「ゼノバース2よりメテオの方が良くね?」
そんな風に思い、酷評レビュー記事を作った時期が自分にもありました。
ふと思い立ち、1年後に再び本作をプレイしました…あれ、けっこう面白いぞ。
前記事の酷評を訂正せねば!と思い、作ったのが当記事です。
前回記事も、そのときの本音なので嘘はありません。
当記事と合わせて見て頂ければ、本作の全体像がよりくっきりと浮かび上がるはず。
最新作「カカロット」よりお祭り感のあるゴージャスな本作を、今さらでも買おうか迷っている方の参考になるかと思います。
最強キャラの作り方はこちら↓
前回記事はこちら↓
ドラゴンボールゲームのまとめ↓
もくじ
個人的にDBブームが来て買い戻した
まず、なぜ2本目のレビュー記事を作ったのか。理由を話します。
私は本作を1年前に買い、本編クリア後すぐ売りました。
「これ面白いの?」とずっと疑問なまま遊び、クリアしたら気持ちが切れた。
ときは流れて、本作のことを忘れた2020年。
アマプラでドラゴンボールZ映画を一気観した影響で、無性にドラゴンボール(DB)ゲームがやりたい気分になりました。
で、最近のDBゲーといえば本作と「ファイターズ」の2択。(「カカロット」はとりあえず除外)
ファイターズはガチ格ゲーなので1人でまったりやる感じではない。それに、個人的にガチ格ゲーは「ソウルキャリバー6」で間に合っている。
よって本作1択。なので「久しぶりにゼノバース2やりたいな~」と思っていた頃、ゲオに行くと中古1980円で売ってる!
それを見て、居ても立っても居られず購入しました。
そして久しぶりにプレイしてみると「あれ、けっこう面白いぞ!」となったわけです。
久しぶりにプレイして、1年前に書いた本作の酷評レビュー記事はかなり一方的な見方だと思いました。
今回の感想を踏まえて、前回記事を見直しつつさらに掘り下げた記事を書かねば!
と思って書いたのが当記事です。
良い点
やり込み要素が多い
やり込み要素の多さは歴代DBゲームの中で間違いなくトップ。
キャラゲーらしからぬ大ボリュームです。
見渡す限りに広がる箱庭マップには、オモチャ箱のようにドラゴンボール世界が詰め込まれています。
同じ箱庭マップでも、だだっ広い大陸だった「ドラゴンボールZ3」とは比較になりません。
ここには確かに「Z3」から12年分の進化がある。
この広大なマップにやり込み要素が散らばっています。
技や服、キャラなど収集要素が盛り沢山。
クエストはいくらやっても終わらないほど多数。
アバター(オリジナルキャラ)をLV100まで育てる、クエストを制覇する、技を集める、理想のカスタムを探す…
やりたいことをあげるとキリがないです。
もちろん全部やる必要はありません。技なんて有用なのが数個あれば十分だし。
しかし実用性とは関係なく、色々なやり込みができることにロマンがあると思うのです。
遊び尽くせないからこの世界でずっとやりたいことがある。浸っていられる。
前回はサクッと遊ぶつもりでプレイし始めたので、あまりのボリュームに圧倒されて面倒くさくなりました。
でも今回はじっくり腰を据えて遊ぶつもりで買ったので、大ボリュームが嬉しい。
「何をそんなに焦っているんだ。じっくり遊べよ」
と、1年前の自分に言いたいです。
ちなみに、無料アップデート(無料DLC)が第10弾まで出ており、色々な追加・改良により発売当時の不満点の多くは改善されています。
チーム戦:2人を引き連れてリーダー気分
前回はアバターを操作する仕様が自分にハマりませんでした。
3人チームを原作キャラ3人で固めることも可能。
でも特化型アバターの方が強いので、結局は自分アバターで他2人引きつれる形になります。
前回はアバターより原作キャラで遊びたい気分だったので萎えました。
でも久しぶりに遊ぶと、これはこれで楽しいです。
クウラやブロリーをRPGの仲間のように引き連れて戦わせるのは、そいつらを操作するのとはまた違う趣があります。
それにオリジナルキャラのアバターだからこそ幅広いカスタムが可能なんですよね。
悟空が指先や目からビーム撃ったり、フリーザが元気玉作ったりしたらオカシイわけで。
アバター+2人の構成は、遊びの幅を上手く広げていると感じました。
アプデ(無料DLC)により原作キャラもある程度カスタム可能になりました。
とはいえ、中途半端にカスタムしたキャラより完全特化アバターの方が強いことにすぐ気づくのであまり使わない。
悪い点
再びプレイして本作の面白さに気づくと同時に、やっぱり悪いものは悪いと再認識した難点もあります。
対戦画面が見づらい
3対3の6体が入り乱れる対戦画面はカオス!
