思い入れはあるけど、ゲームの内容は全く覚えていません。
ゲーム画面を見て親父が「おお、さすが新型ゲーム機は違うなー」と言ったのは覚えています。
「SFCのスーパードンキーコングの方が綺麗なんだけどなぁ…認識がインベーダーで止まってる親父を騙したようで悪いなぁ…」
と思い、買ってくれた親に申し訳ない気持ちになりました。
妹や同級生に見せると「おねだりして買ったのがコレ?」みたいなリアクションで気まずい空気になりました。
そんな思い入れのある、私の初サターンソフトを紹介します。
「スチームギアマッシュ」ってどんなゲーム?
「スチームギアマッシュ」とは、クォータービュー(斜め上視点)のシューティングアクションゲーム。
開発はタムソフト、販売はタカラ。1995/9/29発売。
主人公は、ボンバーマンをゴツくしたようなロボ「マッシュ」。
玩具メーカーのタカラらしいデザインです。
ちなみに、タイトルの「スチーム」要素は背中の蒸気エフェクトと被弾SE「ポー」だけ。
「博士の娘を救いに敵の基地へ単機で乗り込む」
のが大まかなストーリーです。
ステージ構成は、アクション面4つ+シューティング面2つ。
アクション面ではショットやボムで敵を倒し、ジャンプで駆け回って立体的なマップを探索します。
シューティング面は斜め上スクロール。
グラフィックは粗いです。プリレンダCGがガビガビ。
次世代機のパワーは感じにくい。
音楽は印象的でメリハリのある良曲。
23年たっても「ああ、懐かしー」と思えました。
実は当時クリアした覚えがありません。たぶん空シューティング面で諦めました。
初ソフトでさっそくサターンを買ったことを後悔し、スーパーファミコンを引っ張り出してクロノトリガーやドラクエをやっていたような覚えが。
今回、23年ぶりにプレイしてクリアを目指します。
なぜサターン最初のソフトに本作を選んだのか、全く覚えていません。
当日、ファミ通クロスレビューを見て無難そうなのを選んだっぽい。
加えていうと、PSじゃなくSSを選んだ理由もわかりません。
この2択で人生変わったと思います。
1995/9/29当時、どちらのハードもソフトは微妙でした。
サターンで目立つのは、
バーチャファイター
クロックワークナイト
パンツァードラグーン
リグロードサーガ
Dの食卓
シャイニングウィズダム
ぐらい。
…とりあえず本作を選ぶのもムリはない気がします。
対するPS勢は、
リッジレーサー
KING’S FIELD
闘神伝
鉄拳
エースコンバット
アークザラッド
ボクサーズロード
こちらも渋い。
今でこそ大作シリーズ盛り沢山に見えるけど、当時はどう転ぶかわかりません。
ハード戦争は「FF7」が出るまでは良い勝負。むしろSS優勢でした。
サターン本体を選ぶのもムリはない気がします。
難点:23年ぶりのプレイで悶絶
2018年、23年ぶりにプレイして悶絶しました。
当時の自分がクリアを諦めるのも仕方ない難点が多々あります。
まず操作性に難あり。
斜め上視点により、入力方向が45°ズレます。
真っ直ぐ進むのが斜め入力なので、ずっとムギムギと斜めを押し込む状態。
サターンパッドの十字キーが優秀だから辛うじてプレイできます。PSパッドの十字キーならムリ。
サターンパッド(サタパ)の斜め入力しやすい十字キー+前面6ボタンは格ゲーに最適。
現在でも格ゲー用最優秀パッドです。
私はUSB基盤に入れ替え、ハンダ付けで純正LRキーに交換したサタパを5個持っています。
しかしPS3→PS4に移行して使えなくなりました。残念。
操作性と同じくらい視認性が悪い。
高低差がある上、キャラの影が見にくいため位置関係が非常にわかりにくい。
避るにも当るにも位置がズレます。
そんな中、視認性なんぞ知ったこっちゃない攻撃が押し寄せます。
・画面外から超スピードで体当たりされる。撃たれる
・物量作戦の雑なレベルデザイン
後半はまともに付き合うのがバカらしくなってきます。
・見た目通りに判定が大きい&無敵時間が短い
敵の側にいるだけで連続被弾して体力半分減る。
・敵弾だけなぜか高低差を無視
敵は縦横無尽に飛び回って攻撃する一方、こちらは緻密な調整を強いられます。
自キャラの攻撃は8方向ショット。
方向調整が難しい上に判定が小さい。
高低差と相まって当てたい部位に全然当たなくてイライラ。
特に、空中敵に攻撃を当てるのが至難の業です。
移動方法「LOCK」で攻撃方向を固定するのがコツといえばコツ。
てかLOCK以外の機能が存在する意味がわかりません。
劣悪な操作性と視認性が相まってアクションゲームとして感触が悪い。
気持ちよくない。ストレスが溜まる。
さらに、エリア移動で敵復活します。これがツラい。
劣悪な操作性と視認性に耐えて敵全滅させても無意味。
右往左往するうちに削られ、いつの間にかゲームオーバーになります。
総じて、爽快感は皆無。
その他の難点
・部屋を示すような目印がないのでセーブ無しでボス部屋に入りがち
いきなりボス戦が始まり、初見殺し攻撃の嵐で絶望。
・ステージがどこも似たりよったり
全部工場です。ジャングルとか砂漠とか雪山とか、もっと景色を変えてほしい。
爽快感は無いけどやり込めば面白くなるスルメゲーなのでは?
と思ったそこのあなたに残念なお知らせです。
やり込み要素はありません。
というのも、
・上達を感じる要素が無い
道を覚えて突っ切るだけ。
・自機の育成、収集要素が無い
武器や機能は増えます。でも実用性が無くて出番なし。
・謎解きが無い
特殊武器を1つ入手して先に進むだけ。
「気づき」が必要なのは6面のアイスショット足場ぐらい。
一応、別ステージへ移動するワープ装置が隠されています。
使うのは6面→1面で「DASH」回収するときだけ。
そのDASHすら特に必要ない。
このように、二週目をやりたくなるゲームではありません。
次のステージに行くことすらためらいます。
当然、シューティング面もつまらない。
ショット&ミサイル押しっぱで安定。単調すぎます。
画面外で敵が全滅し、ドロップしたハート(体力回復)だけ流れてくる光景がシュール。
ちなみに、ミサイルを縛ると鬼のように難しい。
道中で苦戦する方はたぶんミサイルが出ていません。
ボス戦は道中から一変、自機と敵のミサイルが混ざり何が起きてるのかも判別困難な惨状です。
画面外から直角ターンで飛んでくるミサイルで挟み撃ちされ、アクション面同様に大きい自機の判定によりボコボコ食らってもう嫌。
苦労の末、やっとの思いでラスボス撃破!
と達成感に浸る暇もなく、セーブポイント無しで制限時間内の自力脱出を強いられます。
「ロックマンX3」を思い出しました。
よどみなく最速ルートを駆け抜けてもギリ。
「DASH」は最後専用っぽい。
終始マッシュの後ろについてくるネコちゃんは存在意義が謎です。
最後まで全くストーリーに絡みません。続編で活躍する予定だったのでしょうか。
まとめ
難点は多いけど、真面目に作った感はあります。
この手のゲームが好きな方なら2時間は楽しめるはず。
23年の時を経てプレイし、思い出を消化できたのでスッキリしました。
また23年後にプレイしたいです。