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★★★★☆ RPG PS1 SS

【グランディア】レビュー/評価/攻略:ド直球の冒険活劇 FF・DQに匹敵する大作RPG

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サターンを買ってから苦節2年。初めてPS勢に自慢できるRPGが出た!
それだけにPS移植を知った時はショックだった「グランディアおまえもか!」。
PS版は売上10万本。悪くないけど、サターンの看板RPGがスルーされたみたいで悔しかったかも。
とか言いながら今回はPS版でプレイ。

次作→【グランディアII】

■サターンの大作RPG
【デビルサマナー ソウルハッカーズ】
【天外魔境 第四の黙示録】

本作の特徴


「歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある」
大風呂敷広げすぎなキャッチコピーで現れたセガサターン待望の大作RPG。
PSに行ってしまったFF・DQに匹敵する作品にするため、4年の開発期間をかけ満を持して発売。

大風呂敷広げたRPGは期待はずれな作品が多い。
・エルファリア:「ドラクエ、FFを追い越せ!!」
・ファンタシースターユニバース:「全てのrpgを過去にする」
・ローグギャラクシー:「さあ、ふるえるがいい」。
いずれも苦い記憶とともに消えていった。

本作も当然、不安と疑いの目が少なくなかった。さらにポリゴンの苦手(特殊)なサターン。失敗作フラグは立ってる。
しかしこの作品、RPG最高傑作の一つとしてゲーム史に名を残すことになる。


ポリゴンが粗くても、半透明エフェクトが苦手でもここまでやれる!
ひと目でわかる圧倒的な作り込み。不安と疑いの目は発売後すぐに吹き飛んだ。

ド直球の冒険活劇


がっつり心を掴むオープニングのメインテーマ曲。
なにか素敵なことが始まりそうな予感。


■あらすじ
かつては冒険者によって多くの大発見がなされてきた。
しかし世界に「果て」が発見されたことで人々から冒険の心は消え、産業革命が起こると関心は蒸気と機械へ移った。


冒険がレジャー感覚のツアーになってる時代。


主人公、ジャスティンは冒険への情熱を持つ数少ない少年。
遺跡へ見学に行った先で謎の女性、リエーテに出会う。
リエーテは、失われた古代文明「エンジュール」、ジャスティンの父親の形見「精霊石」について語り、東へ向かいなさいと告げて姿を消す。
ジャスティンは好奇心と希望を胸に、新大陸へと旅立つ。


一言でいうとラピュタ。
ベタすぎるボーイミーツガールの冒険活劇。どこかで見たような演出の数々。
冒険に憧れる少年が少女と出会い、様々な出来事を通して成長。やがて世界の命運を左右する戦いに挑む。


冒険に旅立つ朝のシーン。王道だからこそ端々まで丁寧に描く。


丁寧な演出と対照的な、割り切ったご都合主義。

もうダメだ~どうすればいいんだ~そうだ、ギドに聞きにいこう!
→ギド「みんなの力を合わせるんだ」
→そうか!それでよかったんだ!→フィーナが連れていかれる
→どうすればいいんだ~〃
→最強武器のある場所への門が眼の前に現れる。


登場人物に悪人は1人だけ。勧善懲悪すぎる。
敵はみんな良い奴で、最終的には味方になる。しかしこの1人に限っては同情の余地がない。孤立無援で可愛そうなぐらい1人で悪事を頑張ってる。


背景描写がないので目的がよくわからないし、結局ラスボスに取り込まれるだけ。
何がしたかったんだこのオッサン。

もちろんハッピーエンド。


(Ⅱ)
同じご都合主義でも本作は許せて「Ⅱ」がダメに感じるのは主人公の性格、作品全体のノリが違うから、としか言いようがない。

冒険活劇感が薄れた次作→【グランディアII】


普通にやって50時間。のんびりやると100時間。タイムアタックっぽくプレイしても25時間はかかる大ボリューム。
後述するダンジョンが面倒だが、シナリオに目立ってダレる部分はない。
前半、中盤、後半、メリハリの効いた演出で飽きずに進行できる。