タイマンでもついていけないほど激しい動きで3対3のチーム戦。
カメラワークが目まぐるしく動き、エフェクトも派手。
結果、自キャラすら見失います。
同じように3D空間の複数戦といえば「ガンダムvs」シリーズが思い浮かびます。
ガンダムvsは2対2。
私にとっては2対2でもややこしすぎてついていけません。
3対3はさらに厳しいです。
ガンダムvsの“カオス度”を2×2=4とすれば、本作は3×3=9。
このカオスさは何十時間プレイしても慣れない。
まともに戦うのは諦めて「遠くから気弾必殺ぶっぱで良いや」な心境になります。
前記事で「画面が不自然にグレー」と言いました。
今回、オプションの明度調整でグレーなフィルタを消せることに気づきました。
前回テキトーなこと言ってすんません。
試しに明度最大にしてわかったのは、明るいと画面内の動きが激しすぎて眼が疲れる。
グレーがデフォなのは制作者の配慮だと感じました。
あと、明るくするとグレー以外の難点が目立ちます。
・テカテカすぎてキャラのCG感が目立つ
・チーム戦に合わせてカメラワークが引き気味で没入感が薄い
やはり原作・アニメらしさは『スパキンメテオ』の方が上だと再認識しました。
演出デモとロードでテンポが悪い
乱入、ステージ移行演出でテンポが悪い!
目の前の相手を倒してもクリアになりません。
新手が何度も乱入し、そのたびにカット不可の登場デモが入ります。
ときには「1発殴る→乱入」の繰り返し。
そのたび登場デモで操作する手を止められ、もうやってらんない。
再挑戦後も登場デモはカット不可。リトライのたびに最初から乱入デモを見続けることになります。
さらに高難度ほど乱入の回数が増加し、終盤はもう無限ループのように延々と乱入が続く。
例えば終盤のパラレルクエストでは悟空とベジータが両方「超サイヤ人→ベジット→超3→ベジット→超4→超4ゴジータ→ゴッド→ブルー」と延々と変身・合体して乱入。
変身するたびに全快する現象も謎だし、「最初からブルーになれ!」と言いたくなります。
乱入が多いだけでなく、ルールがわからないのがツラい。
終わりが見えないので疲労感が倍増します。
人間はゴールが見えていれば苦労を耐えられるもの。
遊園地のアトラクションや飲食店で「~分待ち」と表示するのはそのため。
ルールを決めるか、ゴールを見せてほしいです。
クエスト失敗したときリトライできないのも苛立ちます。
同じディンプス開発の「インフィニット ワールド」(2008年:PS2)から8年経ちハードが二世代進んだのに、この点は進化していない。
テンポが悪いのは戦闘だけではありません。
記事前半、良い点で述べた箱庭マップにも問題があります。
ロードを挟むことが多々あり、テンポを損ねます。
全体マップとは別の小エリア「次元の裂け目」へ移動するときにロードが入り、小エリアで建物に入るとまたロードの二段構え。
キャラセレクト画面に入るだけで長いロードが入るのも気になります。
「やっぱやめた」つって画面閉じるとまたロードでイライラ。
海外の大作開発スタジオなら、この程度のマップは全エリア完全ロード無しで作れると思います。少なくともキャラセレで長いロードが入ることはないはず。
例えば「NFSペイバック」 「ザ クルー2」は、アメリカ全土クラスの広大なマップでほぼロード無しのシームレスなファストトラベルを実現しました。
対して日本の開発スタジオは技術力が数段落ちるのではないかと。
本作はPS4版だけでも全世界700万本以上売れたし、追加キャラ2体で694円というバカ高いDLCもたぶん売れている。
その莫大な利益を次作に向けた人材・設備投資に回して貧欲に技術をアップデートしてほしい。
高難度PQ・EMが理不尽
クエスト難度が上がるほど、オフラインでチーム戦をプレイする「歪み」が見えてきます。
クエストは次の2種類。
・PQ(パラレルクエスト)
・EM(エキスパートミッション)
どちらも最難度ステージは1人で遊ぶと難しいを超えて理不尽に感じてしまうため、「ゲームとしてどうなんだこれ?」と思うことが多々あります。
まず敵が強すぎてまともに接近戦をさせてくれません。
タイマンでもボコられます。
囲まれてたらボコボコにされすぎて、自キャラがビリヤードやバレーボールの玉になります。
よって、よほど上手い人以外は漁夫の利を狙うしかない。
PQは漁夫の利を徹底すればクリアできるのでまだマシです。
