グランドセフトオートV (GTA5)ってどんなゲーム?
グランドセフトオートVとは、ギネス級超大作クライムアクションゲーム。
ギネス級リソースで作られた圧倒的スケールのオープンワールドで、あらゆるクライム(犯罪)を犯せます。
間違って無関係な人を殺害してクエスト失敗になったときのコメントが象徴的。
「人を殺してしまった」ではなく「正体がバレた」。問題はそこじゃないだろっ
表現規制の話は省略。
とりあえず、CEROは1日も早く消滅すべし。
オンラインの話も省略。
「プレミアム・オンラインエディション」などはオンライン用コンテンツ入り。
オフ専なら無印版を買えばOKです。
ギネス級スケールのゲームです。
まず制作費がギネス級。なんと約264億円。
2012年当時のゲーム制作費はAAAタイトルで100億円ぐらいです。
当時、この記録を上回るのは映画を含めてても『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(約302億円)だけでした。
収益では7つのギネス記録を作りました。
まず凄いのが、
・発売後24時間で最も売れたビデオゲーム
現在は1億本超え。
特筆すべきは、
・10億ドルを最速で売り上げたエンターテイメント資産
・24時間で1つのエンターテイメント資産から得られた最も高い収益
エンターテイメント資産は映画も含みます。
ゲームはおろか『アバター』や『アベンジャーズ』など大作ハリウッド映画を上回りました。
オタク趣味と思われてきた“ゲーム”。
その制作費と収益がついに映画を超えた記念すべき作品です。
次世代機(PC/PS4/Xbox One)版の特徴はグラフィックの向上。
具体的には、
・フルHDの1080p
・テクスチャから作り直し
・可変30fps→固定30fpsに。PC版は60fps
・一人称(FPS)視点に対応
加えてPS4版は、
・スタンバイ状態
・シェア機能
このハード機能が非常に便利です。
というのもPS3版は起動に1分以上かかったので。
スタンバイ復帰ですぐ遊べるPS4版の恩恵はデカいです。シェア機能でスクショを撮れるのも嬉しい。
コアなゲーマーにとって一番大きいのは、PC版でmod※が使える点。
※
modとは、データ改造・追加を行うユーザー製データ。
テクスチャー、モデルの差し替え、マップ・アイテム新規追加、などなんでもアリ。
ものによっては世界観そのものが変わって別ゲーになります。
こちらもmodが熱い↓
『5』の特徴
3人の主人公
過去作の主人公は1人でした。
本作の主人公はマイケル、フランクリン、トレバーの3人。
三者三様の3人をチェンジしながら3つの軸でストーリーが展開します。
ミッション中以外ならキャラの切り替え自由。
3人主人公により、1人ではありえない表現が可能になりました。
1つの出来事を3人それぞれの視点で描くとか、トレバーみたいな放送禁止レベルのキャラを主役にできるのは3人主人公ならでは。
上記のようにキャラ切り替えは演出として効いています。
一方、システムとしては面白味が薄い。
交代必須な場面が多く、自由度より制限が増えたように感じます。
具体的には、
・キャラ性能の違いはあまり使わない専用スキルのみ
・能力値、武器、ガレージが3人別々で手間3倍
・メインはキャラ専用クエスト。キャラ選択の自由がない
・ミッション中はキャラ変更を指示される
このように、クエスト中の演出でやらされてる感が強いです。
ストーリーが3分割でとっ散らかり、1人に感情移入するのが難しいのも好みが分かれるところ。
とにかくデカイ!
とにかくデカイ!
前述の圧倒的リソースによる圧倒的広さ×作り込み。
近年の大作と比べてもいまだにデカいです。
PS4版の容量、なんと76GB。
マップの広さはマンハッタンの2倍。
同社『レッド・デッド・リデンプション2』(2018/10/26)が更新するまでオープンワールド史上最大でした。
この広大なマップに圧倒的な物量のオブジェクトを詰め込み、進化したライティングと質感表現で描き出します。
圧倒的な舞台で思いつくことはだいたい何でもできます。
マリンボート、レッカー車、ヘリ、飛行機、スカイダイビング…
地・海・空と考えられる乗り物・レジャーが勢揃い。
広さに応じてクエストもボリュームアップ。
総数は過去作の2倍。いくらやっても終わりません。
オープンワールドのメインクエストは15時間程度でクリアしたい私としてはボリューム多すぎでした。
RDR2と同様、後半ほど面白いので前半~中盤のどうでもいいクエストはサブに回してほしい。
GTAって結局、何が面白いの?
