フリプで落としたのはいつだっけ?
いつ遊んだのかも忘れたけど、90分でリタイアしたことは覚えています。
「カリギュラ2」発売の報を受けて、記事作りをモチベーションに再開しました。
「なにこれ、ペルソナの新作?」
「パッケージはめちゃ面白そう」
と気になる方に向けて、実態を伝える記事を作りました。
当記事を一読すれば、90分でリタイアした理由がわかって頂けると思います。
特に、カリギュラ未プレイでカリギュラ2の購入を検討してる方に見て頂きたい。
久しぶりの酷評レビュー記事です。
ペルソナみたいなRPG
「カリギュラ オーバードーズ」とは、ペルソナみたいなRPG。
2018/5/17発売。
ちなみにフリプになったのは2019年7月です。発売からたった1年という驚きの早さ。
「オーバードーズ」は携帯機用(PSVITA)のオリジナルに追加要素を加えた完全版です。
オリジナルからの主な変更点は、
・グラフィックの高精細化
・オートバトルなど便利機能追加
・新キャラ6人
新キャラにはイベントもあり、追加要素は充実しております。
全体的に、アトラスの看板タイトル「ペルソナ」とよく似ています。
・学園生活
・1つのダンジョンに1人のボスがいる
・メンタルを乱したボスがいるので、倒してカウンセリング
ポップなUIも似ています。
ペルソナには無い所は、いわゆる異世界転生モノ設定。あとボカロ。
現実世界に絶望した人が仮想空間「メビウス」にみな高校生として転生し、学園生活を送ります。
厨二病感が痛いノリを通じて、元々何歳なのかおっさんなのか何なのかわからない学生500人のカウンセリング作業が始まります。
掛け合いの厨二病感は「ゴッドイーター」と似ています。
同じ人が作ってんの?と思うほど酷似。
まず和ゲーはオタク臭い専門用語の乱発をやめてくれ。
メビウスのオスティナートでμがカタルシスエフェクト!
僕はこれ系のノリが好みではないので、最初からついていけませんでした。
最近の若い人はこういうのが好きなの?
30台半ばのおじさんにはよくわかりませんな。
■タイトル「カリギュラ」の意味
カリギュラ効果とは、禁止されるほどやってみたくなる心理現象のこと。
ダメと言われるとかえって興味をかきたてられるやつです。
マーケティングでもよく使われていますね。
YouTube動画の「閲覧注意!」みたいな煽りタイトルがこれ。
語源は、ローマ皇帝カリグラがモチーフのアメリカ映画「カリギュラ」。
過激な内容ゆえに一部地域で上映禁止になったことで、観客が押し寄せて大ヒットしました。
日本では「バトルロワイヤル」が有名です。
政治家が騒いで社会現象になったことで、かえって話題になり大ヒットしました。
カリギュラをタイトルにした本作は、
「見てはいけないものほど見たくなる」
「してはいけないことほどしたくなる」
がテーマらしい。
しかし実際プレイするとあまりピンときません。
「ペルソナ」でも「カタルシス」でも何でも良い気がする。
フリーゲームクオリティ
これぞ和ゲーな安っすい作り。
「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」「SEKIRO」のような世界に誇る和ゲーではなく、悪い意味の和ゲーです。
リソース不足が見え見えで、とにかく作りが安い。粗を探すとキリが無いです。
作りかけのフリーゲームみたい。
直視できないほどノリが痛いストーリーの話題は飛ばします。興味ないし。
その上で、気になる難点を以下にバーっと列挙します。
まずタイトル画面→ゲーム開始のロードが長すぎて萎える。
この時点でゲーム閉じようかと思うぐらい長いです。
画面表示が何も無いので、フリーズしたようで毎回不安になります。
長々とロードするようなグラフィックでもないし、最適化の技術力不足を感じる。
ゲームを開始すると、グラフィックがPSP水準で唖然とします。
PSPの画面をHD化してモニターに映している感じ。
キャラモデルがペラペラのマネキンです。
モーションも酷い。
全員が昔のASIMO(二足歩行ロボ)みたいに、下半身だけで歩くのが不気味です。
NPCはほぼ歩くだけなので、歩きモーションぐらいちゃんと作れと言いたい。
自キャラの動きは硬く接地感がない。見た目だけでなく動かしたときのフィーリングも安っすい。
キャラのバリエーションが少なすぎ。
動きと合わせて不気味です。
この世界では全員が学生になります。
つまり本作に登場するキャラは学生だけ。キャラのバリエーションが極端に少ない。
しかもほとんどコピペ。
仮想世界ではみな理想の姿になれる設定です。
しかし実際は、500人を超えるモブ学生が数種類のコピペ。
この仮想世界にはアバター数種類しかないの?
