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ゴジラ

ゴジラvsデストロイア【感想/評価】平成VSシリーズ最後を飾るにふさわしい作品

投稿日:2019-08-05 更新日:

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平成VSシリーズ最後を飾るにふさわしい作品

■あらすじ

香港に現れたゴジラは身体が赤く輝き、熱戦は赤く強力になっていた。

自然の核爆発によってゴジラの体内炉心が不安定になり、このままでは核爆発を起こす危機的状況だった。

一方、東京湾海底では、かつてゴジラを消滅させたオキシジェンデストロイヤーにより異常進化した怪物「デストロイア」が誕生。

スーパーXⅢによってゴジラの炉心暴走は止められたが、メルトダウンが避けられない状況となった。

ゴジラのメルトダウンを阻止できるのは、かつてゴジラを消滅させたオキシジェンデストロイヤー=デストロイアだけ。
三枝未希たちは、ゴジラジュニアを使ってゴジラをデストロイアへ誘導する作戦を実行する。

完全生命体デストロイアとメルトダウン寸前のゴジラの死闘が始まる。

公開:1995/12/9

 

「ゴジラvsデストロイア」は平成vsシリーズ最終作。
初代以来に、ゴジラの最後を描きます。

最後を迎えるのはゴジラだけではありません。
ゴジラが死ぬときは、日本どころか地球が核の炎に包まれるというのです。

劇中で挿入されるシュミュレーション映像が恐怖!

最悪の事態をどうやって回避し、ゴジラがどういう最後を迎えるのか。
その先には、衝撃的なラストが待っています。

最終作のつもりで制作された「ゴジラvsメカゴジラ」と並んで見ごたえのある作品。

 

私ヤギは小学生だった当時に劇場で観ました。
大好きなゴジラがあんなことになるラストシーンにショックを受けてしばらく放心状態に(笑

 

平成シリーズだけでなく、ゴジラの歴史を締めくくる作品です。

初代ゴジラの続編でもあり、初代のオマージュが豊富。

例えば、メインキャストの2人
・山根ゆかり(石野陽子)
・山根健吉(林泰文)
の父は山根新吉。

山根新吉は初代ゴジラの大戸島襲撃で家ごと親を踏み潰され「おかあちゃーん」と叫んでいた少年です。
あの後、山根博士の養子となっていました。

河内桃子さんが初代と同役で出演しています。お年を召されてもお綺麗で。

40年前の出来事を未だに引きずっており「地球が滅びるとしても芹沢博士の意思を尊重しろ」(意訳)とかなりムチャなことを言ってます(笑

 

過去の平成シリーズに登場したキャラの物語も、本作でしっかり完結させます。

前作でヒロインになった三枝未希の存在感は控えめ。
前作で新城功二とロマンスがあったのですが無かったことになってます。

「何も感じない…ジュニア生きてるの?」と、歳を重ねて力が落ちている様がゴジラと重なり切ない。
ゴジラはおろかジュニアすら1人では誘導できないほど超能力が衰えています。

ジュニアを作戦に利用することに
「できないわ!ジュニアをオトリに利用することなんて!」
と反対する三枝未希はもはや邪魔者のような扱い。
キャラとして役目を終えたことがはっきりとわかります。

同じエスパーでも「恋もしたいし結婚もしたいな」という新時代の価値観を持っているのが新キャラの小沢芽留(大沢さやか)。
最後、真っ先にゴジラを感知するのは小沢さんの方です。
平成シリーズが終わり新たな時代が始まる、世代交代を暗示していますね。

 

スーパーメカゴジラ、モゲラと2作品続けて超兵器を撃破されたGフォース司令官の麻生(中尾彬)さんはなんだか余裕がありません。
「vsメカゴジラ」でゴジラにプラズマ・グレネイドを直撃させたときの自慢気なニヤけ顔が懐かしい。

本作に登場する超兵器は、前2作の巨大ロボに対して控えめな「スーパーXIII」。

フォルムはX2までと比べて普通の爆撃機に近い。
なんでも、対ゴジラ兵器ではなく原発事故や核攻撃を想定して作られた多目的大型戦闘機なんだとか。

そのため、熱線を増幅して撃ち返すファイヤーミラーはありません。
兵器は冷凍メーサー、冷凍ミサイル、カドミウム弾とほぼ災害対策用。

正直、麻生さんのせいでゴジラ対策予算を削られた感が否めません。
しかしスーパーXIIIはタイマンでゴジラの動きを封じた上、過去最強の放射熱線を受けても最後まで落ちませんでした。
結局シンプルな兵器の方が強かった!

