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カリギュラ オーバードーズ【評価/感想】安すぎて不気味

投稿日:2021-02-21 更新日:

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フリプで落としたのはいつだっけ?

いつ遊んだのかも忘れたけど、90分でリタイアしたのは覚えています。

『カリギュラ2』発売の報を受けて、記事作りをモチベーションに再開しました。

「ペルソナの派生作品?」
「パッケージは面白そう」
と気になる方へ、実際に遊んだ感想をお伝えします。

当記事を一読すれば、90分でリタイアした理由がわかって頂けると思います。
カリギュラ未プレイでカリギュラ2の購入を検討中の方はぜひご一読を。



ペルソナみたいなRPG

『カリギュラ オーバードーズ』は、ペルソナみたいなRPG。

2018/5/17発売。
ちなみに、フリプになったのは発売から1年後の2019年7月です。

 

■タイトル「カリギュラ」の意味

カリギュラ効果とは、禁止されるほどやりたくなる心理現象。

ダメと言われるとかえって興味をかきたてられるアレです。

YouTube動画の「閲覧注意!」といった煽りタイトルなど、マーケティングでもよく使われていますね。

語源は、ローマ皇帝カリグラがモチーフのアメリカ映画『カリギュラ』。
過激な内容ゆえに一部地域で上映禁止になると、観客が押し寄せて大ヒットしました。

日本では『バトルロワイヤル』が有名です。
政治家が騒いで社会現象になり大ヒットしました。

 

カリギュラをタイトルにした本作は、
「見てはいけないものほど見たくなる」
「してはいけないことほどしたくなる」
がテーマらしい。

実際プレイするとあまりピンときません。
ペルソナでもカタルシスでも何でも良い気がする。

 

『オーバードーズ』は携帯機用(PSVITA)のオリジナルに追加要素を加えた完全版。

オリジナルからの主な変更点は、

・グラフィックの高精細化
・オートバトルなど便利機能追加
・新キャラ6人

新キャラにはイベントもあり、追加要素は充実しています。

 

全体的に、アトラスの看板タイトルであるペルソナシリーズと似ています。

・学園生活
・1つのダンジョンに1人のボスがいる
・ボスはメンタルを乱しており、倒してカウンセリングする

ポップなUIも似ています。

 

ペルソナと違うのは、いわゆる異世界転生モノとボカロ。

現実世界に絶望した人が仮想空間に高校生として転生し、学園生活を送ります。

この世界の住人は全員、同じ制服を着た高校生。
元々何歳なのかおっさんなのか何なのかわからない学生500人のカウンセリング作業をこなしてやり込みます。

 

掛け合いの厨二病感が『ゴッドイーター』と似ています。
同じ人が作ってんの?と思うほど酷似。

オタク臭い専門用語の乱発が典型的。
メビウスのオスティナートでμがカタルシスエフェクト!
(言ってない)

私はこれ系のノリが苦手です。
ストーリーについて当記事で語る気はありません。

 

作りが安すぎて不気味

とにかく作りが安く、制作リソース不足を痛感しました。

ストーリー以外で気になる難点を以下に列挙します。

 

まず[タイトル画面→ゲーム開始]のロードが長くて萎えます。
この時点でゲーム閉じようかと思うぐらい。
画面表示が何も無いのでフリーズしたようで毎回不安です。

長々とロードするようなグラフィックでもないし…… 最適化の技術力不足を感じます。

 

ゲームを開始すると、グラフィックがPSP水準で唖然とします。
PSPの画面をHD化してモニターに映した感じ。

 

キャラモデルがペラペラのマネキンです。

NPCの動きはほぼ歩きのみ。そのモーションも安い。
昔のASIMO(二足歩行ロボ)みたいに下半身だけで歩きます。
しかも全員が規則正しく行進するため非常に不気味。

自キャラの動きも硬く、まるで接地感がありません。

 

キャラのバリエーションが極端に少ないのも不気味

本作に登場するキャラは同じ制服の学生だけです。
しかもほとんどコピペ。表情も無い。

仮想世界ではみな理想の姿になれる設定のはずなのに、実際は500人を超えるモブ学生が数種類のコピペ。

この仮想世界にはアバター数種類しかないの?
とんだクソゲー世界じゃないか。

一方、パンツは頑張って作っています。
売上に影響するのは表情よりパンツ!

 

人物に当たり判定が無いためキャラがめり込みます。これも不気味。

移動ルート変更も無いのでNPCが自キャラを無視して移動します。

自キャラとの衝突を避けず貫通して通り抜けるモブ行列。まるで自キャラが幽霊のよう。

あと、誰も主人公の名前を呼んでくれません。やはり幽霊感があります。

 

これらの難点が相まって、NPCがめちゃくちゃ不気味。

コピペ学生が無表情で、同じ不気味モーションでロボットのように集団行進し、自キャラを貫通します。

作りの安さが限界を超えると粗いとかではなく不気味になる。
本作をプレイすればそんな気づきが得られます。

そういえば『ファイナルソード』も不気味だなぁ。

 

背景もご覧の通り。

野外背景は1枚絵。

PSPならともかく、23インチモニターで見るとペラペラの書き割りです。

 

ダンジョンも安っすい作り。

無駄に長くて広くて、単調な構造です。

「この長い道いる?」と突っ込みたくなる場所ばかりで面白味が無い。

そんな場所を、
「あれ?扉開かないね」
「先に進みたいなら私を満足させなさい」
的な流れで、延々と右往左往させられます。

 

やる気なく徘徊する、生気を全く感じない敵シンボルに近づくと戦闘開始。

敵シンボルは全員コピペ学生。登場するのもコピペ学生。
本作のキャラモデルは徹底してコピペ学生のみです。

武器は全部真っ黒で数種類。
ボスもザコと大差なし。

制作リソース節約がエグい。

 

エンカウント判定には納得感が無く、当たり方によって先攻後攻が変わるといった工夫も無い。

敵を避けようにも自キャラがやたらと壁に引っかかり、壁沿いに移動するとガクガクと止まる。気持ち良く移動できません。

キャラには当たり判定が無いのに、壁には引っかかりまくるのが頭にきます。

 

戦闘は『グランディア』のような、リアルタイムで位置取りやコンボを決める感じ。

これも安い作り。

・引き画面でごちゃごちゃやってて、何やってるのかわからない。見栄えが悪い
・ターン回ってくるのが遅すぎ(早送り無し)
・ムダに複数行動でムダに操作量が多い
・モーションがショボい

この様子を見て、私はゲーム開始後1時間で戦闘を頑張る気が無くなりました。
割り切って難易度イージー&オートで回しても主人公は手動操作を強いられてツラい。

 

以上のように、作りが安すぎて不気味さすら感じます。
2018年にPS4で、定価7980円で発売した事実が信じられません。

 

■その他の難点

・イベントスキップがオプションボタン長押し

長押しの間に台詞送る方が早い本末転倒でイライラ。しかも親指疲れる。

 

・バグが多い

バグが多いけど、素がバグみたいなのでバグか仕様か判別困難です。

 

まとめ

ペルソナ3~5を全てプレイし、類似作も全部やった。その上でまだ満たされない。財布には500円があるし、時間があり余っている。

そんな方にオススメです。

 

『カリギュラ2』は2021/6/24発売。
通常版8,778円、限定版16,280円。
価格が強気です。

B08X7KL5BF







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