主人公、ジャスティンは毎日が楽しくてしょうがない、見てるこっちが恥ずかしくなるぐらい眩しい情熱を持つ少年。15歳でこれは少し痛い気もするが。
冒険のことしか頭にないので女性の好意に鈍感なのがこれまた。


あからさまな主人公補正。
軍隊の偉い人が15歳のガキに出し抜かれて「たいしたヤツめ!!」とか言ってる。


どんなときもポジティブシンキングで難関を突破し、みんなに好かれる。
誰も越えられない「世界の果て」をわりとあっさり突破。
どう見ても冒険に不向きな幼馴染のスーまで一緒なのがヤバい。


最初は格上の冒険者として登場したヒロイン、フィーナ(CV:日高のり子)。
しかしすぐにジャスティンの方が「冒険者として純粋」みたいな感じで憧れの対象になる。


最初からデレデレ。「もうジャスティンのエッチ!(照)」と言いながら自分からアピールしてるし。


4人パーティーから2人離脱し、船上で2人きりなった途端これ。
ほとんど告白されてるのに、鈍感なフリ(?)でかわしながらロマンチックな台詞を連発するジャスティン。コイツ、只者じゃない。


敵将の女(フィーナの姉)を絶えず赤面させ、旅のきっかけになったリエーテまで口説き落としてパーティーメンバーに加える。
ジャスティンにはある種の才能を感じざるを得ない。

圧倒的な作り込み


2Dキャラ&3D背景。キャラを2Dにしたことで自然で見応えのある絵になった。
視点は自由に回転可能。当時は視点固定が当たり前だったのでこれは画期的。実装したのはゼノギアスより本作が先(2ヶ月早い)。


民家の一つ一つまで作り込みがエグい。
服装、建物、家具などを丹念に描くことで土地ごとの風土を感じさせる。

・タルにぶつかると揺れる、机の上に乗った本が落ちるなど、オブジェクトは細かくリアクション。
・ガーガー、カチャカチャ、キーキーとSEもいちいち細かく鳴ってる。
・モブキャラは話しかけた回数で台詞が変わる。2~4回目まで用意されており、さらに主人公たちが反応を返すこともある。

こういった演出によってメインキャラはもちろんモブキャラやオブジェクトやまで生き生きしており臨場感がある。


このサターンならではの粗さが良い。アナログの味があるというか。
「Ⅱ」は綺麗すぎるし影のせいで暗い。



一等、二等客室、船室の差をこれでもかと描く。
RPGにありがちな船旅も新鮮に感じる。


イベントシーンでたびたび挿入される引きの絵も圧巻。
セガサターンがPS2並の高性能ハードに見える。


戦闘時の台詞演出も見逃せない。
技発動時はもちろん、共通の魔法でもキャラごとに個性的な台詞を喋る。
トドメを刺したキャラクターが喋る勝利台詞は被害状況に応じて内容が変わる。

迷路ダンジョン&シンボルエンカ


視点が見下ろしすぎで見づらい。似たような背景が続くので迷いやすい。
冒険RPGなのであえて迷いやすく作ってるらしい。この点は次作も引き継いでる。

見えない→視点をグルグル回転させる→酔う。
「進んでるつもりが戻ってた」なんてザラ。むしろ入口まで戻っちゃってからがスタートみたいな。


マップとコンパスがあるけど、参考にするほど迷う作りなのであまり頼りにならない。
だいたいアイテムが落ちてる方が行き止まり。


どのダンジョンもボスを倒した後、必ずといっていいほど来た道を自力で戻ることになる。
行きも迷路で帰りも迷路。せっかく苦労して踏破した道のりをまた逆方向から攻めるのはウンザリ。リレミトがあればプレイ時間半分になるんじゃないかと思うほど。
水増しではなく冒険の臨場感のための仕様だと思うが。