シリーズのコンセプトはタイトル通り。
「Grand Theft」(重窃盗)+「Auto」(自動車)
つまり車強盗です。車を絡めた犯罪を繰り返す。ただそれだけ。
そんなシンプルな作りは本作も変わらず。
GTAシリーズはオープンワールドゲームの代名詞といえる存在だけど、今では同系ゲームの中でもカジュアルに振り切った異端児といえます。
広大なマップは盗んだラジコンを走らせるミニチュアのようなもの。
建物には入れず、モブには台詞がない。ポリゴンのモデルハウスの中身は空っぽです。
クエストは車を盗んで何kmも走るおつかいばかり。
片道2~8kmの運転を強いられます。しかもクエスト用のバンやトラックみたいな遅っそい車で。
キャラの動きはクネクネ、格闘・銃撃戦は大味。
育成、収集、アクション要素も他の同系ゲームに比べて劣ります。
総じて、スケール以外に見どころが無い。
受け身でプレイすると「このゲーム、良いところ無くね?」と思うかもしれません。
メインクエストに自由度が無い。
広大なマップを舞台に堅苦しいプレイを強いられます。
決められた手順、道順から少しでも逸れると失敗。
手と頭が暇な時間がほとんどで、私は生気が抜けたように真顔になります。
そんなときは自爆スキップの出番。
粘着爆弾やグレランで自爆を3回繰り返せば場面をスキップできます。
失敗した方が早くクリアできる親切設計!
本作を楽しむには積極性が必要です。
例えば、
・高速道路に車を並べて大渋滞を作り、フル武装でで片っ端から吹っ飛ばす
・ビルの屋上など面白そうな場所を選び警察相手に戦争を挑む
・最速車を駆り逆走でどこまでぶつからずに走れるかチャレンジ
・NPCをストーカー
みたいな、しょーもない1人遊びを265億円かけたギネス級スケールでやるのが贅沢で楽しい。
1人遊びする気があるかどうかが問題です。
そんな1人遊びに何の意味があるかって?
意味が無いから遊びは尊いのです。
遊びの意味なんて、批評家気取りのゲームブロガーに語らせておけば良いのです。
PS4版でハマるか
PS3版がハマらなかった方はPS4版もハマらないでしょう。
というのも、グラフィックやシステムの向上はあまり感じないので。
たしかにPS3版と見比べると全然違います。
しかし実際プレイすると、PS3版発売から色んなPS4ゲームを経験して目が慣れているためむしろ汚く感じます。
新要素のFPS視点は違和感ない仕上がり。グラフィック向上はFPS視点で効果を発揮します。
とはいえ、TPSが前提のゲームなのでFPS視点は快適性に欠けます。
最近のゲームってよくオマケみたいなVRモードがついているじゃないですか。アレと同じ。結局使いません。
ソフト自体のパワーアップより、ハードの機能であるシェア機能とスタンバイ状態の恩恵が大きいです。
よってPS3版でハマった方はより快適に遊べます。
PS3版がハマらなかった方はPS4版もハマらないかと。
まとめ
エンターテイメントの王道を突き進む作品といえます。
ギネス級の舞台で、アホみたいに車強盗して銃撃ちまくるだけ。しょーもない。
このしょーもなさこそ娯楽のど真ん中。まさにエンターテイメント。本作の娯楽は贅沢です。
私は、オープンワールドのしょーもない1人遊びは『GTASA』『セインツロウ3』あたりで卒業しました。これ系にはもうハマりません。
普段あまりゲームをやらないような方がゲームに触れる入口としてオススメです。