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スーパードンキーコング【評価/攻略】SFCの限界突破!

投稿日:2018-04-07 更新日:

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「いつものドット絵と全然違う!」
当時、小学生の私はプリレンダCGの美しいグラフィックに度肝を抜かれました。

その秘密に迫りながら、本作の魅力を紹介します。
ノーコンクリアに挑戦したプレイレポつき。



スーパードンキーコングってどんなゲーム?

「スーパードンキーコング」とは、スーパーファミコン(SFC)の横スクロールアクションです。

1994/11/26発売。SFC歴代売上4位(日本国内)の大ヒット作。
開発はイギリスのレア社。

 

シリーズ初作の本作は「2」「3」と比べると簡単で、サクッとコンパクトに遊べます。

ヌルゲーでも難ゲーでもない絶妙な難易度。

リズムよく配置された敵やタル大砲でテンポ良く進めます。
そのリズムを利用した罠があり常に緊張感もある。

進むたびに変化を楽しめるレベルデザインも絶妙です。

色んなギミックが手を変え品を変え登場。
先に進むたびに学習して上達する実感があります。

雰囲気は「2」「3」と比べると素朴で落ち着く。

総じて、シリーズ最高傑作と評判の「2」と甲乙つけがたい傑作です。

 

サクッと遊べる中、プレイ体験は濃厚です。

ステージのパターンが豊富で飽きさせない。

ワールドは6レベルに分かれており、レベルごとに採掘場や雪山などテーマが異なります。
進むたびに景色が変わって楽しい。

 

ワールドマップ→各マップへの移動は自由。
一方、マップ→ワールドの移動は飛行機を使うかボスを倒す必要があります。

そのため、新しいマップに行くと数ステージクリアするまでセーブできません。
この仕様が「残機が…次のセーブポイントはまだかぁ~」と焦りと緊張感を生みます。

 

操作キャラはドンキーコングとディディーコングの2人。
非操作キャラは後ろからついてきます。いつでも交代可能。

2キャラには性能差があります。

・ドンキーは頑丈な敵を倒せる
・ディディーは機動力が高い

状況に応じて交代すると有利。
かと思いきや、ゲームに慣れると敵は倒さずさっさと飛び越えるのでドンキーの出番は少ないです。

 

2人プレイ対応。友達と一緒に楽しめます。

・それぞれのチームで交互に遊ぶ
・それぞれのキャラを担当
この2パターンから選択可能。

後者の場合、上手い人がディディーを担当するとドンキー担当は出番が無くて退屈。

 

グラフィック

まず特筆すべきは、グラフィックの美しさ。

プリレンダリングの3Dモデルを作る→2Dアニメーションに落とし込む。
この技術を駆使したグラフィックは他のSFC作品とまるで違う。

CG開発ツールは「ジュラシックパーク」「ターミネーター2」などに使われた当時最新のもの。
そのCGを「複数の色を交互に高速に点滅させる」というレア社の独自技術により、SFCの限界を超えた色数※で表現します。

 

デザインセンスも素晴らしい。

敵キャラにまで親しみを感じます。
ワニ、ネズミ、ハチ、ヘビ、魚、サメ、タコなど様々な動物が入り乱れてにぎやか。

背景の質感表現も素晴らしい。ステージには大自然の魅力が溢れています。
雪山ステージは本当に雪山に来たような気分になる。「クリスタルトンネル」は2020年の今見てもうっとり。

キャラが見やすいのも凄い。
豪華なグラフィックを見せつつ、遊びやすいように配慮されています。

 

発展途上のCG技術をただ取り入れるだけではない。いきなり完璧な表現で仕上げてきたのが凄い。
ゲームとして完成度が高いので今遊んでも楽しいです。

実は、ファミコン~PS2の画面解像度はあまり差がありません。
本作のグラフィックが次世代機水準に見えるのは色数の影響が大きい。

■解像度
・FC :256×240
・SFC :256×224 512×448(インターレース) ※例外あり
・PS1 :256×224 640×480(インターレース)
・PS2 :720×480(インターレース)

■色数
・SFC:32,768色
・PS1:1677万色(=フルカラー)

 

音も凄い。
グラフィックと同じく現在でも唯一無二の魅力があります。

サウンドメモリの限界を感じさせない贅沢な音で、BGM単体で満足感がある。
「アンビエント」(環境音楽)を巧みに取り入れた幻想的な音楽が、耳から頭へすっと入ってくる。
集中して勉強したいときなど、作業用音楽としても聴きやすい。

コンポーザー(作曲)はデビッド・ワイズ氏。
スーパードンキーコングシリーズ以降の活躍が少ないこともあり伝説的存在です。

 

着地、鳥の羽ばたきなど細かいSEも秀逸。
敵を倒したときの「あ゛ー」「フゴォー」といった生々しい叫び声が耳に残ります。
蜂を倒したときのSEは、生々しすぎて続編「2」で修正されたほど。

サウンドトラックがプレミア化しているのは有名な話。
「2」サントラはなんと20万円。

現在の値段を確認しよう↓

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ノーコンクリアに挑戦!