 

乗っているのは、麻生が「特殊戦略作戦室のアイツしかいないでしょう」と抜擢したヤングエリート黒木
「vsビオランテ」に登場したキャラですが、演者が高嶋政伸から高嶋政宏にすり替わっています。

そのため、初見では経験を積んだ「vsメカゴジラ」の青木だと勘違いしてずいぶん立派な軍人になったなーと感動しましたよ。
紛らわしい!(笑

高嶋政伸さんはスケジュールの都合がつかなかったのだとか。

とはいえ、黒木だと思って観ても感動できます。
トゲトゲしく融通の効かない所がマイルドになっており、6年間でヤングエリートからベテランエリートになったんだなと実感。

冷凍弾や燃料などをフル補充したことを告げられた黒木の台詞、
「これで我々の来年度の予算は0だな。…来年度があれば、だが」
にはシリアスな状況でも余裕を忘れないベテランの貫禄があります。

 

最強!バーニングゴジラ

上海上陸シーンからスタート!
ゴジラが海外で暴れるのは珍しいですね。「怪獣総進撃」以来でしょうか。

胸、背びれを中心に目など体の各所が炎のように赤く発光。赤く光るだけでなく表皮がテカテカしてるのが印象的。
常に蒸気をまとっており、その姿には覇気が漂っています。

 

G細胞が限界を超えて活性化していて、デストロイアの大技で裂傷を受けても即回復。

これには、麻生も
「なんてやつだ!」

国連G対策センター長官の国友は
「今のゴジラにオキシジェンデストロイアでさえも無力なのか」
と驚愕。

背びれが溶けた後は
「俺が死ぬ前にテメェだけは絶対に倒す」
という怒りと悲しみでデストロイアを粉砕。神となったゴジラをもう誰にも止められません!

この生命を燃やすようなバーニングゴジラは、歴代ゴジラの中でも最強といえます。

 

そんなゴジラが強すぎるため、デストロイアとの決戦はあっさり気味。

しかもデストロイアはスーパーXIIIの超低温レーザー砲や冷凍メーサー戦車の集中攻撃でトドメを刺されてしまいます。

そのため、デストロイアはおそらくスペック的にはスペースゴジラに並んで最強クラスなのですがキャラが立っていません。

これは、オキシジェン・デストロイヤーすら超越し神となったゴジラを描く作品なので仕方ないところ。
あと個人的に、デストロイヤーのデザインはいかにも「僕が考えた最強の怪獣」って感じで好きではないです。

 

決戦があっさり気味なのはバーニングゴジラの着ぐるみが重装備すぎて長時間の戦闘を描くのが困難という理由もあります。

ギミックとエフェクトがイカつすぎてこのスーツに人が入ってるのが信じられません。どう見ても生きてるゴジラ。

バーニングゴジラの着ぐるみはそれまで使っていた着ぐるみを改造し、FRPと電飾で赤く発熱する皮膚を表現。さらに体から蒸気を吹き出す炭酸ガス噴出装置つき。

大量のギミックを全身に仕込んだスーツは、初代と同じく重量100キロを越えました。電飾の電源などはケーブルを引きずる状態になり非常に動きづらかったらしい。

こんな重装備スーツでは着ぐるみ同士の戦闘シーンを描くのは困難です。

でも長い戦闘シーンが無くとも、歴代最強クラスの怪獣、デストロイアすら物ともしないゴジラの強さが引き立っているのでOK。

 

ゴジラ死す…衝撃のラスト

最後の瞬間、映像と音楽がまあ美しいこと。
何回観ても鳥肌立ちます。

秀逸なのは劇中で何度も「ゴジラの最後は回避できるかもしれない」と何度も思わせるから緊張感が維持できているところ。

ゴジラは撃退したいけど死んでほしくない。
観客はみんなゴジラが好きですし、なんだかんだで死なないと思っています。宣伝はきっと「死ぬ死ぬ詐欺」に違いないと。

だからカドミウム弾で制御できたり、オキシジェン・デストロイヤーと上手い具合に中和されて普通のゴジラに戻るんじゃないかとか良い方向に考えるわけです。

しかしカドミウム弾による一時的な制御で安心したところ、すぐさまメルトダウンで地球に穴が開くという絶望的な事態になります。
これには「やはりゴジラの破滅は避けられないのか」と落胆しました。

でもゴジラファンとしては最後まで希望を捨てません。
なんかしら奇跡が起こってゴジラは助かるに違いない、そう思っています。

そして最後は…

最後の瞬間はぜひ作品でご覧ください。

 