シンボルエンカウント。
敵避けは簡単な方。しかし迷路ダンジョンなので同じ場所を行ったり来たりするため同じ敵を何度も避けるハメになる。そのため避けるだけ無駄な気がしてくる。実質、強制戦闘じゃないかと。

半リアルタイムの戦闘システム


SLGとリアルタイム制を合わせた戦闘システム。
半リアルタイムで敵味方同時に進行。コマンドを選択する時は時間が止まる。
行動ゲージが満タンになると行動開始。呪文などはさらに準備時間がある。
基本的に強力な技ほど時間がかかるが、使い慣れれば短縮できる。
範囲攻撃、発動時間、キャンセルという要素で様々な技に出番があり、奥深い使い分けが可能。

パーティは固定。頻繁に加入離脱する。離脱した仲間は再加入しない。これが8人中4人なのでかなり寂しい。


通常攻撃は2回攻撃「コンボ」と、相手のターンを遅らせる「クリティカル」の2種類。
「クリティカル」を行動中の相手に当てると「キャンセル」になり行動ゲージを大きく戻せる。
攻撃モーション中は無防備で、その時に攻撃を受けると「カウンター」になり被ダメージが増える。

キャラが干渉するのも大きな特徴。邪魔なキャラを迂回すると時間をロス。
敵に引っかかると挙動不審な動きで迂回をしたあげく移動力不足で行動終了。
あえてのバカ仕様移動AIで「無理な位置を狙わない」という戦略性を生んでる。


魔法は3段階のレベルがあり、MPはレベルごとに個別。
「火水風土」の4属性。さらに2つの属性を組み合わせた「稲妻(火+風)」「吹雪(風+水)」「森林(水+土)」「爆裂(土+火)」の複合属性がある。
ダンジョンで拾う「マナエッグ」で買って習得。買えるのは低レベル魔法だけで、スキルレベルを上げて高レベルを覚えていく。


システムを上手く使えば敵に何もさせずに一方的に勝てる。反対にリズムを崩すとキャンセルされて焦って攻撃しにいってまたキャンセルされて~と負のスパイラルに陥ったり。
相手と自分のゲージを見て、時間差を考えて行動を選択するのが楽しい。

ただ、ヌルゲーなのでシステム無視でもクリアできる。
セーブポイントも便利すぎる。無償で全回復、戦闘不能も復活。入口やボス前に必ずある。

システムを活用して存分に戦える高難度の隠しダンジョンが欲しかったところ。
本編に関係ないおまけダンジョンが3種類あるが、高難度といえるのは「魔導の塔」だけ。しかもストーリー進行で入れなくなってしまう。

これはやりすぎ→【スターオーシャン セカンドストーリー】


凝った戦闘システムでありがちだが、ボス戦は楽しいけどザコ戦でこのテンポは遅すぎる。
全く歯ごたえのない強さなのでゲージを待つのが時間の無駄。高いエンカ率と相まってかったるい。
この点も次作「Ⅱ」に引き継ぐ。

 

まとめ


20年ぶりぐらいにプレイしたけど、思い出に違わぬ名作だった。
作り込みが尋常じゃない。街中を見て回るだけで楽しめるゲームは珍しい。
王道すぎるストーリーはド直球すぎて他に対抗する作品がない。キャッチコピーの「忘れられない冒険になる・・・」は本当。

クリアに必要な時間が長すぎる、難易度が低い、育成がシンプル&固定メンバーなので攻略について考えることがあまり無い、といった部分は万人向けの大作ゆえの難点。
ザコ戦のテンポ、景色が変わらない迷路のようなダンジョンはかなりダルいので今プレイするなら時間に余裕がないとツラいかも。

出来は文句なしだが、売上はサターンソフト累計15位の40万本。
DQ、FFの1割の売上では「サターンにも大作RPGがある」イメージを浸透させるには至らず。
シリーズ化して後に3作出ているが、圧倒的な冒険のワクワク感を誇る本作が最高傑作であるという評価は揺るがない。
そのためシリーズとしてもDQ、FFのように定着させることはできなかった。

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-★★★★☆, RPG, PS1, SS

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