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STEEP【感想/評価】ウィンタースポーツが嫌いになりそう

投稿日:2019-01-17 更新日:

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STEEPってどんなゲーム?

Steep(スティープ)とは、ヒーハー!なオープンワールド・ウインタースポーツゲームです。
ubisoftから2016/12/22発売。

 

広大なオープンワールドのアルプス山脈をスノーボードやスキーで滑りまくり、良いロケーションを発見して、また滑りまくります。

ときには崖から飛び出してパラグライダーやウイングスーツで飛ぶ。気分は「ヒーハー!」。

開発スタジオは20分でスキー場に着くアルプスの麓にあり、スタッフはいつもウインタースポーツを楽しんでいるのだとか。
その楽しさをゲームにしたいという思いで作ったらしい。

ちなみにSteepの意味は「急勾配」。

 

舞台の雪山は、広大なオープンワールドです。

ゲーム中のロードは山脈を切り替える時だけ。

・ファストトラベル
・イベントのリトライ
もロード時間なしで快適です。

 

操作は簡単。

目押しやコマンドは不要。

・左スティックで加速・移動
・右スティックを後~左右に入れるとエッジが入る
・R2を押す~離すでジャンプ
ほぼこれだけで滑れます。

スノボ、スキーの操作はほぼ同じ。
イベントも共通。スキーでクリアできないイベントがスノボであっさりクリアできることも。

ジャンプ後、左・右スティックを傾けるだけで色んな空中技(トリック)を出せます。
滞空中「ヒーハー!」「おいおい嘘だと言ってくれ!」と叫ぶ様は愉快です。

 

こんなに広大な雪山を、様々な手段で無制限に移動できるゲームは史上初。

「ファークライ」「the crew」などオープンワールドゲームでおなじみ、ubisoftの開発力を見せつけます。

 

難点

結論をいうと、私はあまり楽しめませんでした。

以下、文句だけ言います。

 

グラフィック

雪山といえば、自然が広がる美しい景色。
その醍醐味をあまり堪能できません。

 

なんだかグラフィックがイマイチ。

・ライティングが美しくない
ぼんやりどんより。自然光らしい美しさを感じません。光がイマイチで雪山の魅力半減。

・フレームレートが低い
動きの滑らかさがイマイチだとウィンタースポーツの魅力半減。

・オブジェクトが多い場所は画面がガビガビ

 

そのグラフィック以上に、マップの作りがイマイチ。
マップの規模が大きい反面、中身が粗いです。

コピペのような安っぽい樹木。
岩はのっぺり。形もなんだか不自然。
氷上は黒板みたい。

これちょっと酷くね?

氷がチョコクロワッサンのようでキモいです。

氷ってこんな色?
雪を被る方向がバラバラなのも気になります。
(実物通りだったらごめんなさい)

 

総じて、雪山の表現がイマイチ。
質より量です。

元も子もないことを言うと、そもそも景色を堪能する場面が少ない。
滑降中は視点が下に向くので見えるのはデコボコな地面ばかり。

 

挙動・操作

挙動・操作の魅力が薄い。

ウィンタースポーツ好きのスタジオが作ったとは思えないフィーリングです。

 

挙動にリアリティがありません。
そこでそう動くか?みたいな違和感。

かといってゲームらしいメリハリも無く、チェックポイントを通るだけの何かをやってるような印象です。

トライアルゲーなのにトリックの面白味もありません。
左・右スティックを傾けるだけ。スコアが高い技だけ使えば良いので使い分ける意味も無い。

 

簡単操作の反面、競技の面白味が削がれしまった感があります。
ウィンタースポーツの醍醐味とか忘れて「そういうものだ」と割り切って遊ぶしかない。

操作体系がしっくりきません。
旋回=LRスティックが、なんか違う気がする。

・LRトリガーを旋回
・Rスティックをカメラ自由操作

この方がエッジを使って旋回する雰囲気が出るのでは。

 

カメラの問題も大きいです。

進行方向と一致しない=キャラの目線とシンクロしない。

ラジコンを操っているようで、スピード感も没入感も無い。
画面に対してキャラが真横に動くようなときがあり、見通しの悪さでミスって苛立ちます。

 