当時、最後のゴジラはファンサービス的な幻だと思っていたんですよね。
ゴジラはいつまでも私達の中で生きている、みたいな。

ビオランテが急に現れては消えたりする世界なので、ゴジラは一回消滅してから瞬時に復活したととらえることもできます。
ゴジラは「臨界点を迎えては復活する永久不滅の存在」と考えると恐怖。

公式設定はありますが、観る人によって解釈が分かれる名シーンだと思います。

 

対してムダが多くてダレる人間ドラマ

以上のようにゴジラからは眼が離せません。
対して人間ドラマはムダが多くてダレます。

新キャラのやりとりや、丸々無くて良いようなシーンが続く。

 

まず気になるのは、「三枝未希に会える」という理由でGサミットに参加した科学オタクの山根健吉(林泰文)。

でしゃばりすぎ!発言力がデカすぎ!
しかも頻繁に決め顔、キメ台詞で映り込むのがウザい!

ネットに論文を上げたぐらいでこんなに重用されるものでしょうか。一応、小沢芽留が同意することでアシストしているのですが…。

Gサミットに参加してからは難しい顔をして決め台詞を吐くばかりでキャラが立っていません。肝心の三枝未希ともほぼ絡みなし。

「僕らはオキシジェン・デストロイヤーを作らなかった。しかしオキシジェン・デストロイヤーはそこにある」
と決め顔。
これには国友長官も「なにをいってるんだ」とポカーン。

林泰文さんの芝居が臭いのもツラいところ。

世界中探してもこの科学オタク以上の研究者がいないのが悲しいですよ。
こんな中途半端な新キャラを出すぐらいなら、三枝未希などもっと従来キャラに焦点を当てるべきでは。

 

主人公の2人、
・伊集院研作(辰巳琢郎)
・山根ゆかり(石野陽)
のコンビも存在意義が薄い。

伊集院博士は演技がちょっと大根すぎませんか。

「ロマンチストかどうかはわかりませんが少なくともマッドサイエンティストではありません」
って、なに言ってんねん。

この台詞は「vsビオランテ」の桐島博士(三田村邦彦)「あなたはロミオのつもかもしれないけど、私はジュリエットをやる気はないわ」に匹敵する嘘くささ。

そもそも伊集院博士がミクロオキシゲンを作ったこと自体、シナリオに全く関係ありません。
博士と関係なくミクロオキシゲンが生まれてるし、それに対して博士が何かするわけでもない。

一方で、デストロイアに襲われた山根ゆかりを命がけで救出、さらにゴジラとデストロイア撃退に冷凍兵器使用を提案するなど、肩書きと関係ない活躍が目立ちます。

 

初めてデストロイアを確認したとき、博士によるシリーズおなじみの強引説明入ります。

「古代の地層に閉じ込められた単なる微小生命体。それが40年前、オキシジェン・デストロイヤーによって無酸素状態になり復活し、さらに大気に適応するため異常進化した」

粗い映像を見ただけで自信満々に断言できるのか謎すぎ!
てかデストロイアが自然発生してるのも大問題。たぶん第2、第3のデストロイア誕生しますよ。

 

山根ゆかりは終始、鼻につくキャラ。

散々、科学者を楽観主義者とバカにしたあげくラストの
「これが私たちの償いなの…」
「科学、核をもてあそんだ私たち人類の…」
はほんとナメとんのかと。
てか償いならアメリカとか別の国に行ってくれ!という気がします。

これでも平成シリーズの説教くさいメッセージの中ではあっさり気味。
テーマを「ゴジラの死」に集中し説教くささが少ない点は、本作が平成シリーズの中で名作に感じる要因でもあります。

 

デストロイアは5段階変身が詰め込みすぎ。
幼体のホラー演出は「ガメラ2」の影響がありそうですね。

「デストロイアに火器を使うな」つってんのに思いっきり火炎放射してるのは謎。

 

このように気になることは多々ありますが、それすら気にならないほど「ゴジラの最後を描く」というコンセプトがしっかりしているためあまり気になりません。

 

まとめ

ゴジラという存在に真正面から向き合い、逃げることなく最後を描いたことで、

ゴジラvsモスラ (観客動員数)420万人
ゴジラvsメカゴジラ380万人
ゴジラvsスペースゴジラ 340万人
ゴジラvsデストロイア400万人

と大ヒットを連発した平成シリーズを見事に完結させました。

ミレニアムシリーズ
ハリウッド版ゴジラ
シン・ゴジラ
とゴジラ作品は続きますが、やはり自分の中では「ゴジラvsデストロイア」がゴジラ最終作。

初代、平成シリーズを観た後に鑑賞することをオススメします。







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