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クロックワークナイト 上巻【レビュー/評価】ぺパルーチョのもっさりアクション

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クロックワークナイトってどういうゲーム?

サターン発売直後の目玉作品

クロックワークナイトはサターン発売直後の目玉作品。

どういうゲームかというと、
「ゼンマイ仕掛け人形のおっさんが、オルゴール人形の姫を敵から救出するゲーム」です。

といってもよくわかりませんよね。
プレイしてもよくわかりません。

とりあえず、オーソドックスな横スクロールアクションゲームです。

 

サターン本体発売の約1ヶ月後に発売されました。

ここで、当時のサターン作品をご覧ください。

1994年11月22日 (ロンチタイトル)
・バーチャファイター
・ワンチャイコネクション
・MYST
・TAMA
・麻雀悟空 天竺

12月2日
・ゲイルレーサー
・真説・夢見館 扉の奥に誰かが…

12月9日
・クロックワークナイト 上巻

どうです?
本作が目玉作品に見えてきませんか?

本体発売直後の薄いラインナップの中で、相当な注目を集めていた作品なんです。

その注目に値する内容なのか、ここから詳しく見ていきますね。

 

主人公はブリキのおっさん「トンガラ・ド・ぺパルーチョ三世」

まず「この主人公キャラ誰?」って話からいきましょうか。

主人公は「トンガラ・ド・ぺパルーチョ三世」ことトンガラ。
「クロックワークナイト(時計じかけの騎士)」がモデルのおっさんです。

カッコ良くも可愛くもない。なんだか不気味。
好きになる要素が無いような気が…

 

でもキャラ人気なんて結果論だと思うんです。
マリオだって配管工でオーバーオール着たなおっさんだし、トイストーリーのウッディも不気味じゃないですか。

トンガラの人気が出なかったのは作品と時代が悪かった、ということにしておきます。

 

武器はキーブレード。
キングダムハーツを先取っている!(?)

 

独特のグラフィックと狂気じみた世界観

グラフィックは見ての通り、粗いプリレンダCG+粗いポリゴン。
オモチャの世界ということで、眼が痛くなるようなバキバキの色彩。

次世代機ならではの表現ではありますが正直、SFCのドンキーコングの方が綺麗です。

 

普通の部屋がなぜか危険満載のスリリングなステージになっています。
オモチャから見れば、キッチンだって恐怖の仕掛けが盛りだくさん。コンロやシンクが牙をむく!

 

ほんわかした世界観かと思いきや、どこか洋物ホラーのような狂気を感じさせます。
最初の腹話術人形みたいなボスがいきなりヤベー奴。

 

シンプルな操作、おなじみのステージギミック

以上のようにグラフィックと世界観は独特ですが、操作はいたって普通&シンプル。

またステージギミックはプレス地帯やワープ迷路など、どこかで見たようなものばかり。

見た目とは裏腹に、いたって普通の横スクロールアクションです。

シンプルな操作と合わせて
「次世代機でグラフィックは変わるけど、それ以外は進化しないんだなー」
と思わせる堅実な作り。

 

操作方法は
・ダッシュ:方向キー2回
・ジャンプ
・攻撃(つかみ)
だけのシンプル操作。ボタン2つしか使いません。

方向キー2回入れのダッシュ操作は違和感あります。
アクションゲームはボタンダッシュが一般的なので。
やはり不満の声が多かったのか、続編の下巻ではオプションでボタンダッシュに変更できるようになりました。

 

キーブレード攻撃は判定が見た目通りに細いのがもどかしい。高低差があると全然当たりません。
もう少しマシな武器は無かったのか?と問いたくなります。

攻撃ボタン長押しで、気絶した相手を掴んで投げることが可能。
使い所はわかりません。ラスボス前のボスだけには必須です。

 

挙動を一言でいえば「もっさりアクション」
なんでしょうこのもっさり感。慣性が強いというか。

もっさりな上にまるで接地感がありません。常に上滑りしている感じ。

マリオなどの良作アクションって、挙動で自然な重力や地面との摩擦を表現していますよね。
本作をプレイすれば、それがいかに凄いことなのかがわかります。

 

本作の発表時「(こんなオッサンではなく)なぜソニックを出さないのか?」と不評だったらしいです。

その気持もわかりますが、ゲーム性が全然違いますからね。
こんなもっさりアクションがソニックだったら不評どころの話じゃない。

 

難点

本作の注目度は高かったにも関わらず、有名でもなく良作扱いもされていません。
それには前述のもっさり感以外にも理由があります。

 

ボリューム少なめ

ステージ全8面、ボス5体とボリュームは少なめ。

舞台は以下の4種類

・子ども部屋女
・〃男
・キッチン
・屋根裏

それぞれ各2面あり、2×4で全8面。
初見でも2時間でクリアできる感じ。

フィールドマップのような画面もありますが操作できません。デモ画面みたいなもの。

 

8面でもロックマンXのように1ステージが濃密なら良いのですが、遊び応えが少ないです。

休憩区間とギミックが交互に配置さているような構成で間延びしており、敵が雑に配置されてるような大味さ。

これでは短い時間で濃いプレイ体験もできず、ボリューム不足が気になってしまいます。

先に進むだけでなく、隠しアイテムを探す探索要素もありますが…
それ込みでもボリューム不足。

 

調べたところ、本作は当初「上巻・下巻」に分ける予定ではなかったらしいです。

制作が遅れてロンチタイトルに間に合わず、とりあえず年内に出したいから途中までを「上巻」として発売したのだとか。

その話を聞けば、このボリューム不足も納得。

 

難しい、というよりツラい

なかなかの難易度。
難しいというよりツラいです。

間延びしてムダに長い上、チェックポイントが無い。セーブ機能もなし。
通しでクリアする必要あり、これが難易度をはね上げています。

 

ステージ構成は、タイミングや操作が難しいとかじゃなく初見殺しが強め。

地形が背景に同化しており見づらい。
しかも奥から敵が出てくるとか、奥行きを活かしたギミックがあるのも厄介。
初見で見切るのは困難です。

もっさりアクションなのでとっさに反応するのも難しい。
見てからテンポ良く反応できないので、アクションゲームとしては楽しくないです。

 

良作アクションといえばSFCの「スーパードンキーコング」シリーズ。

どんなアクションも爽快に動ける一方、一瞬も油断できないステージ構成。
「気持ち良いからスピードを出したい」「でも安全に行きたい」と常に気持ちが揺れ動く。そのスリルを楽しむ自分がいる。

そんな感じを味わえるのが良作ってものではないでしょうか。

対して本作は良作とはいえません。
「普通のもっさりアクションゲー」という評価に落ち着きます。

 

ちなみに難易度イージーにすると、ラスボスと戦えないという酷い仕打ちを受けます。

このゲーム、ラスボスは全ボス中最弱クラスで、ラスボス前のボスが一番強い。
なので、ラスボスと戦えないのは嫌がらせです。

 

まとめ:オススメ度は低いけど普通に遊べる

独特のグラフィックと狂気じみた世界観は引き込まれます。

肝心のアクションゲームとしての出来は、過去に沢山出ている良作の劣化コピー。
よってオススメ度は低いですが、堅実な作りなので普通に遊べます。

 

エンディング後、せっかく助けたヒロインが目を覚ましません。
半年後に発売された下巻に続きます。

しかし下巻が発売された頃には本作の注目度は急降下。もはや見向きもされないシリーズになっていましたとさ。

そのうち下巻もプレイします。

さっそくプレイしました↓








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