難易度

難易度の上げ方に疑問を感じます。

難易度が上がるほど、コースレイアウトでストレス度が高まる。

レベルの高い滑りを追求するというより、意地悪なコースとの戦いを強いられます。

 

例えば、

・フィニッシュラインを林で隠す→ラインを外すと道に迷ってゴールできない

・ジャンプの着地点にピンポイントで当てにくる岩を配置。

・コース途中にいきなり嘘くさい分岐が出現。ルートを間違えると終了

このように気持ち良く滑らせない工夫が盛り沢山。
ウインタースポーツが嫌いになりそう。

 

さらに、意地悪コースとチェックポイント制の合わせ技がツラい。

チェックポイントの判定が異様に狭いです。ギリギリ内側を通ってもダメ。

邪魔なオブジェクトやギャップで跳ねてラインを外すと、滑る一方で登れないから挽回不可能。
1ミス即リトライを繰り返すハメになります。

だから長いコースはやりたくない。
参考タイムが1分以上だと滑る前からゲンナリです。

コース復帰機能が無い。

これも1ミスリトライの要因。

滑降する一方なので、自力復帰はほぼムリです。

転倒すると壊れた人形のようにゴロゴロと転がり続け、プレイヤーにできることはありません。

「長いコースのゴール前の地形にハマり、目の前にゴール見えているのに詰み」
みたいなことが多々あります。

 

操作うんぬんより細かい凹凸の影響が大きくて運ゲーに感じるのも萎えます。

目視できないギャップに跳ねられて一瞬で吹っとぶと、やる気も吹っ飛ぶ。繰り返し練習するのが虚しくなります。

 

スコアの採点基準もさっぱりわかりません。
計算が極端。ちょっとしたスピード・飛距離の差で300→2000Pに跳ね上がります。

転倒したまま急斜面を真っ逆さまに落下、そのままフィニッシュでゴールドメダルとか変な状況も頻発。

 

苦労してクリアしても上達を感じません。

「the crew2」といい、ubsoftは難易度調整の方向を間違っている気がします。

 

これで詰み!?
こんなに頑張って滑ってきたのに最後の数mのズレで詰み!?

滑降する一方なのでラインを外したら修正が効きません。
少しのズレで物理的にゴール不可能。

その他

オンライン要素、DLCを抜いたら内容が薄い。

「the crew2」と同じ、「雪山は用意した。あとは勝手にやれ」状態。

単発のチャレンジイベントをこなして経験値を溜めるだけ。ストーリーも大会も無い。

成長要素も無いです。
能力値や技の習得は無い。スキル、ボードなど装備にも性能差無し。
トップスピードが上がるとかトリックが解放されるとか、そういう楽しみは一切ありません。

10秒で終わるようなイベントを繰り返したら、あっという間にやることが無くなりました。

 

マウンテンビュー(全体マップ)やメニューのデザインが使いづらい。

オシャレさのために使い勝手を犠牲にしており、イベントを選ぶのに苦労します。

・高低差が激しいので位置関係がわからない
・カーソルのレスポンスが悪い
・真上視点、一覧選択無し
・DLCコンテンツが混在してややこしい

これらの難点が相まって、カーソルが意図しない場所に吸われてイライラ。
どんだけDLC買わせたいの。

 

オンライン専用。
どこにいっても他プレイヤーのゴーストが勝手に出現して気が散ります。
俺は1人で滑りたいんだ!

 

まとめ

ubisoftらしいゲームです。

広げた大風呂敷の中に何も入ってない。

・ガジェットの切り替え
・だだっ広いオフロードのオープンワールド
・単発イベントをこなすだけのゲーム進行
・イベント自体は1ミス即リトライの、昔ながらのマゾ仕様

車がウィンタースポーツになっただけで、やってることが「the crew2」と同じじゃないかと(crew2が後発)。難点そのままだし、マンネリ感があります。

またしても、「俺、ubisoftのゲームはダメかもしれない」と思った一作です。






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