2Dグラフィック。
SFC時代のドット絵を思い出して、なんだか落ち着きます。

それでいて、新しさもある。

SFC時代ではありえない物量が画面内に押し寄せます。

敵がわんさか、自・敵の攻撃もわんさか。エフェクトもわんさか。
攻撃の1つ1つから追加効果が発生してもうハチャメチャです。

そんな中を、眼が追いつかないほどのハイスピードアクションで駆け抜ける!
アクションに慣れると、敵とエフェクトの中をスイスイと泳ぐような感覚を味わえます。

本作は何度も周回するゲームです。(後述)

懐かしい味があり落ち着くグラフィックは、周回前提のゲームデザインと相性抜群。
画面内はときにハチャメチャに激しいけど、繰り返しプレイしても疲れないし飽きません。

 

ただのアクションゲームとして見ても、素でボリューム十分です。
度重なるアプデ、DLCによりルート分岐が把握できないほどステージが増えました。今後さらに増えるかも。

ステージの風景は様々。
洞窟、外、塔、城、夕暮れ、夜、など。
どのステージも美しいです。

各ステージは景色だけでなく、地形やギミックにも特色があります。

ローグライク

ローグライク要素により、周回するたびに違う展開を楽しめます。

・ステージの構造が変化
・宝箱などから出現するアイテムがランダム

前回進めた場所までいけるとは限りません。
「前回は中ボスまで行けたのに、今回はステージ3で終わった。ちくしょう!」
と悔しい。やめられない。

毎回違う展開が楽しめるので、次こそは!と何度もプレイしてしまう中毒性があります。

実は、ローグライク要素で展開が左右されることは少ないです。(後述)

・ステージの構造が変化するといっても、各ステージが持つ特色の範囲内
・アイテムの入手機会が多いので、前半から目当てのアイテムが揃う

よって、ローグライクのランダム性に振り回されることは少ない。

でも、それはある程度やり込んだ場合の話です。

どのステージに何があるのかわからない。どの武器が強くて、何をすればいいのかわからない。
そんな段階では、毎回違う武器を持ち、変化するステージと悪戦苦闘して存分にローグライク要素を味わえます。

 

■装備について

ステージ内の宝箱やショップに並ぶ装備品はランダム。
その中から選択し、自分好みの装備を揃えます。

装備は、武器、スキル(アクティブスキル)、変異(パッシブスキル)で構成。
それらは全て3属性「赤、紫、緑」に分かれています。

大ざっぱな分け方は、

赤 (暴虐)=近接:剣、グレネード
紫 (戦術)=遠距離:弓、クロスボウ、タレット(自動砲台)
緑 (生存)=防御:盾、回復

実はどの属性でも近接・遠距離が揃います。3属性をバランスよく装備する必要はありません。
スクロール強化(後述)で倍率がかかる関係で、1属性に特化した方が強いです。

メトロイドヴァニア

垂直・水平方向に入り組んだ地形を探索する、メトロイドヴァニア風のステージ構成。

ここに、ローグライクの変化を持たせたのが凄い。

真上視点の「風来のシレン」的なデザインなら変化するのもわかります。

対して本作は真横視点。ジャンプやローリングを駆使したハイスピードアクションで駆け回る。
その舞台となるステージが違和感なく変化します。

 

周回するたびに構造が変わるので、ガチのメトロイドヴァニアほど完璧にデザインされた構造ではありません。

まだ行ってない場所に向かえばOK。難しい謎解きは無い。
僕のような面倒くさがりでも詰まることなくサクサク進めるので、ちょうど良いユルさです。

ステージをクリアするだけなら、とにかく走り回って出口に向かえば良い。
敵を倒す必要はないので、スルーして駆け抜けても良い。

一方、自キャラの強化にはステージ各所にある「スクロール」※が必要です。
探索を疎かにすると「弱い武器×低い倍率」で火力が出ません。ザコはスルーして進むとしても、ボス戦で詰む。

よって、探索は必須ではないけど重要です。

出口に行くだけならすぐだけど、探索した方が有利になるので頑張って探索したくなる。
「探索やらされてる感」が無いのが良い。

ようするに、メトロイドヴァニア(風味)とローグライクが見事に融合しています。

 