今回、久しぶりにプレイしました。
せっかくなのでノーコンティニュー(ノーコン)クリアに挑戦します。

小学生時代から数えて何十回とクリアした作品だけど、ステージ内容はほとんど忘れました。

ノーコンクリアできるのか半信半疑でスタート。

 

開幕、2人揃ったらさっそくディディーに交代します。

・動きが遅い
・体が大きいから食らい判定がデカい
・タルを頭上で持つから横方向に無防備
・角度をつけて投げるから扱いづらい。モーションが遅い

このようにパワー系ゴリラは不遇。活躍機会は少ないです。

 

1-4「サンゴの海」。
海の表現も見どころ。
水中の浮遊感があり、慣性でスイスイ進むのが気持ちいい。
海ステージのBGMは切ない気持ちになる名曲。

 

コング達を手助けしてくれる「アニマルフレンド」は操作が難しい。ミス要因になることが多いです。
特にダチョウ、カエル、サイが危険。接地感が無い。

 

1-5「タルたいほうの谷」でタル大砲の連続。
私はタル大砲が苦手です。せっかちだから回転を待てず、すぐ発射してミスる。

 

2-2「マインカートコースター」で早くも残機を吐き出しました。

カエルでも残機を消耗しつつレベル2を突破。

 

3-3「ジンガーの森」。
いよいよ難易度が上がってきました。
同レベル内でもステージ難易度にバラつきがあります。
たまに難関ステージが前~中盤に置いてあるのが恐い。

 

3-5「裏切りマンキーコング」でマンキーコングに残機を削られつつレベル3を突破。

 

レベル4は、中盤にして本作最難関。

4-1「ふぶきの谷」がいきなりレベル中最難関。
何度もミスり、たまらずアニマルフレンドのダチョウに乗ると扱いづらくてミスる二段構え。

先に進むとだんだん吹雪が激しくなり、不穏な音楽になります。
音楽を反映するように、タル大砲が連続する後半の難しさが異常。みるみる残機が減りました。

 

以降もレベル4は難所が続きます。
しかも4-5を越えるまでセーブできません。

レベル4を凌げるかどうかがノーコンクリアの分かれ目です。

 

4-4「クロクトパスの海」。
水中ステージの難易度もアップ。
イカの動きのいやらしさはマリオ譲りですね。

 

4-5「トーチライト トンネル」。
方向転換のたびにスコークスライトがフラッシュして目に悪い。
なるべく方向を変えずに進みたいけど、必死すぎてそれどころじゃない。

 

難関レベル4を突破し、なんとかレベル5へ。

5-4「ヘドロのみずうみ!」は水中ならではの初見殺しが目立ちます。
画面外からいきなりスピナーが現れ、慣性がついているので気づいたときには避けられない。

 

5-6「オンボロこうじょう」。
オンボロすぎて一定間隔で停電します。
「真っ暗でも進める俺スゲー!」と思わせてくれる絶妙な暗転時間。

 

レベル5ボス「ダムドラム」。
吐き出すザコ敵を倒し続けるとなぜか倒したことになります。

ボス戦は「2」に比べて単調です。
まあシリーズ初作だから仕方ないところですね。

 

レベル4を越えた後はわりとスムーズに最後まで進めます。
ノーコンクリアが見えてきました。

 

6-5「最後のステップ」はステージ名通り最後に初見殺しがあります。
ステージ最後、足場に居座る敵をディディーで踏むと跳ね返されて落下死。
ドンキーに交代すると、モーションが遅いから後半の早い展開についていけないジレンマ。

 

7-BOSS「キングクルールのふね」

ついにラスボス戦。
見事倒してノーコンクリア達成…?

 

いきなり立ち上がってめちゃ鋭い軌道でジャンプしてきた!

タイミングを覚えておらず、なす術もなく敗北。

何度目かにコツをつかんで倒せました。ノーコンクリア達成!

 

この期に及んでエンディング専用モーションとか、もうどんだけ作り込んでるんだと。

 

まとめ

・グラフィック
・サウンド
・アクション
各要素が飛び抜けて素晴らしい。
それが見事に融合したのだから面白くないわけがない。

SFCを代表する名作です。
未プレイの方はぜひ。







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-アクション, SFC

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