問題はEM。
EMは、オフラインで遊ぶプレイヤーにとって理不尽要素が多すぎます。
・仲間はランダムで選ばれた他人アバター
・回復アイテム使用不可
・理不尽に強いEM敵専用技
・EM専用ギミック「洗脳」「離散攻撃」「邪悪な結晶」「超特大気弾」
専用ギミックは演出デモで強引に割り込む上に防御手段がない。
対処法を知らないと理不尽に全滅します。終盤はどう対策してもムリっぽい。
「超特大気弾」以外はこちらに一切リターンがありません。時間を引き伸ばされるだけです。
そもそも原作に洗脳攻撃なんてないわけで、「何このシステム?」と疑問です。
(追記:原作に「バビディの洗脳」があったことを忘れておりました。ただ、アレが効くのは元々悪い奴です。)
オフラインのEMは、CPUの仲間5人と共闘です。
こいつらがデクの坊すぎる。
敵の行動を警戒せずみんなバカみたいに寄っていくため、洗脳攻撃のターゲットになる自キャラが接近戦を挑むと全員が洗脳攻撃を食らって試合終了。
よって自分は戦況を遠くから眺める、徹底した漁夫の利作戦でいくしかない。
仲間は敵の攻撃を散らすオトリに使ってなんぼです。デコイみたいなもん。
徹底した漁夫の利作戦でもクリア困難なヤバいEMがあります。それが以下の2つ。
■EM11「ドラゴンボールから生まれし悪魔」
敵は一星龍だけ。乱入なし。
しかしこの一星龍、
・防御力が高い
・通常攻撃無効
・多数の無敵技
ようするに、非常に硬い。
これだけ硬いのに、普通に必殺技を防御しやがるのも泣けます。
極端な気弾必殺カスタムで遠距離からコツコツ削り、後半に仲間が減って自分が攻撃されたら超ソウルの自動回復でカバー。
これでようやく倒せるけど、やってることがマゾすぎます。
マキシマムチャージ無しでどうやってクリアするのか教えてほしい。
途中4回の「邪悪な結晶」(強制ザコ戦)があり、そのたびにロード2回を挟んでテンポが悪いのもツラいです。
■EM15「極限の悪意…!!」
これは完全にクソゲー。
他のPQ・EMは百歩譲って納得します。でもEM15のオフラインだけは絶対にクソゲー。
EM11の通常攻撃無効に加え、敵が超攻撃力&限りない乱入でツラい。
ギミックは超特大気弾なので、むしろチャンスタイムです。
気弾必殺技を連発すれば簡単に押し返せるので美味しい。
その分、EM敵専用技がヤバい。
専用技が強すぎて、もう敵キャラが誰だろうと関係ないです。
・全方位弾
・かまいたち
どちらも広範囲、多段ヒット、超威力。
いきなりぶっぱなしてくる上に発動中無敵なので防ぎようがないです。理不尽すぎる。
専用技はEM11でも使ってくるけどEM15はより高頻度。少しでも攻め込まれるとすぐに使ってきます。
この超強力な専用技に対して、仲間CPUが無防備すぎる。
まっすぐ敵に近寄り、ごっそり体力を奪われてバタバタと落ちていく。一撃で全員やられることもある。
自分は離れるかガードすれば良いけど、仲間の被弾は防げません。
前半をどう乗り切っても4体目のゴールデンフリーザ戦あたりで仲間の体力が2割まで削られ、専用技1発で全員まきこまれて終了。
仲間が落ちるとオトリ役が減り、自分がターゲットにされて気力溜めも攻撃する隙もない。敵は超攻撃力なので1、2回ラッシュを食らうだけでもう瀕死です。
仲間が復活しても範囲攻撃ですぐ全滅。
オフラインでは打開策が見えません。
オンラインで気弾特化キャラが揃ってようやくクリアが見えるかな、って感じ。
クソゲーに両足突っ込むほど酷いのはEM15だけとはいえ、EMのオンライン用ギミックと専用技はオフラインだと理不尽でストレスが溜まります。
まとめ:じっくり遊べばけっこう面白い
一年前に手放した本作、今回は時間を忘れて遊ぶほどハマりました。
人間、1年も経てば趣味嗜好が変わるものです。
本作をさっさと手放した方も、久しぶりに遊べば意外と楽しめるかもしれません。
とりあえず1人で遊ぶ場合の最強キャラは完成したし、EM15でうんざりした本作はいったん休憩。
同じく買い戻した「スパーキングメテオ」をやります。
ゼノバース2とメテオが揃ったとき、ドラゴンボールファンの願いは叶うのです。
ドラゴンボール ゼノバース2 for Nintendo Switch
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