※スクロールによる強化について

「スクロール」を入手すると、自キャラがパワーアップ。

能力~%アップの繰り返しなので、指数関数的に強くなるのが面白いところ。
例えばHP優先で育てると、最初100だったHPが最終的に3万超えます。

スクロールによる強化も装備と同じく3属性あり、毎回選びます。

装備とスクロール強化の属性は統一、特化した方が強い。集中強化した倍率が装備に乗るので。
特化ビルド(特化属性15+他5以上)にするのがセオリーです。

ハクスラ

本作はローグライクであると同時に、ハクスラです。
豊富なやり込み要素があります。

プレイ中に集めた「セル」で、次回に引き継げる要素を開放。
ローグライクでおなじみの「毎回、初期状態でスタート」ではなく、周回するほど有利になります。

例えば、

・体力回復の回数を増やす
・店の品揃えを良くする
・良いアイテムが出る確率アップ
・敵が落とす設計図をゲット→装備などをアンロック

これらの開放は、高難度を攻略するのに必須。
自キャラを強くして、より強い敵に挑む。ハクスラとして楽しめます。

ステージ道中で見つけた設計図で新しい武器を開放するのも楽しいです。
でも余計な武器を開放すると欲しい武器の抽選率が下がるので注意。これ、ローグライクあるある。

 

■ステージのルート分岐について

本作にはルート分岐があります。

・ステージには出口が2~3個あり、出口によって次のステージが決まる
・出口は自分で選べる
・一部の出口にたどり着くには、特殊アイテム「ルーン」で覚えたアクションが必要

「ルーンを集めるために派生ルートのステージへ →次の周回ではルーンで覚えたアクションを使って別ルートへ」
という具合に、周回すると行けるステージ、行動範囲が増えます。

ノーマルクリア後が本番

「クリアできない」
「難しすぎる」

という意見をちらほら聞いたので、ビビりながらプレイ開始しました。
いざプレイすると、5時間で初クリア。

同じローグライクでも「Enter the Gungeon」は初クリアに50時間かかったので拍子抜け。

「難しすぎると聞いてたけど、わりと簡単だな」
「俺、アクション上手いかも」
と思いました。

でも難しすぎるのは事実です。

というのも、本作は初クリアまでがチュートリアル。
その後、本当の戦いが始まる。

クリアすると高難度が開放されます。
「ハード→ベリーハード→エキスパート→ナイトメア→ヘル」
の5段階。

もうハードの時点でヤバいです。
ノーマルのテキトープレイでは通用しない。
一撃一撃が痛い。「死にゲー」ダークソウルを思い出します。

それでも、ハードはまだノーマルの延長線上。
ベリーハードからは修羅の世界です。地獄です。

ノーマルで「俺、アクション上手いかも」と思った自分を蹴飛ばしたい。
世の中そんなに甘くないと痛感させられます。

 

道中には新たな強敵が続々登場。数、耐久・攻撃力がさらに増加。たいてい1ミスで終了します。

ボスの行動パターンは大差ないものの、段違いに硬く、被ダメージがデカい。
もはや「なんとなくローリング回避」では通用しません。当たり前のようにノーダメで倒せる腕が必要。

腕だけではなく周回要素の開放も必要で、桁違いの「稼ぎ」が求められます。
全部開放したところで楽になることはなく、全開放がスタート地点って感じ。

 

正直、完全クリア(難易度ヘル)を目指すなら、アクションが苦手な方はキツいかと。
アクションが好きで得意でも、難易度ベリーハードあたりで嫌いになるかもしれない。それぐらい難しい。

とはいえ、難易度ハードクリアまでを目標にしても20時間熱中できます。20時間熱中できる時点で傑作。

そこから先は、まだやり足りないコア層へ向けたボーナスと思った方がいいかと。完全クリアを目標にしたら心折れます。

 

難易度ノーマルでも派生ルートのステージはやたらと難しい。

高難度を攻略する前に、ルーン集めのために派生ルートのステージへ行きます。
有利に進めるためにはステージを探索してアイテムを探す必要があり、くまなく探索するためにはルーンが必要なので。

この派生ルート、中盤ステージがすでに通常ルートの終盤ステージより難しい。
見たこと無い敵が、見たこと無い攻撃で畳み掛けてきます。

では高難度の派生ルートは…アクションゲームに自信のある方はぜひ。

難点:ローグライクの醍醐味は薄い

ローグライクを期待して遊ぶと、「面白いけど期待したのと違うな」と感じるかも。

なぜなら、ローグライクの醍醐味である「毎回、変化を楽しめる」ランダム性が少ないから。

 

・自分でビルドを選べる。ステージも自分で選べる

・ザコ戦の安定を取ると作業的
ステージ変化はあるけどやることは変わらない。道中が作業になりがち。

よって、ローグライク特有の「周回するたび違う展開、変化が楽しめる」感は薄いです。

 

ビルドの強さに偏りがあるので、選択肢も少なめ。

効率を求めると、

・紫ビルド (タレットビルド)
・緑ビルド (生存ビルド)