とんだクソゲーじゃないか。
表情も無い。
一方でパンツは頑張って作っています。
売上に影響するのは表情よりパンツ!
人物に当たり判定が無いためキャラがめり込みます。これも不気味。
当たり判定をつける手間だけでなく、移動ルート変更の手間も省いたのでNPCが自キャラを無視して移動します。
衝突を避けられることもなく、判定が無いから貫通して通り抜ける。
まるで自キャラが幽霊のよう。
あと、せっかく主人公にヤギゲームって名前をつけたのに誰も名前を呼んでくれません。やはり幽霊感があります。
これらの難点が相まって、NPCがめちゃくちゃ不気味。
コピペ学生が無表情かつ同じモーションでロボットのように集団行進して自キャラを貫通します。
作りの安さが極まると、粗いとかではなく不気味になる。
本作をプレイすればそんな気づきが得られます。
そういえば「ファイナルソード」も不気味だなぁ。
キャラだけでなく背景も安い。
野外背景はなぜか1枚絵。
PSPのような携帯機ならちょうどいい絵だけど、フルHDに耐えられません。
23インチモニターで見るとペラペラの書き割りです。
ダンジョンも安っすい作り。
無駄に長くて広くて、これ以上無いほど単調な構造です。
「この長い道いる?」と突っ込みたくなるような場所の連続で、何の面白味もありません。
そんな場所を「あれ?扉開かないね」「先に進みたいなら私を満足させなさい」的な流れで、延々と右往左往させられます。
エンカウントは、シンボルエンカウント。
やる気なく徘徊しているザコ敵に近づくと戦闘になります。
シンボルエンカウントひとつ取っても酷い出来です。
エンカウント判定に納得感が無い。当たり方によって先攻後攻が変わるといった工夫も無い。
敵の個性も無い。
敵は全員、モブキャラと同じコピペ学生。
このゲームに出てくるキャラモデルは徹底してコピペ学生のみです。制作リソース節約がエグい。
武器は違うけど、全部真っ黒かつ数種類のみ。
ボスすら、一風変わった武器を持つだけでザコと大差なし。
バリエーションが少なすぎます。
コピペすぎてただの障害物と化した敵を避けようにも、自キャラがやたらと壁に引っかかるので壁沿いに移動するとガクガクと止まってしまう。気持ち良く移動できません。
キャラには当たり判定が無いのに、壁には引っかかりまくるのが頭にきます。
戦闘は「グランディア」のような、リアルタイムで位置取りやコンボを決める感じ。
これも酷い出来です。
・引き画面でごちゃごちゃやってて、何やってるのかわからないし見栄えが悪い
・ターン回ってくるのが遅すぎ(早送り無し)
・ムダに複数行動できるからムダに操作量が多くて疲れる
・モーションがショボすぎ
こんな有様なので、僕はゲーム開始後1時間で戦闘を頑張る気が無くなりました。
割り切って難易度イージー&オートで回すことにしたけど、オートでも主人公は手動操作を強いられてダルい。
以上のように、全てにおいて作りが安すぎます。
2018年にPS4で、定価7980円で発売した事実が信じられません。
これ定価で買った人おる?
■その他の難点
・イベントスキップがオプションボタン長押し
この仕様はマジで腹立ちます。長押しの間に台詞送る方が早い本末転倒。しかも親指疲れる。
・バグが多い
バグ多いけど、素が酷いのでバグか仕様か判別困難です。
まとめ:これ定価で買う人おる?
僕はペルソナの、リア充学園生活なノリがあまり好きではありません。
本作はその超劣化版だからなおさらツラい。
ペルソナファンが個人で作ったフリーゲームみたいです。
ペルソナ3~5を全てプレイして、類似作も全部やった。
その上でまだ満たされない。財布には500円がある。
そんな方にオススメです。
2021/6/24に「カリギュラ2」が出るらしい。
価格は強気の通常版8,778円、限定版16,280円。
さらに定価つり上げてて草。
これ定価で買う人おる?