の2択です。
赤ビルド (近接)はただの縛りプレイ。

強いビルドが存在するのはどんなローグライクでも同じです。
ただ本作の場合、自分好みのビルドをほぼ確定で選べる。そのため、強ビルド以外に存在価値がありません。

装備は使用感の違いを楽しめるので、気分で強ビルド以外も使います。
でも変異(パッシブ効果)はテンプレ以外使う機会ゼロです。3枠だから余計なのを入れる余裕ないし。

 

ようするに、ローグライクというより「数種類からビルドを選び、育成・収集を楽しむアクションゲーム」と捉えた方がしっくりきます。

 

ザックリした攻略

強ビルドについてザックリ紹介します。
強ビルドさえ揃えば後は慣れ。ノーマルクリアに限ればプレイスキル不要です。

ただ、バランスはアプデで大きく変化します。
古い情報はアテにならないこともあるので、自分で使って判断した方が良いかも。

 

おすすめ武器

■近接

最初はサクサク倒せて「近接武器強え~」と思います。
でも近接で戦うのはリスクが高く、高難度では1ミス即終了になるゲーム性と相性が悪い。だんだん使わなくなります。

・電撃のムチ
ダントツに使いやすいので初クリアにおすすめ。
攻撃力は低いので、メイン火力をタレットに頼りながらムチでサポートする感じで。
実は近接武器ではないので、近接系の変異は乗りません。

 

■弓

射手の弓、ヘヴィクロスボウが強い。
遠距離の狙撃スタイルなら射手、破壊力で蹂躙するならヘヴィ。
どちらも生存属性なので、生存ビルドに使えます。

・射手の弓
特性の「遠距離でクリティカル」が強すぎ。
後ジャンプで距離をとりながら撃つのが有効、そしてカッコいい。
ただし近距離では弱いので、距離をとれない場所では無力です。サブ武器やボムなどでサポート必須。

・ヘヴィクロスボウ
最強。近距離で当てれば一撃の散弾銃。
初段の引き寄せ弾は敵の動きを止める効果つき。
v1.9アプデで両武器スロットを使う仕様になりました。片手にダメージカット武器を持てないのがツラい。

・氷の弓
サブ武器。ダメージカットがつくので盾のかわりに。

 

■盾

ダメージカットつきなら何でもOK。僕の腕ではパリィを狙うと安定しないので、持つだけ。

 

おすすめスキル

スキルは、

・タレット+タレット
・ボム+防御系 (ボス戦は防御×2)
の2択。

 

■タレット

・自動ダブルクロスタレット
紫ビルドといえばこれ。ザコ処理はおまかせ。ボスはゴリゴリ削る。紫ビルドのメイン火力。

・ヘヴィタレット
高威力。ボス戦で有効。

 

■ボム

・パワーグレネード:シンプルに強い
・オイルグレネード:氷の欠片、火球と組み合わせる
・クラッシャー
・クラスターボム

 

■防御系

・拒絶の波動
敵弾を跳ね返す。STGでいうボム的に使えます。

・トニック
回復量は生存に応じ、生存ビルドならポーション並に回復します。高難度は回復手段が少ないので助かる~

 

おすすめ変異

高難度では安全確保が最優先。攻撃系に振る余裕はありません。

・ネクロマンシー:HP回復。感染対策
・エイリエネーション:呪い1カウント緩和でHP10%回復

高難度ならエイリエネーションもアリ。
どうせノーダメ前提だし、呪い宝箱を開けるので。

 

・デッドインサイド:HP、感染カウンター増加
ラスボス前で変異をリセットし、回復系と入れ替え。

 

あとは趣味枠。
高難度なら、

・障壁:HP20%以下で6秒間バリア

・第二の生:事故死を防止

・受容:呪いカウント半減。装備が揃う中盤まであると助かる。エイリエネーションと相性良い。

・緊急回復:ラスボス用

あたりが良いかと。

 

まとめ:もっと早く買えばよかった…と後悔

本当に良いゲームです。

プレイ開始10分で「もっと早く買えばよかった…」と後悔すること間違いなしの傑作。

レトロでありながら新しい。

・美しい2Dグラフィック&ハイスピードアクション
・ローグライク
・メトロイドヴァニア
・ハクスラ

全てが見事に融合。どれも蛇足ではない。

ローグライク要素の薄さを難点と言いました。
でも、これは好みの問題です。プレイヤーが何を期待するかによる。

1つのゲームとして見れば文句なく傑作。

「毎回ランダムな変化を楽しめる、やり込み要素が盛り沢山、メトロイド風のステージ探索が楽しい、爽快感抜群のハイスピードアクション」
が楽しめる一本。オススメです。

 

ローグライクSTGもオススメ↓

 

 







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